むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 自分から動こう

    会社の入社式も終わり、いよいよ仕事が始まったというフレッシュマンの皆さん、ワクワクしていますか。最近は、大学でも会社でも新人研修というのがあり、ガイダンス、オリエンテーションなどなど言葉はありますが、一人前の社員になるために必要なスキルをプログラムに従って教えこむところが多いと思います。

    昔はそんなものはあまり確立していませんでした。先輩について見よう見まねで仕事を覚える、そんな世界でした。医者の世界もそうなんです。私が大学を卒業した頃は、マンツーマンで指導医の先生(たいていは1つか2つ上の先輩)に朝から晩までくっついて回って、採血のやり方から患者さんに病状説明をする方法、倫理や哲学的な考え方までなんでも教えてもらったのですが、決まったプログラムはありませんでした。そこで、自分からこういう勉強をしてこんな医者になりたいという目標を持っていろんな先輩に教えを請いに行きました。一方今は卒後教育プログラムが決まっていてあれこれチェックリストに従ってスキルをクリアするシステムになっています。積極的に動ける部分が少なく、どうしても受け身になってしまいます。医者も会社員も、受け身で働いていると、ブラックな会社だ、と言い出しますが、自分から動いているとどんな残業も自分で必要と思って動いた結果なので、不満はありません。どうせ働くなら積極的に自分から動いた方が心の健康にもいいと思います。

    桜十字病院の庭です。往診に行ったらあまりに綺麗で車から降りて写真を撮りました。

  • むずかしい症例がいっぱい

    心療内科をしているためか、漢方を専門にしているためか、毎日毎日難しい症例がたくさんきます。教科書的に考えてどうやったら治せるのか全くわからないようなものばかりです。

    たいていの患者さんはいろんな病院で検査をして薬ももらったけど治らなかったと言って来院されます。さあ、どうしようという感じです。当然、今までの経過や検査結果、治療の内容などいろいろ聞かないと話は進みません。例えば、体調が悪いと一言に行っても、インフルエンザで体調が悪い人もいれば、職場で上司に怒られて体調を悪くする人もいます。こちらも、いろんな可能性を考えて話を聞きます。患者さんが話しやすいように、あまり時間に追われたようにバタバタしたところは見せず、ゆっくりと構えます。

    そういう中、半年以上困っていた副鼻腔炎が漢方2週間ですっかり調子良くなりましたとか、2週間以上頭痛と倦怠感がひどかったのに漢方を二日ほど飲んだら全く鎮痛剤がいらなくなりましたとか、嬉しい話がたくさんあります。

    ちょうど1週間前にひどい心不全で来院された女性の患者さんがいたのですが、入院を勧めたらご主人が要介護度が高く自分が入院するわけにはいかないと拒否されました。仕方なく考えうるベストの内容で内服治療したら、今日はニコニコ元気に来院されました。笑顔を見てホッとしました。

  • 貧血あれこれ

    新年度が始まり、入社式や入学式の季節です。このような式で緊張して立っていると倒れてしまう人がいます。いわゆる、貧血で倒れたと言いますが、貧血という言葉は正確ではありません。

    我々医療関係者が貧血というと血液検査でヘモグロビン(血色素)が少ないことを意味します。血が薄いということです。鉄が足りない鉄欠乏性貧血が多いのですが、白血病や再生不良性貧血など難しい貧血もあるし、がんの治療で抗がん剤などで貧血になる場合もあります。

    一方、入学式などで倒れるのは脳貧血です。頭に流れる血が少なくなった結果目の前が真っ暗になって倒れてしまうものです。しばらく横になっていればよくなります。起立性低血圧(立ちくらみ)も似たような病態ですが、立ちくらみはゆっくり立ち上がれば防ぐことができます。式典で倒れてしまう場合は起立性低血圧ではなく、神経調節障害といいます。長く立った姿勢を保つことで足の方に血液が集まって頭の血液が減ってしまうものです。血管の太さを調整している自律神経の調節が問題となるものです。

    トイレで用を足したあとすぐに目の前が真っ暗になって倒れる人もいます。迷走神経反射といいます。このようにいろんなメカニズムで目の前が真っ暗になり倒れる疾患があるのですが、どの診療科にかかっていいかわかりにくいと思います。実は、これはそれぞれ血液内科、神経内科、循環器内科にオーバーラップしていますので、まずはそれらのどこかにかかれば良いと思います。

  • 東洋医学会

    東洋医学会の役員会で九州大学に行って来ました。

    実は、今年度から東洋医学会熊本県部会の会長に就任しました。これから熊本で東洋医学に携わる先生方のお世話をさせていただきます。定期的な学術講演会の企画や、専門医を取りたい先生の単位取得のお手伝いをいたします。また、熊本で漢方や針治療を希望される患者さんのためにも尽力いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

    もう一つお知らせです。この度、熊本市立東町中学校の校医になりました。中学校の生徒さんたちの健康を任せられるというのは責任重大です。将来の日本を背負って立つ次の世代の健康管理です。わが子のような気持ちで400人超のみなさんに接したいと思います。

    博多駅前の夕日です。正面が陥没した道路です。

     

     

  • フットワーク軽く

    最近はあちこちから往診の依頼が来ます。昼休みや夕方診療が終わってからしか往診する時間はありませんのであまり遠くまではいけませんが、できるだけフットワーク軽く出向いて行こうと思っています。

    寝たきりに近い状態で移動が難しい場合、介護タクシーを頼んで通院するのはかなり大変なことです。往診で見てもらえるなら本当に楽だと思います。私も、患者さんの立場で考えると往診はどんなにいいか、と思います。ただ、ネックは往診する時間が限られているということです。昼休みや夕方を使ってみにいける患者さんはわずか数名です。依頼が多くなってくると全てには行きたくてもいけません。ジレンマです。ただ、できるかぎり往診に対応したいと思います。お困りの際はご相談ください。

    実は、往診と訪問診療という二つのシステムがあります。往診というのは、体調が悪いときに見に来てもらう仕組みで、臨時の診察を意味します。一方、訪問診療というのは血圧その他の薬をもらうために定期的に訪問してもらい診察を受けるものです。だいたい月に2回の診察となります。介護度が高くて自力で通院できないことが条件です。このような医療福祉の仕組みを理解して上手に利用していただきたいと思います。