むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 東洋医学研究会

    昨日は、夏風邪に葛根湯を使わないと書きましたが、その日の外来でインフルエンザがでました。気温が高いのにさむけが強いと言います。こんな時は葛根湯や麻黄湯で体を温めます。温まると汗が出て、熱が下がるのです。結局、書いたその日に麻黄湯を処方することになりました。やはり、例外というのはどこにでもあるものです。

    さて、今日は熊本大学の東洋医学研究会というサークルの新入生歓迎コンパでした。このサークルは20年ほど前に私が熊本大学に作ったので、今はご意見番のように新歓コンパや追い出しコンパに招待されます。医学部の学生さんたちは現役一年生なら18、9歳です。自分の子供と同じ年頃です。一方、6年生は24、5歳です。このくらいになると随分貫禄が出てきます。1年生にとって4年生以上の先輩とは口を聞くのも緊張するものでした。しかし、今の世代は随分違います。みんな和気藹々としています。私が学生だった頃は先輩から飲めない焼酎を飲まされることは日常茶飯でしたが、今はみんな自分のペースでウーロン茶やカルアミルクのようなドリンクを飲んでいます。時代は変わりました。

    この学生さんたちも、卒業してすぐに漢方使うことはありません。今は研修医制度が厳しく、大学や救急病院などをローテーションで回りながらノルマを果たさないと研修を終えられません。その間はほとんど漢方に接することはないと思います。しかし、願わくは学生時代にこういうサークルで勉強した漢方を生かした臨床をしてもらいたものです。西洋医学は言うなれば左手です。右手の漢方が使えると臨床の幅は2倍以上に広がるのです。

    うちの玄関に咲いたクレマチス。もう今年の花は終わりましたがすごく綺麗でした。