むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 鍼治療について

    珍しく天気予報が外れて雨になりました。気温も上がらず肌寒い一日となりました。体が寒さに慣れていないので、洋服をどのくらい着たらいいのかわからない感じですが、風邪を引かないようにしましょう。

    当院は整形外科はないのですが鍼治療をしている関係で関節や腰の痛みなどで来院される方が結構います。鍼治療は整形外科でレントゲンなどを撮ってすでに診断を受けている方を原則とします。それでないと、あとから検査して骨に問題があった(骨折その他)ではいけないと思うからです。鍼は肩こり、頭痛、五十肩、腰痛、ぎっくり腰、膝の痛み、自律神経失調、めまい症などが主です。たまに顎関節症や目のぴくつきなどの治療をすることもあります。

    当院では、セイリンという国産の使い捨ての鍼を使っています。一人あたりだいたい15本前後の鍼を使って治療します。痛みの局所の治療と、遠隔の大切なツボとを組み合わせて15箇所のツボ刺激を行います。遠隔のツボは経絡と言って人の体表面に縦方向に気の通り道があるのですが、ツボはその道の駅みたいなスポットになっています。例えば、腰痛では腰からまっすぐ線を足の方へおろした太陽膀胱経という経絡があり、膝裏やふくらはぎにあるツボを指圧したりすることで腰痛治療ができます。不思議ですが、とても有効なのでそういった経絡を意識して治療しています。

  • 料理と漢方の基本

    ヤフーニュースを見ていたら、今私達が直面している医薬品不足の実態をレポートする記事が載っていました{出典:文春オンライン}(https://news.yahoo.co.jp/articles/269d724d87fbbb29565e958f0e1ab83db5398633)。出荷制限されているのはなんと3000品目以上。私も毎日10人以上の人に薬が手に入らないので変更させてください、と説明しています。いつになれば出荷が再開されるかは全く不明です。ジェネリックの会社がこのまま生産を停止していれば、きっと倒産することでしょうから、今までの薬がもとのように供給される見通しは全く立ちません。巷では半導体や自動車部品も品薄で売りたくてもものがないという非常事態です。また、中国では食料品の備蓄を始めたという情報があるので、今後食糧難になることもありえます。可能なら家庭菜園なども取り組んだほうがいいと思います。

    その家庭菜園ですが、最近患者さんからキャベツをいただきました。この季節のキャベツはじゃがいもやソーセージなどと煮たポトフが美味しいですね。コンソメと塩コショウであっさりした味付けで素材そのものの味をいただくのが贅沢です。野菜など食材には体を温めたり冷やしたりする薬理的な作用があります。主に夏野菜のトマト、きゅうり、レタスなどは体を冷やします。秋ナスも(体を冷やすから)嫁に食わすなと言うように、昔の人はその働きに熟知していたと思われます。

    もう一つ野菜の話。昆布にはグルタミン酸というダシの成分が含まれるため、料理に必須です。ダシにはその他鰹節のイノシン酸、干し椎茸のグアニル酸の3種類あります。味の素で有名なグルタミン酸ですが、実はトマトや白菜にもたくさん含まれます。そこで、パスタのトマトソースはひき肉(イノシン酸)とマッシュルーム(グアニル酸)をあわせると美味しくできます。鍋は昆布を入れることが多いですが、実は白菜があれば昆布はなくてもいいので、鰹節や肉から出るイノシン酸ときのこから出るグアニル酸があいまって美味しい鍋になります。このように、旨味成分も組み合わせを考えれば美味しくできますが、私の専門の漢方薬もこういった組み合わせ技で薬理効果を発揮します。何と何をどのような比率で混ぜるかが鍵となります。

  • 世界は変わる

    衆議院選挙も終わり、岸田内閣もあらためてのスタートとなりました。イギリスのグラスゴーでCOP26という会合があり、各国の首脳があつまり、岸田首相も選挙後すぐにイギリスに向かいました。ニュースでは、最初に会談したのがジョンソン首相。日本の新しい首相はまずアメリカ大統領に会うのがこれまでの歴史でしたが、今回は違ったのでびっくりしました。その他各国の首脳と会談したと報道されていますが、今日の新聞によるとアメリカのバイデン大統領とは立ち話だけ。そのうちアメリカで会談するという約束をするにとどまったようです。また、先月30日にイタリアのローマで開催されたG20サミットの集合写真を見ると、バイデン氏はいちばん端っこに人形のように立っています。(写真:https://www.g20.org) 今までのアメリカ大統領ではあり得なかったほどの存在感のなさ。このニュースを見て、世界情勢が明らかに変わりつつあるのを確信しました。

    週間天気予報を見ると、温かいのは今度の日曜までで、その後雨になり、寒くなるそうです。快適な秋のシーズンは短く、一気に冬がやってきそうです。クリニック前の街路樹も落ち葉の落ちる量がかなり増えてきました。普段は毎朝30分ぐらいかけてきれいに落ち葉を清掃するのですが、この季節は掃いてもすぐ落ちてくるのできれいにするのは諦めます。発想を変えて、歩道の落ち葉の量を減らすことに徹します。落ち葉が多いと滑りやすくなるし、汚くなるし、ホコリが舞うと目が痛い。そこで、可能な限り路上の落ち葉の量を減らすことにして、きれいにするということは諦めます。そこで役に立つのはブロアーです。掃除機の反対で先端から強い風を吹き出して落ち葉を吹き飛ばす道具です。

    Makitaという一流ブランドの電動式ブロワーは5−6万します。ダイソンの掃除機並みです。他にないかと思いダイキであちこちを探したら、1万5千円で別の国産メーカーのガーデンブロワーを発見したので、買ってみました!便利です。毎朝30分かかっていた掃除が15分で終わります。ほうきで掃いたほどきれいにはならないのですが、クリニック前の50mほどある歩道の落ち葉をはしからバンバン吹き飛ばして一箇所に集めて、それをほうきでかき集めます。これだと時短になるだけでなく腰の負担も少なく素晴らしいです。向かいの高校の先生たちが竹箒で掃除していますが、羨ましそうにこちらを見ているようなきがします。文明の利器を使いましょう。

  • ダイエット漢方について

    穏やかな秋晴れの祝日でした。いかが過ごされましたか?私は昨日も書いたとおり、訪問診療は通常通りだったので、朝からいつものように出勤して往診のカルテを準備しました。実際に患者さん宅を回るのは昼からなので、午前中は少し時間がありました。せっかくの行楽日和なので、いつものように南阿蘇までドライブして温泉で汗を流しました。その帰りに、モーニングをやっている喫茶店を見つけたので立ち寄りました。今まで何十回と久木野の温泉に行っていたのにこの店には気づきませんでした。喫茶店からは阿蘇の雄大な景色を見ながらトースト、コーヒー、ベーコンエッグ、サラダのモーニングセットで500円でした!素晴らしい。このロケーション、窓際に座らせてもらうだけでも贅沢です。阿蘇山は今日も穏やかでした。

    今日は、ダイエットの漢方処方について書いておこうと思います。有名なのは防風通聖散ですが、この処方は下剤を含むため人によってはお腹がぐるぐるになり飲めないと言われます。私も一日1包以上飲むとお腹の調子が悪く不快なため食欲不振となりました。結果痩せることができましたが、気分はあまり良くありませんでした。逆に、便秘気味の人はこの処方で快調になり、結果的にもっと食べられるようになって痩せられないということもあります。また、防風通聖散は内容が複雑で生薬に対してアレルギーを起こして肝障害が出る場合があるので、漢方だから安全と思い込まないようにしないといけません。

    私がよく処方するのは越婢加朮湯と大柴胡湯(去大黄)です。この組み合わせは牧野健二皮膚科の牧野先生に教えてもらったものですが、結構ききます。しかし、このような漢方を飲むだけで痩せられると思うと大間違いです。まずは炭水化物を減らすこと。これが基本です。痩せたいという人の多くがパン好き、麺好き、果物好きです。これらをやめないと痩せられるはずはありません。もちろん運動の習慣も必要です。とにかく楽して痩せられると思ってはいけません。目標に向かって努力あるのみです。

  • するかしないかはすぐ決める(即決)

    文化の日で祝日ですね。この日は晴れの特異日と言われています。天気予報では曇りのようですがあたたかい一日となりそうです。クリニックは休みですが訪問診療は通常通りです。休日とはいえ、レセプト(診療報酬)のチェックが山積みなので、朝早くから夜遅くまで1000枚を超える書類と格闘します。ただ、これだけやっては眠くなるので多少効率は落ちてもNetflixでドラマを見ながらひたすら作業を進めます。訪問診療以外はフリーなので、温泉にも行きたいし、ジムで運動もしたいし、美味しいものを食べにも行きたいし、と考えるとレセプトを何時から何時までして、と一日の時間割をつくって行動しないと何もしないで一日が終わってしまいそうです。

    今日来院された患者さんで、先生SIBOって知っていますか、と尋ねられました。これまで私がなんどかこのブログで書いたお腹が張る病態です。最近急に脚光を浴びています。今までお腹が張る病態がよくわからなかったのが、小腸内で腸内細菌が過剰発酵することが原因だということがわかり、治療法もどんどん工夫されてきました。食事療法も食べていいもの、避けたほうがいいものと本を見ると細かに分類されています。たまたまこの患者さんは当院に来られてラッキーでした。おそらく熊本市内でSIBOの治療法を研究しているのはいくつもないと思います。当院は漢方だけでなく、分子栄養学などの知識を総合して、いち早く対応できる病院になったと思います。しかし、それでもうまくいかない症例もあり、まだ治療法が完全に確立したとは思っていません。日々勉強と研究と実践の繰り返しです。

    私は一日に100名近い患者さんの相談を受け、病態を考え、治療法を決める作業を延々繰り返しています。おそらく一人あたりにかけられる時間は2−3分です。ぱっと話を聞いてすぐ治療法を決定する。後でゆっくり、というのは無しです。この即行の習慣があるため、買い物でも外出でも秒で決めます。するかしないかは即決定するのですが、大切なのは順番(手順)です。卑近な例をあげれば、焼き鳥、ビール、温泉を今日の予定にしたとして、ビールで始めれば運転できなくなるので温泉にいけなくなります。したいことは即決しても順番は念入りに考えましょう。