むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 脱水予防に何を飲む?

    毎日猛暑が続きます。脱水に注意してこまめな水分補給が必要です。脱水対策といえば、OS1という経口補水液を思い出すかもしれません。スポーツ飲料を思い出す人も多いと思います。しかし、それはCMに頭が毒されていて、思考能力を失った証拠です。補液は水やお茶など好きなものを飲めば結構です。スポーツ飲料などは塩水を飲む理屈ですが、そのままではまずくて飲めないので香料や糖分を加えて飲みやすくしてあります。無駄に添加物が多いと思います。

    昔の人はどうしたか。もちろん、水を飲みました。そして、スイカに塩を降って食べた。おにぎりに塩を多めに振って握った。おかずに梅干しを入れた。ぬか漬けなど漬物をたくさん食べた。これでいいのです。塩分を補給するのと水分を補給するのは同時でなくてもいい。別々にしたほうがそれぞれ美味しいに決まっています。無理に高いお金を出して経口補水液を買ったりする必要はありません。塩分の入った液体が飲みたければ、味噌汁をたっぷり飲みましょう。野菜を入れることでカリウムも補給されます。

    みんな、専用のものがあると、その目的にはその商品しか使ってはいけないみたいな洗脳をされます。例えば犬のエサ。店に行くと、トイプードル用とかチワワ用とか書いてありますが、そんなの気にして買う必要ないと思います。私はワゴンセール品を買うので、ダックス用でもなんでも買ってきます。うちのトイプーはどれでも食べます。ハイターも、キッチンハイターとか、洗濯用ハイターとか、トイレハイターとかありますが、基本どれも同じです。一つあれば全部使えます。泡がたつなど微妙な配合の違いがあるだけです。それぞれ買っても別に悪くはないのですが、切れたときに慌てて買いに行かなくても他で代用できると言うことです。

    久木野 用水路を澄んだ水が流れているのを見るとなんとも涼しげです♪

  • 熱中症にご注意を

    私は毎朝6時過ぎにはクリニックに出勤しています。診察は8時半開始なので、2時間以上前から入っています。何をしているのか。まず、クリニックの換気をして、そのあとはエアコンを入れて部屋を涼しくします。待合室が十分冷えて快適になるには時間がかかります。次に、玄関周りの掃除。落ち葉や蜘蛛の巣など一晩で汚れてしまいます。ほうきを持って掃除です。そして、夏のこの時期限定でやっているのが、花壇の水撒きです。広い植え込み全体にホースで水をまきます。朝の清々しい空気の中、水をまくと本当に気持ちいいです。植物たちからも喜びの声が聞こえてくるようです。そして、ついでに玄関前の車のアプローチ部分にも打ち水をします。あたりの空気が清められた感じがします。料亭みたいですが、これでお客様(患者さん)を出迎える準備完了です。

    それにしても暑い毎日です。ついに熱中症の患者さんが数名来院されました。野外で作業する人、部活などで炎天下スポーツをする人などは要注意です。室内でも、エアコンの効いていない工場で働くひとやバトミントンなど体育館での競技の場合、注意しましょう。直射日光でなくても暑さにやられます。私が今日昼に往診したお年寄りは、体温感覚がおかしくてついこの前みたときはダウンのジャケットを着ていました。今日はダウンは来ていませんでしたが、お部屋はエアコンなどつけずものすごい暑さ。汗だくで診察するのですが、患者さんは寒くてしかたないと言われます。こういう人も知らないうちに脱水が進んで倒れるんじゃないかと心配します。

    漢方で、熱中症対策は清暑益気湯という処方が有名ですが、実際はこの薬だけでは足りません。熱を冷ますには黄連解毒湯。これを飲めばほてり、頭痛などが軽くなります。そして水分をとってもとってもお腹がちゃぷちゃぷになるだけで飲んだ水を胃腸が受け付けないという場合、五苓散が著効します。また、私が患者さんにいつも言うのは冷たく冷やした水分より、冷やしていないものを飲みましょう、ということ。冷たい飲み物は胃腸の機能が低下します。インドや東南アジアでスパイスの効いた料理を好むのはこうして機能の低下した胃腸をスパイスで温めたり刺激するためだと思われます。ということは、夏バテの胃腸にはカレーがいいのかもしれません。

  • 食中毒に注意しましょう

    毎日、容赦ない暑さが続きます。昼に往診に出かけると、体を溶かすようなギラギラとした日差しが照りつけ、体力を奪います。危険なので、用がない人は昼間出歩かず涼しい室内で過ごされることをおすすめします。気温が高いと、食中毒も増えてきます。作ってから時間がたった食品は注意しましょう。特に弁当は朝作って昼食べればいいですが、前の晩の残りだとか、昼食べそこなって夕方食べる、みたいなことをすると作ってからお腹に入るまでに時間が経過し、危険です。私は、この季節極力「手作り」を避けます。冷凍のブロッコリー、冷凍のチキンなどを数分加熱して弁当に詰めるだけ。ご飯は腐りやすいので入れません。焼き肉などで生焼けのものは特殊な食中毒を起こすことがあります。生卵や生焼けの卵も注意が必要です。

    ところで、私はオリンピックも高校野球も全くみないのでどこが勝ったとか、金メダルをとったという話は全く知りません。聞いても誰のことかわからないので猫に小判です。アメリカにいたころも、あちらでは全然オリンピックは話題にもなりませんでした。おそらく、アメリカ人と思っていた友人が実はドイツ出身だったり、イタリア出身だったり、中国人だったりするので、共通の話題になりにくいのだと思います。日本のように単一民族で国民総〇〇みたいな国ほどオリンピック好きなのだろうと思います。

    そんな中、患者さんから、私のブログを見て遅ればせながら「愛の不実着」や「トッケビ」をみ始めました、という声を聞きました。おそらくその方もオリンピックを見ないのだろうと思います。どのチャンネルもオリンピックばかりだと、私のようにスポーツ番組嫌いは見るものがない。そこでNetflixの出番です。私はいま全部で10のドラマを同時進行で見ています。忙しくていつも寝不足です。

  • 漢方には証がある

    漢方を処方する際には、診察して患者さんの証をみます。証というのは表裏寒熱虚実と言ったファクターを分析して、患者さんの病態を把握することです。通常風邪は表証、胃腸炎は裏証です。寒気があれば寒証、熱感があれば熱証です。このように分類するといくつかのパタンに分けることが出来ます。漢方はこのように極めてデジタル的に診断します。冬にかかる風邪(たとえばインフルエンザ)の場合、鳥肌が立って寒気がします。厚着をしたり、温かい飲み物を好みます。当然、これは寒証で、治療に使う漢方も温めるものを使います。代表的な処方は、葛根湯や麻黄湯、麻黄附子細辛湯などです。

    夏風邪はほとんど寒気がなく、汗がダラダラと出たりします。冬の風邪とは全く違う病態です。この場合、熱証ですから体を冷やして治す方法を取ります。自己判断で、風邪引いたから葛根湯、とか麻黄附子細辛湯、みたいな感じで夏に冬の温める風邪薬を飲んでしまうと、体が更に熱くなって汗もどんどん出て体力を消耗します。もちろん治りません。たまに、クーラーを強くかけたまま寝てしまって体が冷え切って朝のどが痛くてぞくぞくする、というときは葛根湯を使う場合もあります。しかし、そういう症例はまれです。

    このように、漢方薬は、病名に対しての薬というわけではなく、病態によって使い分けるため、季節により処方が変わります。面白いところでもあり、難しいところでもあります。

  • 疾病利得というやっかいなもの

    連休の開けた月曜日で、相当忙しかったです。90名ほどの診察でした。コロナワクチンも着々と進んでいるので、休む暇は全くありません。なかには、会社のストレスで仕事に行けない、みたいな相談もあるので時間がかかってしまいます。現在、心療内科の新患は人数を制限して再開しています。コロナワクチンで忙しいので、あまりゆっくり話を聞けませんが、困っている人が多いので、少しずつ予約を入れるようにしています。ストレスなどで体調が悪くなる人の中で、大きく2つに分けるとしたら、いち早く回復したい人と、できるだけ長引かせたい人がいます。これは無意識なので、自分では早く治りたい、毎日がきつい、辛い、と思うかもしれません。しかし、疾病利得と言って、体調を壊すことで得する場合、知らず知らずのうちに病気は長引きます。心の奥底で治りたくないと思っているからです。

    一番多いのが交通事故などの被害者です。相手の保険が出る間何ヶ月でも調子は良くなりません。保険が限度額に達した突端、諦めと同時に治る場合があります。保険金より自分の収入のほうが高い人は入院やリハビリもそこそこに復職する事が多いです。長く入院・通院するほど損だとわかっているからです。もちろんそういう人は治りが早いです。心療内科で多いのは傷病手当。仕事を休んでもある程度生活が保証されるので、手当が出ている間はなかなか体調も良くないのですが、手当が限度に達すると慌てて復職したり転職先を探したりして、その後は元気になる人をよく見かけます。

    上司の心無い態度が自分を傷つけた、ということを自分がいかに重症かということを見せつけて訴えたいという場合、症状はどんどん悪化します。自分で調子悪くなってみせる、という方を選択しているから、体はそうなるのです。心と体はつながっています。大事なのは、自分の心と体がコンディションよく幸せであることです。調子悪くすることで保険金をもらったり、上司に仕返しするというのは本末転倒だと気づかないといけません。

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