むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 学生実習

    朝から福島県沖の地震で大騒ぎでした。どのチャンネルを回しても津波が来るから逃げろというニュースばかり。なかでもNHKはヒステリックで恐怖を煽るような言い方が耳につきました。他局は比較的冷静なアナウンスでした。最近はスクープ映像を撮るために危険を冒す人も多いので、避難をさせ、命を守る行動をしてもらうというのは確かに大切ですが、私はNHKのアナウンスはあまり好きでありませんでした。

    先週のスーパームーンの時に地震がおきやすいから1週間くらい気をつけましょうと書きました。その翌日にニュージーランドで地震があったので、それで終わりかと思っていました。また、東北大震災の時が半月だったので、今回も半月を過ぎるまで、つまり昨日までは要注意と思って自分では警戒していましたが、その警戒を解いた翌朝に起こるとは我ながら皮肉なものでした。今回のスーパームーン関係の地震はこれで一旦終わりでしょうが、今日の福島の余震があるかもしれないので、東北はあと数日気をつけたいものです。

    ところで、来月、熊本大学の医学部の学生さんを1名臨床実習で1週間当院にて見学してもらうことになりました。学生実習を受ける施設に対する説明会があったので出席してきました。なんと、「学生さんをどういう風に褒めて指導すればいいか」といった内容の講義でした。1日の「ふりかえり」とフィードバックを行ってくださいと言われました。参加している各施設のドクターとペアになってフィードバックの練習までさせられました。まるで小学校のようです。学生は毎日のふりかえりを1枚の日記風のレポートに書かないといけないそうで、小学校の夏休みの友のようなものを渡されました。私たちが学生の頃は、見て覚えろ、技を盗んで勉強しろ、の世界だったのですが、時代はすっかり変わっています。

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  • インフルエンザ予防接種のあとが腫れたら

    インフルエンザの予防接種をすると、一定の確率で注射の跡が腫れる人が出てきます。これは卵アレルギーに起因するものと思われます。卵を普通に食べられる人でも、注射で皮下に薬が入ってくると、反応する場合があるのだろうと思います。原因はインフルエンザのワクチンが卵を使って製造されるからです。どこのメーカーのものでも同じです。一度腫れたら次の年も腫れやすいと思います。

    私の対応ですが、腫れましたと言って来院された患者さんにはリンデロンというステロイドの軟膏を塗ります。だいたいそれで落ち着きますが、ご家庭ではムヒのような虫刺され用の塗り薬でもいいと思います。ムヒにも種類があり、強力ムヒなどは抗ヒスタミン薬とステロイドの合剤になっていますので、とてもよく効くと思います。結局、注射で腫れるのも虫に刺されて腫れるのも似た病態なのです。

    なぜムヒが効くとわかったかというと、私自身がいつもインフルエンザの注射をすると注射跡が腫れていたからです。自宅でとりあえずムヒを塗ってみたら随分違いました。ステロイドを塗っても簡単に治ります。実体験です。ちなみに、ムヒを塗っても免疫はちゃんとつきますから、予防注射の効果が減弱する心配はありません。ステロイドの場合はちょっとわかりません。ステロイドの外用が予防接種の効果に影響するかどうかというデータはおそらく存在しないと思います。数回塗る程度では全身の免疫系には作用しないので、心配ないとは思います。

    お風呂でで温めたりかきむしったりすると腫れがひどくなりますので、あまり触らないようにして、腫れているところはアイスノンのようなもので冷やしたほうが治りがいいです。ちょうど今頃、予防接種に行ったら、注射の跡が痒くなってきました、という人が多いと思いますので、豆知識として書いておきました。もしムヒなどで1日様子を見ても良くならない時は早めにクリニックを受診されたほうがいいと思います。

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  • お金の手わたし方

    日曜は朝から熊本市内で東洋医学会でした。当番制で九州各県持ち回りで開催されるのですが、今回はホストでした。学会の企画、準備、プログラムの印刷から発送、当日の受付、進行、司会などみんな手で分けして行いました。

    うちのクリニックからも医療事務の職員さんに受付を手伝ってもらいました。受付には大学の学生アルバイトも雇ったのですが、やはり日頃病院で受付をしているだけあって、プロは仕事が違います。お金を扱う仕事というのは、案外難しいものです。お金(参加費)を払っていただくには、「いくらです」というのをはっきり伝えないといけないし、いただいた金額を間違いないか確認しないといけないし、お釣りを確実に手渡す。いろんな質問に対して適切に答えるなども大事な仕事です。見ていると、学生バイトさんたちは真っ直ぐ立っているのもきつそうです。日ごろ勉強が忙しくてインナーマッスルを鍛えていないからでしょう。ダラーとして私語も多く、一から鍛えなおさないといけないという感じがするのですが、たった数時間の受付のバイトですから、鍛える暇もなく終わりです。

    もう一つ受付をしていて気がつくのは、参加費を支払う参加者側のお金の払い方にいろいろあることです。ポケットからくしゃくしゃに折り曲げた1万円冊を出す人、長財布からピシッとしたお札を出す人などいろいろいます。またお金を手渡す際も、ぽんと無造作に置く人、きちんと手渡す人などいます。私たちは店で売り手側の仕事をあまりしたことがないのでこういう場面でお金を受け取る体験をすることが少ないのですが、今回は本当に勉強になりました。やはり、お金というのは大事なものなので、綺麗に長財布に揃えて入れた方がいいと思います。男性の場合、二つ折り財布でもいいと思うのですが、中が整理されていないようだといけません。また、手渡す際に大切なお札をポンと無造作に渡すのは良くないですね。失礼とかそういうのではなくて、自分が受けるサービスに対する対価としてお支払いするお金ですから感謝の気持ちが必要ではないかと思います。それは、お金に対して「おかげで今日はいい勉強ができます」でもいいし、相手に対して「今日は勉強の機会を与えてくれてありがとう、ご苦労様です」という気持ちでもいいしどんな感謝でもいいと思うのです。誰でも自分の財布からお金が出て行くのは気持ちいいものではないと思うのですが、それが浪費になるか投資になるかは本人の気持ち一つだと思います。投資であれば、いつかそのお金が自分のところに帰ってきます。それも、最初に払った以上に増えて帰ってくるのです。

    しかし不思議なことにたいていの場合、浪費の時の方が瞬間的な喜びが大きいのでお金払いが気持ちよくできるのではないかと思います。たとえば、おいしい物を食べた時、好きな洋服やバックなどを買った時、嬉しくてその額を払うのはほとんど苦になりません。本当は投資の時こそ気持ちよく支払わないといけないなーと思ったのです。

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  • うがい手洗い

    風邪予防にパッと思いつくのはうがい手あらいでしょう。

    うがいは効くのか?これはかなり難しいです。喉についた細菌やウイルスがうがいで100%除去できると仮定しても難しいです。なぜなら、ウイルスが喉から体内に侵入する(感染が成立する)のには15分から20分ほどと言われていますから、10分おきくらいにうがいをすれば感染が防げるかもしれませんが、現実的にそれは不可能だからです。また、以前うがい薬といえばヨード系のイソジンでしたが、イソジンのうがいと水道水のうがいを比較した場合、水道水でうがいした群のほうが風邪が少なかったという驚くべき事実が発表となり、一気にイソジンの使用は減少し、ついには発売が中止となりました。イソジンの殺菌効果は本物なのですが、それを使ったうがいが効くかどうかは別の次元の話だったわけです。喉の粘膜がやられて感染を増やしてしまった可能性があります。

    それと似たような話で、薬用石鹸があります。トリクロサンとトリクロカルバンという薬用石鹸に入っている物質は安全性の問題からアメリカでは使用が禁じられています。抗菌効果があるのと、手洗いに使っても大丈夫かどうかという問題は別なのです。日本ではまだ禁止されていませんから、普通に売られています。薬用石鹸の類は成分をよく読んでチェックしましょう。そもそも手洗いに抗菌効果のある物質を使う必要は全くありません。医療の現場では、どんな石鹸で手を洗うかよりも、手の洗い方そのものに重きが置かれます。また、流水で30秒以上かけて洗うことが大切です。30秒というのは結構長いので、皆さん自分の手洗いを測ってみてはいかがでしょうか?

    手洗いの代わりにアルコール消毒という手もあります。速乾性のアルコール消毒は有効です。私たちも診察のたびに手を洗う暇がない場合、アルコール消毒をします。ただし、注意しないといけないのは胃腸炎の原因となるノロウイルスはアルコール消毒できません。流水での手洗いが最も有効です。ノロウイルスには次亜塩素酸(ハイターのような塩素系漂白剤や哺乳瓶を消毒するミルトンなど)が有効です。キッチン用ハイターなら1000倍くらいに希釈したものを使います。胃腸炎の人が家庭内で下痢や嘔吐をした後は必ず塩素系の洗剤をスプレーしておきましょう。病院では胃腸炎の人がトイレを使った後は必ず職員が塩素系スプレーで消毒しています。便器だけでなく、トイレをフラッシュするスイッチやドアノブなどの消毒を忘れないようにしましょう。おたくのトイレ用洗剤は塩素系でないかも知れませんよ。チェックしておきましょう。

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  • 加湿が大事

    新聞によると、熊本市内はインフルエンザの流行間近とのことです。早めにワクチンを済ませましょう。ワクチン以外で家庭でできる予防法に、加湿があります。これは非常に効果的で、あなどれません。例年インフルエンザが流行して、学級閉鎖などが起こっている最中に低気圧が近づき雨になるとその後しばらくはぱったりと新患の患者さんが途絶えます。雨による湿度上昇でウイルスの蔓延がストップするのです。

    だったらそれを利用しない手はありません。家庭や職場でしっかり加湿することです。加湿器を見ると、幾つかのタイプがあることがわかります。一番目につくのは霧状の水がどんどん機械から吹き出てくる超音波タイプ。値段も安いので一番売れていると思います。ただ、超音波加湿器で空気中に放出されているのは小さい霧状の水であり、水蒸気ではありません。水蒸気というのは水が沸騰してエネルギーを持って気化して飛んでいくもので、目には見えません。おそらく超音波加湿器で空気中に放出された小さな水の塊はエネルギーが十分に与えられていないので、空気中の湿度としてはあまり上がらないだろうと想像されます。見ていると、放出された霧状の水は床の方へ沈んでいっています。

    次に家電屋さんで見るのは加熱して沸騰させるタイプの加湿器です。これはストーブにやかんをかけるのと同じで、本物の水蒸気を放出するので、湿度が上がり、部屋も温まります。このタイプは、本物の水蒸気が出ているので、目には見えません。とても優れているのですが、電気代などややコスト高です。うちのクリニックの待合ロビーにはこのタイプを設置しています。

    3番目に、空気清浄機などに加湿機能がついたものがあります。当クリニックのプラズマクラスターにも加湿器がついており、水タンクに水を入れると加湿できます。これは、内部の構造を見てみると水に触れたフィルターに空気が当たって加湿された風となって放出されるようです。水は加温されていないので簡単な構造ですが、空気の流速がかなりあるので案外加湿されているようです。

    ここで注意ですが、加湿器の中にカビがあると、カビの胞子を部屋中に撒き散らしますから肺病やアレルギー性疾患の危険性があります。沸騰させるタイプはその心配は少ないと思います。使い始める前に十分清掃してからお使いください。

    私の自宅はというと、部屋干しの洗濯物に扇風機で風を当てています。あっという間に洗濯物は乾くし、加湿されます。一石二鳥ですよ。

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