むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 加湿が大事

    新聞によると、熊本市内はインフルエンザの流行間近とのことです。早めにワクチンを済ませましょう。ワクチン以外で家庭でできる予防法に、加湿があります。これは非常に効果的で、あなどれません。例年インフルエンザが流行して、学級閉鎖などが起こっている最中に低気圧が近づき雨になるとその後しばらくはぱったりと新患の患者さんが途絶えます。雨による湿度上昇でウイルスの蔓延がストップするのです。

    だったらそれを利用しない手はありません。家庭や職場でしっかり加湿することです。加湿器を見ると、幾つかのタイプがあることがわかります。一番目につくのは霧状の水がどんどん機械から吹き出てくる超音波タイプ。値段も安いので一番売れていると思います。ただ、超音波加湿器で空気中に放出されているのは小さい霧状の水であり、水蒸気ではありません。水蒸気というのは水が沸騰してエネルギーを持って気化して飛んでいくもので、目には見えません。おそらく超音波加湿器で空気中に放出された小さな水の塊はエネルギーが十分に与えられていないので、空気中の湿度としてはあまり上がらないだろうと想像されます。見ていると、放出された霧状の水は床の方へ沈んでいっています。

    次に家電屋さんで見るのは加熱して沸騰させるタイプの加湿器です。これはストーブにやかんをかけるのと同じで、本物の水蒸気を放出するので、湿度が上がり、部屋も温まります。このタイプは、本物の水蒸気が出ているので、目には見えません。とても優れているのですが、電気代などややコスト高です。うちのクリニックの待合ロビーにはこのタイプを設置しています。

    3番目に、空気清浄機などに加湿機能がついたものがあります。当クリニックのプラズマクラスターにも加湿器がついており、水タンクに水を入れると加湿できます。これは、内部の構造を見てみると水に触れたフィルターに空気が当たって加湿された風となって放出されるようです。水は加温されていないので簡単な構造ですが、空気の流速がかなりあるので案外加湿されているようです。

    ここで注意ですが、加湿器の中にカビがあると、カビの胞子を部屋中に撒き散らしますから肺病やアレルギー性疾患の危険性があります。沸騰させるタイプはその心配は少ないと思います。使い始める前に十分清掃してからお使いください。

    私の自宅はというと、部屋干しの洗濯物に扇風機で風を当てています。あっという間に洗濯物は乾くし、加湿されます。一石二鳥ですよ。

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