むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 検査のしすぎに対しての警鐘

    沖縄から超有名な徳田安春先生が熊本に講演に来られたので参加しました。Choosing Wisely キャンペーンというタイトルのお話です。何のことかわからないと思いますが、とても大事なことで、あちこちの病院の有名な先生たちが観衆として参加されていました。

    たまたま検査したらガンが見つかったという場合、たいていは見つかってラッキーだった、ということで落ち着きますが、はたしてそうでしょうか。検査せずに、ガンを見つけず放置した方がいい場合もあるのです。手術をして抗がん剤の投与を受けて、結局肺炎を起こして亡くなったというようなのは日常茶飯です。何もしなかったら今頃元気だったろうに、と思います。そういう検査のしすぎ、治療のしすぎに対してアメリカから警鐘を鳴らしてきたのが今回のキャンペーンです。大事なことなので、そのまま以下に書いておきます。

    1 無症状の人々に対してPET-CT検査によるがん検診を推奨しない。2 無症状の人々に対して血清CEAなどの腫瘍マーカー検査によるがん検診を推奨しない。3 無症状の人々に対してMRI検査による脳ドック検査を推奨しない。4 自然に軽快するような非特異的な腹痛でのルーチンの腹部CT検査を推奨しない。5 臨床的に適応のないルーチンの尿道バルーンカテーテルの留置を推奨しない。

    この5項目です。専門用語でわかりにくいかもしれませんが、安心のためと思って不必要な検査を受けたばかりに不幸な最後を迎える、といったことのないよう患者さんも賢くならないといけません。

  • 打ち水

    真夏の暑さを少しでも快適にする方法として、日本では江戸時代頃に打ち水が始まったそうです。元々は神聖な水を玄関先にまくことで神様の通り道を清めるという意味合いがあり、茶道の文化でお客様の訪問に合わせておもてなしの心で打ち水をするようになったという話です。近年、自治体主催で打ち水大作戦なるものが年に1、2回あったりしますが、そんなものでは太刀打ちできないくらい暑いです。アスファルトは焼けているので、ちょっと打ち水してもまさに焼け石に水状態です。犬の散歩も気をつけないと犬が足を火傷します。

    京都の料亭などは夕方になると綺麗に掃除の行き届いた玄関先には打ち水がされます。ところが、中華料理やフレンチでは高級店でもそんな風習はなさそうなので、やはり日本独特の文化でしょう。水というと、最近は豪雨のニュースで怖いイメージばかりですが、本来は生きていく上で最も大切なものであり、命そのものです。医学部の1年生では生理学で水代謝の実習があり、グループに分かれてペットボトルの水、お茶、ラーメンの汁などを一定量飲んで、30分ごとにトイレで採尿して飲んだ水分がどのようなスピードで排泄されるかという実験をさせられました。ラーメンの汁は塩分が多いので、摂取した水分量の尿はいつまで待っても出ません。体に残るのです。これが血圧が上がる原因です。

    一方、発汗で脱水になった際に補給する水は塩分を含んでいないと体に残らないので、スポーツドリンクより塩分が濃いオーエスワンなどが有効です。また、熱中症で体温が上がってしまって倒れている人を見たら、とりあえず日陰などの涼しいところに連れて行って霧吹きなどで体を濡らし、うちわで扇いであげるといいそうです。まさに打ち水効果です。

  • 口渇と脱水

    暑いですね。今日は往診の車の温度計が47Cを指していました。こわれたかと思いましたが、路上の温度はそのくらいあったと思います。湿度も高く、とんでもない不快指数です。そういえば最近不快指数という言葉を聞きませんが、気象庁は計算するのをやめたのでしょうか?

    こう暑いと、喉が乾きます。水分補給もこまめにしないと脱水になります。しかし、口渇が暑さのせいだけでない場合があります。重要なのは糖尿病です。糖尿病は血糖が高いために尿量が増えて結果的に脱水になります。次に注意が必要なのが、薬剤性です。足がむくむとか、慢性心不全、高血圧などの理由で利尿剤が処方されていることがあります。冬の間にちょうどよかった薬も夏にそのまま飲み続けると脱水になる場合があります。喉が異様に乾くときは、そのような利尿剤を飲んでいないかのチェックが必要です。ただし、心臓にとっては重要な薬なので、自己判断で急に止めたりせず、主治医に相談してください。

    仕事帰りにビールが美味しく飲めるようにと水分摂取を控えてわざと脱水になる人もいます。サウナで極限まで汗をかいた後のビールが楽しみという人もいます。しかし、これは大変危険です。私は以前救急病院で働いていたとき、サウナで心筋梗塞になった若い男性を見たことがあります。脱水になると血液がドロドロになりますから最悪の場合血管が詰まって大変なことになるわけです。注意しましょう。

  • スマホ依存

    子供のスマホ依存は社会問題にもなっています。依存症というのはアルコール依存とか、麻薬中毒に似たものがあります。一度はまってしまったらそこから離脱するのはそう簡単ではありません。薬で治るものでもないし、カウンセリングでも難しいのではないかと思います。

    だらだらとゲームをしたりSNSを見たりメールをしたりしているうちに夜遅くなり、結局宿題の計画も何も後回しになります。冷静に考えれば夏休みの宿題を計画的にやらないといけないのはわかっているのに、優先度の低い携帯での時間つぶしが優先してしまうのです。親がダメと言ってもそれでいうことをきく子供は少ないでしょう。結局このままでは自分の将来はヤバイと深く自覚しない限りはどうしようもない気がします。テレビだと、番組の時間は決まっていて、それを過ぎれば終わってしまいますが、ネットの世界はオンディマンドですから見たいときに見たいだけ観ることができます。これがどろ沼にハマる原因です。

    結局、これからの世の中はスマホ依存になって人生の大半を無駄に過ごす人と、自分で自分の時間をコントロールできる人に二分される気がします。人に与えられた時間は平等に一日24時間です。それをどう使うかだけが人生を左右すると思います。難しいのは、親や他人から強制的に言われても離脱は困難で、自分の力でしかどうにもならない点です。

    本妙寺にて

  • アロマ、その後

    当院にアロマを導入しようとあれこれ考えています。以前書いたかもしれませんが、当院の周りには広い公園があり、木がたくさん茂っています。そのせいか、ヤスデという小さいムカデのような虫が入ってきます。夏の間は毎朝クリニックの隅からすみまでチェックして虫退治が日課でした。そんな中、ハッカ油(ミントの精油)が虫除け効果があると聞いて、毎日戸締りの際に玄関マットと自動ドアの隙間にハッカ油を撒いて帰ることにしました。その結果、今ではほとんど入ってこなくなりました。すごい効果です。ちなみに、玄関近くの花壇には同じくハッカでできたムカデよけを撒いています。

    また、鍼治療の際には治療する手をアルコール消毒するのですが、そのアルコールにラベンダとオレンジスイートの精油をちょっと混ぜてアロマ効果を試しています。針の施術中にアロマの香りがほのかに漂います。リラックス効果があります。

    また、診察室でもエアリフレッシュナーとして時々アロマをスプレーしています。空気清浄機もつけているのですが、気持ちよく診察室で過ごしていただけたらと思っています。そして、アロママッサージですが、これはまだお試し段階です。あまりベタつくと帰りに困るでしょうから、さらっとして気持ちよくマッサージできればと思い、あれこれ実験中です。今度、むくみを取る効果の優れたマグネシウムジェルをアロママッサージに取り入れようかと思い、手配しているところです。乞うご期待。

    本妙寺にて(頓写会の準備中)