むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 交通整理は難しい

    往診に行く道中、工事現場があります。そこは片側車線になっており、手旗で交通整理をしている人が立っています。しかし、慣れていないと思われますが、赤い旗を持って振ったりぐるぐる回したりするので、行けといっているのか止まれといっているのかわかりません。危ないこと極まりないです。

    通勤の際にはピカピカのランドセルを背負った新一年生が列をなして歩いていますが、交差点には保護者と思われる父兄が黄色い「止まれ」の手旗を持って交通整理をしています。それはありがたいことと思いますが、やはり父兄は交通整理のやり方を習ったわけでもなく、見よう見まねです。中にはご近所のお母さんに挨拶されて話し込んでいる人もいます。こんな状況で事故が起こったらいったい誰が責任を取るのでしょうか?

    そんな中、御幸小学校の校門前にはすごいお父さんがいます。黄色い旗を持ってはいるのですが、一切使いません。子供達に、横断歩道に並ばせて「はい右を見て、左を見て・・あの車が通ったら渡れるかなー、はいもう一回左右確認して、はい渡っていいよ」という具合に渡り方を指導されています。一人一人に安全な道の渡り方を教えてくださっています。よく発展途上国の支援で食料を支援するのでなく、魚の取り方を教える、という言葉がありますが、まさにそういう感じです。苦労は多いですが、その手間は一生役に立つ大事なことを身につけてくれます。

  • 糖尿病の新薬

    糖尿病の勉強会に参加してきました。最近はSGLT2阻害剤という新しい作用機序の新薬の話題で持ちきりです。糖尿病は読んで字のごとく尿中に糖が出るのですが、この新薬はもっとたくさん尿中に糖を出させる働きがあります。その結果、血液中の糖が下がってくるという逆転の発想です。尿中に糖を捨てるので、食べたカロリーのうち一定量を食べなかったことにしてくれるわけです。その結果、体重減少効果もあります。通常糖尿病の治療薬は血糖は下がるものの太りやすいという副作用があるのですが、この新薬は太らないどころかダイエット効果が期待できるということで、面白いと思います。

    ただ面白いのはそれだけでなく、これまでいろんな薬で成し遂げられなかった心筋梗塞などの合併症での死亡を有意に低下させるということです。これは素晴らしいことです。糖尿病が怖いのは心疾患の合併症です。これまでの糖尿病治療剤でこれをきちんと減らせるということを証明できた薬はありませんでした。今度の新薬が初めてです。

    そんなすごい薬に副作用がないかということを、一応書いておきます。糖を尿中に排泄させる薬なので、水分をたくさんとってもらう必要があります。特に夏場は脱水にならないように注意が必要です。また、尿中の糖に細菌感染を起こすと尿路感染(膀胱炎など)になりやすいと報告されています。そういった副作用の報告はあるものの、心疾患の合併症を本当に減らせるのなら、これからは使わないことはないと思います。もちろん当院でも処方しています。この薬を追加するのではなく、今飲んでいる薬から切り替えでもいいと思います。興味ある方はご相談ください。

     

     

  • 鉛筆はいいなあ

    小学校に入学すると、新しい鉛筆を削って筆箱に揃えます。なんだか嬉しい瞬間です。その頃から鉛筆に慣れ親しみますが、いつのまにかシャープペンシルを使うようになり、鉛筆は滅多に使わなくなります。次に鉛筆を握るのは大学入試の時です。マークシートは鉛筆で塗りつぶすように言われますので、小学校以来という感じで鉛筆を握ります。

    私のクリニックは電子カルテなので、患者さんから聞いた話は全てキーボードで入力します。多くの病院も同じだと思います。そうすると、患者さんが診察室で医師と話をしている際に、医師はあまり患者さんを見ず、パソコン入力に専念してしまい、患者としてはみてもらった感がないという弊害が出ています。私は、そういう電子カルテの問題を以前から感じており、今の私の外来では極力診察中はキーボード入力はしないように心がけています。その代わり、紙に鉛筆で聞き取った内容をメモします。以前はボールペンやシャープペンなど使いましたが、鉛筆はいいです。軽くてさらさら書けます。手の疲れが違います。そして一番は、患者さんとまっすぐ向き合いながら診察するので、会話の中のごくわずかな表情の変化を見逃しません。そして、診察が終わってからメモを見ながらカルテ入力するので、カルテは冗長にならずにまとまった文章になります。いいことづくめです。

    私たち医者は医学部に入るまでも入ってからもずっと勉強ですから文房具にこだわりがある人が多いと思います。それでも、私の場合、鉛筆の素晴らしさには今頃になって気がつきました。

  • 贅沢な粗食

    私は最近健康的な食事に徹しています。健康にはあやしいサプリなどをつかわず、まずは食事からだと思います。今日は私の食事をご紹介しましょう。

    朝ごはんはほんのちょっとの玄米フレークとリンゴ半分、コーヒー1杯と漢方薬をカップ1杯。以前は玄米フレークでなく大麦などでできたシリアル(ミューズリー)を食べていましたが、今ちょうど切らしています。昼は職場に宅配してくれる弁当です。

    そして夕食です。玄米に押し麦と大豆を少し混ぜて炊いたご飯を茶碗に軽く1杯。時々すりごまや海苔をかけて食べます。いりこと干し椎茸と昆布で出汁をとった味噌汁。具には大根、ワカメ、舞茸。添え物にはひじきの炒め物。ひじきは15分ほど水に戻してごま油でさっと炒めたらいりこ、ゴマを加えてマヨネーズをかけてもう一回炒めます。醤油で味付けするよりサラダのようで美味しいです。そしてメインのおかずはゴーヤチャンプル。ゴーヤと豚肉と椎茸と豆腐を炒めて卵を絡め、ナンプラー、カレー粉、塩胡椒で味付け。ゴーヤは夏の間ほとんど毎日食べます。あとは納豆を一つ。

    健康な食事は「まごわやさしい」です。「まめ、ゴマ、わかめ、やさい、さかな。しいたけ、いも」です。今の私の食事では芋以外は全て含まれています。魚はいりこですが、全体食と言って切り身より全体をいただくのが健康の秘訣です。

     

  • 糖尿病と認知症

    ブルーインパルス、熊本に来ましたが、見ましたか?

    私はクリニックの駐車場でずっと待っていたら、真上を飛んで行きました。

     

    糖尿病の勉強会に参加しました。糖尿病の合併症についての講演です。糖尿病の合併症はたくさんあります。目の糖尿病性網膜症、心臓の心筋梗塞や狭心症、下肢の閉塞性動脈硬化症、足が痺れる糖尿病性末梢神経障害などなどです。特に心筋梗塞などは命に関わるのでこれまで重要視されてきました。しかし、これら大血管病変は医学の発展によりかなり抑制できるようになりました。

    一方、これからの糖尿病合併症として重要なのが認知症です。認知症はなかなか予防も治療も難しいのですが、糖尿病の合併症として認知症が起こってくるので、血糖コントロールを厳密に行うことで認知症が予防できるとのことです。これは今後重要なポイントとなることでしょう。

    もう一つの合併症が、ガンです。糖尿病で心疾患の合併症がうまくコントロールできて命を救われたと思っていたら、癌になってしまう、その確率が糖尿病がない人に比べて糖尿病があるとかなり高いそうです。がん細胞はクエン酸サイクルというエネルギー産生系がおかしくなっており、解糖系のエネルギー産生に頼っていることがわかっているので、糖が高いとがん細胞の餌がたっぷりあって増殖しやすい環境にあるのです。糖質制限が癌治療に有効というデータが最近話題です。

    やはりいつの時代も糖尿病は怖い病気です。ほとんどの場合、原因は食べ過ぎと運動不足ですから生活習慣をきちんとすることがまず第一です。