むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • アンチエイジングの秘訣

    今日は仕事の後、製薬会社の勉強会で講演をしてきました。先日、急に「来週よろしく」と言われ、スケジュールを知らされて驚きました。実は、かなり前に依頼を受けていたのに、うっかり覚えていなかった私が悪かったのですが、慌てて準備した内容は、私の大好きなアンチエイジングについてでした。

    誰も時間の流れには逆らえません。年を取ることは誰にでも平等に訪れるものですが、なぜか速く老ける人と、いつまでも若々しい人がいます。その差は何なのでしょうか。遺伝的な体質が大きな要因ではありますが、それは私たちにはどうすることもできません。では、どうすれば良いのでしょうか?

    対策できることとしては、まず血圧をきちんと管理すること、必要な栄養素をしっかり摂ること、ストレスを避けること、そして適度な運動をすることなどが挙げられます。これらの生活習慣に加えて、特に重要なのが「酸化」と「糖化」の抑制です。この2つが老化の大きな原因です。

    体の細胞内でエネルギーを産生しているミトコンドリアは、酸素と栄養を使ってATPというエネルギーを作りますが、その過程で活性酸素が発生します。この活性酸素が細胞を酸化させ、ダメージを与えてしまいます。幸い、体内には活性酸素を処理する仕組みがいくつも備わっていますが、加齢とともにその力は弱くなります。そこで、抗酸化物質(ビタミンC、フラボノイド、水素など)をしっかり摂ることが、活性酸素による細胞障害を予防するために大切です。

    一方、糖化は、食事内容が悪いと食後に高血糖を引き起こし、血糖が体を構成するタンパク質に結びついて糖化反応を起こします。この糖化が老化を加速させるのです。糖尿病治療薬(メトホルミンやSGLT2阻害薬)は、糖化を抑える働きがあり、アンチエイジング効果が期待できます。また、食事では炭水化物の摂りすぎを避け、食べる順番を工夫することで、糖化を抑えることができます。炭水化物を最後に食べるだけでも効果があります。

    このように、健康で長生きするための知恵を講演でお伝えしました。詳しく聞きたい方は診察の際にご質問ください。個別にアドバイスします。

    萌の里

  • 多忙すぎて講演の準備ができない

    忙しい1週間も終わろうとしています。振り返ってみると、今週の月曜日はスポーツの日だったのですね。すごく過去のように感じて、まさか今週の出来事だったなんて思えません。一日一日が忙しく、仕事の量が膨大で、1週間前といえば、患者さんの数で500名以上遡りますから、相当前のように感じます。先日、驚いたのは、製薬会社の方が来院され、「来週の講演、よろしくお願いします!」と言われたことです。えっ、来週何でしたっけ?僕が話すんですか?テーマは何ですか?何分くらいの予定ですか?全く記憶にありませんでした。もしかして、忙しさのあまり、ほかにも誰かに頼まれた約束を忘れているのではないかと心配になり、年明けまでの講演スケジュールを確認しました。なんと、6回も講演が入っていました。

    一つは明日、土曜日の夜に東方医学研修会という漢方の勉強会で講演をします。来週は、すっぽかしそうになった製薬会社の勉強会、11月には天草と長崎の勉強会、さらに経営者向けのモーニングセミナーで講話を頼まれていましたが、これがいつだったか日程をメモしていません。年明けには産婦人科の勉強会での講演もあります。ですが、まだ何を話すか全然考えていません。毎日診療に全力投球しているため、全く時間が取れません。夜はチョコザップで運動するのも日課なので、唯一、自由に使えるのは朝の7時から8時の1時間程度だけです。

    その時間は、診断書や紹介状、傷病手当などの書類書きが山のようにあり、そういった事務処理に当てています。講演を1時間するためには、構想とスライド作りに10時間ぐらいかかります。講演なんて受けなければよかったと思うこともありますが、立場上断れないことが多く、なんとか時間をやりくりしながらやっています。ただ、講演準備をするためには本を読んで確認したり、大事なことをスラスラと言えるように覚えたりするので、それが後々の診療にも役立っていることは間違いありません。転んでもただでは起きないという気持ちで、何事にも全力で取り組みたいと思います。

    Kimpa Prince のキンパ

  • 運命は自ら開く

    皆さんには、師と仰ぐ人物がいらっしゃいますか?
    私たち医師の場合、医学部を卒業してからすぐに独り立ちできるわけではなく、長い下積みの時期があります。その期間にどんな師に出会うか、それが将来に大きな影響を与えると思います。それは、たまたま入局した教室の先輩かもしれませんし、理想的な師に出会い、弟子入りした有名な教授かもしれません。

    私には多くの恩師がいます。
    まず、医学部卒業時に進むべき科を迷っていたとき、当時第二薬理学の助教授だった荒木先生(現在、子飼の荒木循環器院長)。次に、漢方を一から指導してくださった牟田先生(御船の牟田医院元院長)。鍼灸を手取り足取り教えてくださった長尾先生(熊本市民病院元院長)。大学院時代に指導教官だった岡嶋先生、テキサス大学でフェローとして迎えていただき、その後教官に採用いただいたTraber教授など…。恩師を数え上げるとキリがありません。

    師との出会いは、まさに運命的であると感じます。しかし、振り返ると、それは自分が選び、動いた結果でもあることに気づかされます。
    私は、漢方を学びたいと思い、牟田先生に弟子入りをお願いしました。鍼灸に関しても、長尾先生に直接会いに行き、学びたいと申し出ました。Traber教授も、サンフランシスコで開催されていた集中治療学会で直談判し、留学を決めました。これらはすべて、漠然とした願望を具体的な行動に移した結果、実現したものです。
    「鍼ができたらかっこいいな」と思い描くだけでは何も始まりません。具体的なアクションを起こすことで、イメージが実現に近づくのです。

    当院に初めて訪れる患者さんの多くは、ネットで情報を調べた結果、当院にたどり着きます。自分や家族の健康に悩み、何か解決策を探している中で、このブログが検索にヒットし、それを読んでピンときて初診予約を入れてくださる方が多いです。その行動が、長年の体調不良から抜け出すきっかけになることもあります。

    運命を切り開くのは、自分自身です。待っているだけではなく、積極的に動きましょう。

  • 種まきの重要性

    昨日書いた収穫の話の続きです。もうすぐハロウィンですね。ハロウィンはおばけや魔女のような変なコスプレをして馬鹿騒ぎをするお祭りのようなものですが、顔を彫ったかぼちゃの行灯飾り(ジャック・オー・ランタン)は季節を感じさせます。由来は日本のお盆のようなものらしいですが、時期的に収穫祭の要素も混じったお祭りです。アメリカでは、地域によっては純粋に収穫祭として行っているところもあります。

    「種を蒔く」という言葉を日常生活で考えると、二通りあると思います。一つは、見返り(収穫)を期待せずにとにかくいろんなことにチャレンジする「無償の種まき」。ボランティアに参加したり、語学を学んだり、困っている友人を助けたり。そうした行動のいくつかは、時を経て思わぬ形で実を結ぶことがあります。ときには、自分の代では何も得られなかったように見えても、子や孫の代になって恩が返ってくることもあります。返せなかった恩を別の誰かに送る「恩送り」という言葉もありますが、これも見返りを求めない種まきの一つでしょう。

    一方で、収穫の時期を決めて、逆算して計画的に種を蒔くことも大切です。農業もそうですが、仕事や研究も同じです。目標を期限までに達成するためには、スケジュールを立てて積み上げていく必要があります。私が大学院で研究をしていた頃も、テーマを大きくしすぎて4年で結果が出ないと博士号がもらえないため、上司にいつも「区切りをつけて期限内に終わるように進めなさい」と言われていました。その積み重ねが、やがて大きな成果につながるのです。

    縄文時代は狩猟生活でしたが、弥生時代になると農耕が始まりました。計画的に種を蒔き、手入れをして秋に収穫する。そうして人々は安定した暮らしを得て、人口が増えていったといいます。
    やはり「種をまく」ことは、生きることそのものなんですね。

    収穫を意識して種を蒔くことも、見返りを求めずに種を蒔くことも、どちらも大切です。どちらにも「未来を信じて手を動かす」という共通点があります。
    何もせずに収穫だけを望むのではなく、自分なりの“種まき”を続けていきたいものです。

  • 暑くても秋

    連休ですが、いかがお過ごしでしょうか?私はクリニックのワックス清掃があったため、一日院内で待機していました。帳簿をつけていくつか事務作業をした後は、Amazonプライムでドラマを見ながら過ごしました。また、せっかく院内にいたので、作業中に水素吸入をしました。おかげで何歳か若返った気がします!

    それにしても暑い日が続きますね。昼間、日陰で34℃位まで上がっていました。こう暑いと、野外で行楽を楽しむ気にはなかなかなりません。私はいつもの週末のように、夕方からイオンモールに行き、「水春」の温泉で1週間の疲れを癒しました。暑い暑いと言いながらも、クリニック近くの田んぼでは稲刈りが始まっていました。着実に季節は進んでいるんですね。
    秋のアレルギーシーズンで、花粉症や喘息が悪化している方もいらっしゃると思います。暑いからまだ大丈夫と油断しないよう注意が必要です。私自身、症状はありませんが、聴診器で自分の胸の音を聞いてみると、少し喘息が出てきているのを感じました。

    こういうときに、漢方薬なら柴朴湯(さいぼくとう)という処方が有効ですが、私の好みはモンテルカストです。1日1錠で、ほとんど喘息が出ないくらいに抑えてくれるので、多くの患者さんにも処方しています。皆さんがよく「寝る前に飲むオレンジの薬」と呼んでいるものがそれです。

    私は漢方が好きですが、何でもかんでも漢方を選ぶわけではありません。明らかに西洋薬の方が優れている、または効果は同じくらいでも、1日1錠で済む西洋薬があれば、それを優先することが多いです。例えば、血圧やコレステロールの薬などは、漢方の効果が西洋薬には及ばないため、よほどの理由がない限り西洋薬を使うことを選びます。

    漢方薬には、西洋薬では治しきれない難しい症例を治療する力があるので、そういう時こそ活躍します。生薬資源にも限りがあるため、無駄に使わず、ここぞという時に大切に使用したいと考えています。