むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • わかりやすく「伝える」ことの大切さ

    先日福岡で開催された東洋医学会総会のオンディマンド配信が始まりました。リアルタイムの配信で参加できるだけ参加したのですが、シンポジウムがなんと24もあります。それ以外にも一般演題とか招待講演、会頭講演、ランチョンセミナーなどあわせると膨大な量の講演です。今日は朝から12時間以上その学会の講演を聞きながら、月初のルーチンのレセプトチェックを行いました。朝5時半から夜11時ぐらいまで延々と作業は続きます。途中食事をしたり、実家に用があっていったりはしましたが、あとはずっと自宅のパソコンでWEB講演を再生しながら事務作業です。

    講演で面白かったのは、招待講演でジャパネット高田の創業者の高田社長さんのお話がありました。さすがに人前で話すプロです。漢方のことなど門外漢のはずなのによく下調べされて身近な話題でわかりやすくお話をされました。考えてみると、ジャパネットのTVショッピングなどはアドリブなど一切なく、ひたすら練りに練った脚本でしゃべります。いかに商品が素晴らしいか、そして、それを買うことで消費者がどんな喜びを得ることができるのか、聞けば聞くほど買いたくなる話術は相当考え抜いたものがあります。

    昔は高田さんがTVショッピングで商品を紹介しても全然売れなかったこともあったそうです。なんどやっても売れない。それがあるとき急に売れ始めた。同じ商品なので、商品価値は同じです。何が変わったかというと、TVショッピングで「伝えた」とおもっていたメッセージが実は「伝わっていなかった」ということ。そこで高田さんは商品説明をいかにわかりやすく伝えるか、相手に伝わるように話すかを徹底的に考えたそうです。甲高いトーンの話し方もその工夫の結果です。そして、高田さんが私たちに言われたのは、医療現場でも「伝える」ことはとても大切。患者さんや家族に病状説明するとき、相手がわかるように「伝える」工夫をしていますか。難しい言葉をつかって「伝えた」つもりになっていませんか。耳が痛い話ですが、反省して「伝える」努力をすべきだと思いました。