むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 訪問診療いよいよ

    開院してすぐから準備を始めた訪問診療の契約書をはじめとするいろいろな書類が完成し、いよいよ患者さんの元へ契約に出かけました。往診と訪問診療が異なるのは、往診が患者さんやその家族からの求めに応じて臨時に訪問するのに対して、訪問診療は在宅療養計画書という計画に基づき、月に何回いきますという契約を交わしてから定期的に訪問するものです。

    今週全部で12人の契約を交わし、10月に入ったら早々に定期的な訪問診療を開始します。少し前に、居宅のみなし事業所の申請を市役所にしたという話を書きました。その後、市役所からは一向に音沙汰ないので、何か送ってこないのでしょうかと電話で問い合わせたら、みなし事業所というのは「みなし」であって、申請に対して許可を出すものではなく、事業を始めますという報告に基づきその施設を介護事業所としてみなします、と言われました。何か言葉のあやみたいですが、結局うちのクリニックも介護事業をしますよ、と宣言するだけでいいらしいのです。そこで、10月から始めるつもりですが、問題ないですか?というと、問題あれば電話しますが、連絡がなければ問題ないということです、と言われました。ということで、何も特に連絡がないようなので、始めてもいいと受け取りました。もちろん、厚生局からは在宅療養支援診療所の許可をいただいています。

    話は変わって、当院のナースがムチ打ちみたいになって首が痛い、手が痺れる、といってきました。鍼をしても良かったのですが、整体のちょっとした技で、首の痛いところから腕にかけて5分くらい骨格や筋緊張を調整したらあっという間に良くなって、びっくりしていました。いつもこんなにうまくいく訳であありませんが、こんな手技(わざ)で治療できるなんて、素敵じゃないですか。私は漢方やハリや整体のわざに憧れて日々研究しています。昨日書いたように業界紙で「医道の日本」というものがあります。柔道や剣道のように医学、医術も「道」につながるのです。それが日本の医学の面白いところであり、私が惹かれるところなのです。

    thumb_img_0668_1024

    写真は嘉島にある浮島神社です。震災の影響も大きいですが、その美しい佇まいは健在でした。

     

  • 体の歪みについて

    クリニックがオープンして初めての休日(祝日)です。この5年くらい盆も正月もない生活だったので、祝日とはいいえ月曜に休んだのはものすごく新鮮でした。

    開業直前の2ヶ月くらいは忙しくてランニングもできず、雑誌を読む暇もありませんでした。私たちにとっての業界紙といえば「日経メディカル」「日経ヘルスケア」などです。それと、私の場合は鍼灸の業界紙である「医道の日本」という雑誌が毎月届きます。それらが読む暇もなくリビングに積まれていたのですが、この休日を利用して、やっと読むことができました。

    読んでいて気がついたのですが、私はテーブルに右ひじをついて少し体を左にひねった感じで雑誌を読んでいます。この右を前に出す(上半身は左にねじれる)姿勢は右利きの人には多いねじれです。さらに私の場合は、仕事中診察室で患者さんが机に向かって左側に座りますから、右手で机の上でメモを取りながら、左に座った患者さんの方を向きますから、常に体が左ねじれています。

    こういったねじれが、骨盤の捻れにつながり、結果的に腰痛や膝の痛みになります。足を組む癖がある人も同じです。骨盤の矯正などは整体のうまい人に頼まないと難しいですが、一旦直しても、悪い生活習慣が続く限り捻れます。よく膝が痛いと言って整形外科に行くと、膝の軟骨が磨り減っているからだと説明されますが、ただすり減るのなら左右差はあまり出ないでしょう。それが、人によって片方の膝にくるのは、体に歪みがあるからです。

    私が自分自身の体の歪みをとる方法を書いておきます。それは、ランニングです。ねじれたままで走ると靴底のスリ減り方に左右差が出ます。なるべく左右均等になるように腕を振り、骨盤も動かして走ります。そうしているうちに、自然と左右のバランスが取れてきます。ウォーキングでもいいと思います。筋肉を伸び縮みさせて骨にかかる力を緩めながら体を動かすとひずみが自然と取れてくるのです。まずは靴底のチェックをしてみてはいかがでしょうか?

    thumb_img_0665_1024

    植物の葉っぱも、左右のバランスが取れているから美しいです。

    それから、台風が接近中ですのでくれぐれもお気をつけください。

  • 雨に濡れると風邪をひく

    雨に濡れると風邪をひくと、昔から言われていますが、西洋医学のテキストにそんなことはどこにも書いてありません。免疫学者が、雨に濡れると体温が下がって免疫力が落ちつからだとか、そんな説明しますが、わかったようでわからない。一方、漢方では、それは理論的に説明されています。

    体の表面には外邪(外からのウイルスをはじめとする体にとって害のあるもの)から身を守るための気が巡っており、それを衛気(えき)と呼びます。雨に濡れることで衛気が損傷され、そのバリアの敗れた部分から外邪が侵入すると考えるわけです。

    衛気の力は通常自分の体の体力(気のエネルギー量)に関連します。気は食べたものと、吸っている空気からできると考えられているので、きちんとした栄養を取らないといけません。インスタント食品や、バランスの極端に悪い食生活では免疫力を落とします。また、大気汚染がひどいと吸った空気からきちんと気が作られないため、病弱になります。

    そして、こういった食べ物を消化吸収する胃腸や、吸った空気を取り込む肺の機能がしっかりしていないといけません。

    風邪かなと思ったら葛根湯ですが、葛根湯に含まれる麻黄、桂枝(シナモン)の組み合わせで衛気を高めます。生姜、大棗(ナツメ)で胃腸を整えます。理屈があっているのがお分かり頂けると思います。

    病院で葛根湯をもらうと、3日分や5日分として処方されると思いますが、実際には葛根湯が効くのは最初の1日だけです。3日も経って飲んでも効きません。そういう時には、他の処方を使います。つまり、葛根湯を飲めるタイミングはごくごく限られており、あらかじめ常備しておかないと間に合わないということです。もし、前にもらった葛根湯が手元にあれば、ラッキーです。持っていない人は、今度処方されたうちの2日分くらいは次回のためにとっておくといいでしょう。市販されている葛根湯もありますから、葛根湯はとにかく早めに使いましょう。

    今日は大雨の中、藤崎宮の例大祭や高校の体育祭などがありました。皆さん風邪をひかないように注意しましょう。とりあえず冷えた体は温かいお風呂で温めましょう。シャワーだけではダメですよ。

    thumb_img_0664_1024

  • 目がかすむ時

    私は眼科医ではないので、専門的なことはわかりませんが、目がかすむという患者さんもちょくちょく来院されますので、診察はしています。

    とはいえ、専門的な検査ができるわけではありませんので、患者さんの話を聞いて、どんな風にかすんでいるのか、基礎疾患はないか、といったところを中心に何か眼科的な問題がないかを推測します。

    例えば、糖尿病の患者さんだと、糖尿病性網膜症という病気があり、眼底出血したりしますので、きちんと眼科に行ってみてもらう必要があります。

    高齢で次第に目がかすんできたという場合には、白内障が一番多いので、目のレンズの部分を見て疑わしい場合は眼科の先生に診ていただきます。白内障は手術でかなり良くなりますので、最近は大勢の患者さんが手術を受けています。しかし、中には白内障の手術を受けたけど目のかすみがとれない、という方がおられます。眼科的には問題ないし、手術もうまくいっている、という場合、その先どうしたらいいか、患者さんも途方にくれます。1日に何度目薬をさしてもさっぱりよくはなりません。私はこういう患者さんには漢方を出しています。目から入った画像信号を処理する脳の視覚野の機能を高める漢方です。

    もう一つ多いのは疲れ目です。パソコンやスマホ(ゲーム)などのしすぎで目の焦点が目から一定の距離で固定してしまって、遠近の調整がしづらくなったものもあります。私も一日中電子カルテでパソコンを見ながら仕事しているので、目の疲れは大きいと思います。こういったときは、なんと、”スマホを見て”治します。専用のi Phoneアプリで「3D視力回復」というステレオグラムを利用して視力調整の運動をするプログラムです。右目と左目で少しだけ違う画像を見ると、3次元の飛び出す画像が見えるものです。安いのに凄く効果的です。見て楽しく視力回復。お試しください。

    thumb_img_0662_1024

  • 安定剤に頼らないこと

    心療内科では、不安障害やパニック障害など、心の問題が体に変調をきたし、動悸や息切れ、息苦しさ、漠然とした不安や恐怖、倦怠感などの症状に悩まされる患者さんが多く来院されます。昔の医療だと、こういう患者さんにはデパス(エチゾラム)やソラナックス(アルプラゾラム)あるいはドグマチール(スルピリド)などを頻繁に処方していました。そして、これらの薬はとてもよく効くので、患者さんたちは魔法の薬のようにはまってしまい、次第と依存症になってしまいました。今でも、こういった安定剤をどうしても欲しがる患者さんはいます。

    そういった心の問題がなくとも、睡眠薬としてデパスなどは処方されていました。それは、睡眠薬を使うより安定剤で眠れるならそっちの方が軽くていいのではないかというドクターの誤解です。以前の睡眠薬は、確かにいい薬がなかったのですが、最近では睡眠薬の方がかなり進化していますので、副作用や依存性が少なく、安定剤よりも優れているのです。

    そこで、デパスやソラナックスはできるだけ使わないようにする医療というのが求められています。これは、私たち心療内科をやっているドクターにとってはひとつの決心であり、努力目標です。以前からデパスをもらっている患者さんは、残念ながらデパスを切ろうとすると、依存性が強いためにとても大変です。それでもやめたいと患者さんも真剣に思ってくれれば、今ではデパスを一旦他の安定剤に置き換えてから徐々に切っていく方法が確立していますので、協力します。

    不安障害やパニック障害で最初からそういった安定剤を使わずにコントロール(治療)できれば、依存症になりませんから、これから先の心配はありません。当クリニックのかかりつけの患者さんでは、極力そうしたいと思っています。これは、クリニックの経営理念の3番目である「患者さんを自分の家族と思って接する」実践の一つです。

    thumb_img_0661_1024

    今日も、いろんな患者さんがこられました。心の問題、ストレス、糖尿病、外傷、高血圧、漢方、ハリ治療。皆さん一人一人に最適の医療を目指してこれからも頑張ります。