むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ドラマを見て我が診察を反省

    このところ連日のように綴っていますが、韓国ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』を必死に視聴しています。4月第2週で配信終了と知り、大急ぎで追いかけている最中です。全54話のうち、ようやく40話まで来ました。残り14話、毎日1話ずつ読み進めれば、無事に最終回まで辿り着けそうです。

    韓国ドラマ特有の「親の仇を子が討つ」という執念にも似た物語の中に、中医学・東洋医学の描写が随所に散りばめられています。それらは漢方専門医の目から見ても、非常に高度で実践的な内容ばかりです。

    劇中では、王族を診察する医師たちが、文字通り命がけで脈を診て病態を把握しようとしています。現代の私たちが脈を診るのはせいぜい10秒ほどですが、当時は他の診察手段が限られていたこともあり、脈から得られるわずかな情報を必死に読み解いていました。それはまさに、職人技ともいえる熟練の技術です。

    漢方を臨床で用いる以上、脈診や舌診などから得られる情報を精一杯集め、治療方針を導き出すのが本来のあり方でしょう。当時の医師のひたむきな診察姿勢に深く感銘を受けると同時に、つい短時間で済ませてしまう自分自身の診察を、改めて反省する機会となりました。

    現在、私の元で漢方を研修されている先生が6名おられます。「ぜひこのドラマを見てほしい」と、今日来られた専攻医の方にお話ししたところ、U-NEXTではまだ継続して視聴できることがわかりました。私が見ているLeminoは間もなく終了ですが、これから視聴される方はぜひU-NEXTをチェックしてみてください。

    話は変わりますが、最近よく取り上げている「断捨離」についても嬉しい変化がありました。

    ブログを読まれた患者さんが、「自分も頑張って家を掃除したら、とても気持ちよくなりました」と、今日の来院時にお話ししてくださったのです。その方の言葉が、非常に印象的でした。 「断捨離はただ不要なものを捨てるだけでなく、家の新陳代謝を良くする、まるで『ヨガ』のようなものですね」と。

    まさに、その通りだと思います。使わないものを手放すと、そこにはまた新たな、本当に必要なものが入ってきます。身の回りには、今の自分にとって大切なものだけを置く。それが住まいの新陳代謝を高め、ひいてはそこで暮らす人の心身の健康にもつながるのではないでしょうか。

    サクラマチ

  • 桜まつり

    日曜日は各地で「桜まつり」が開催されたようです。私の住む近所でも自衛隊前の通りが歩行者天国になり、多くの出店が並んで賑わっていました。

    毎年このお祭りに足を運んでいますが、桜がすでに散っていることも多く、タイミングが難しいものです。今年はちょうど開花時期と好天が重なり、絶好のお祭り日和となりました。ただ、熊本市の桜はまだ6分咲きほどで満開には至っておらず、それにもかかわらず葉がずいぶん出てきていて、例年のような見事な咲き誇り方とは少し違う印象です。地球温暖化の影響が、こうしたところにも現れているのかもしれません。

    それでも、晴天に誘われて人出はかなりのもので、歩行者天国は春を満喫する人々の笑顔であふれていました。

    私はこの日、クリニックのワックスがけ業者が入るため朝から出勤し、作業が終わるまで院内で待機していました。その時間を帳簿の整理やウェブ講演会の視聴、レセプトのチェック、そして合間には韓国ドラマ『チャングム』の鑑賞に充て、溜まっていた事務作業を一通り片付けることができました。

    天気予報によると、今週は雨が続きそうです。このところ自宅とクリニックの「断捨離」を着々と進めており、処分するものが溜まってきていました。雨になると新聞や段ボールなどの紙ゴミは出しにくくなるため、今日のうちにと古紙回収所まで車で運びました。紙袋5袋分ほどにもなりました。 最近、クリニック近くの肥後銀行小峯支店そばに古紙回収所ができたので、5分ほどで持ち込むことができます。天気を気にせず出せる場所があるのは、本当に助かります。

    さて、うちの近所には無農薬野菜などを扱うマクロビ系の食材店「ビオ天庄」があります。昨日、そこで米麹を買った際、お店の方に「何を作るんですか?」と尋ねられました。 「茹でた小豆を麹で発酵させて、発酵小豆にしています」 そう答えると、「砂糖を入れないぜんざいのようなものですか?」と聞かれました。「そうです」とお答えし、さつまいもや緑豆でも美味しく作れるとお話しすると、とても興味を持ってくださいました。

    毎日食べている私にとっては当たり前の習慣になっていましたが、確かにまだ馴染みのない食べ方かもしれません。簡単に作れて美味しい上に砂糖不使用。多少甘くても罪悪感なくデザート感覚で楽しめます。体に優しく美味しい「発酵小豆」、皆様もぜひ試してみてください。

    小峯の洋食屋さん Arot of kitchen のランチ どれを食べても美味しい!

  • ドラマ「チャングムの誓い」は漢方の教材だった!

    懐かしの韓国ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』を視聴しています。20年ほど前にNHK-BSで放送されていた際、毎回欠かさず見ていた記憶があります。先日、動画配信サービスのLemino(レミノ)で配信されているのを見つけ、懐かしくなって見始めました。

    全54話の長編なので、1年ほどかけてゆっくり楽しむつもりでいたのですが、なんと4月中旬で配信終了と判明。今は焦りながら、日々の隙間時間を見つけては視聴を進めています。おかげでようやく30話まで辿り着きました。

    ご存じの方も多いと思いますが、物語は大きく二部構成になっています。前半は、宮廷の料理を担う「水刺間(スラッカン)」で働くチャングムの波乱万丈な日々。運悪く宮廷内の勢力争いに巻き込まれ、敗れたチャングムは済州島へ島流しにされてしまいます。しかし、聡明で努力家の彼女は、そこで出会った医女・チャンドクに弟子入りし、後半からは医学を志す物語へと展開していきます。

    20年前にこのドラマにこれほど夢中になった理由を忘れていましたが、今回改めて見て思い出しました。チャングムが医学を一から学ぶ場面で師匠が教える内容は、まさに私たちが学んでいる中医学(東洋医学)の基礎そのものなのです。

    中医学には、患者さんを診察する際の基本となる「望・聞・問・切(ぼう・ぶん・もん・せつ)」という「四診(ししん)」があります。

    • 望診: 顔色や表情、体つきから病態を読み取る

    • 聞診: 声のトーンや息遣い、体臭などから診断する

    • 問診: 症状や生活習慣を詳しく尋ねる

    • 切診: 脈に触れる脈診や、お腹に触れる腹診などで診断する

    これらは東洋医学独自の診察法です。チャングムの師匠がこうした診察法を丁寧に伝授していく場面は、漢方を学ぶ者にとって非常に実践的で、当時もワクワクしながら見ていたことを思い出しました。

    今改めて見ても、望診や脈診の所見の取り方がドラマを通じて実に見事に描写されています。漢方の学習を積み重ねた今の目で見ると、当時よりも描写の意図がより深く理解でき、そのクオリティの高さに驚かされます。東洋医学の入門者から専門家を目指す方まで、見るだけで相当な知識が身につく、非常に質の高い作品だと改めて感じています。

    そこで、気づく方もいるかも知れませんが、私の通常の診察はこの望聞問切を行っているのです。患者さんが診察室に入ってくるときの表情や歩き方、座り方、話をする声の雰囲気などすべてが診察です。西洋医学でおこなう採血や画像診断などの前に、見て、話を聞いて、脈を触れる頃には悪いところがだいたい予想がつくので、よその病院より検査が少ないのです。

    サクラマチに咲いた桜 まだ5分咲き:熊本城をバックに

  • もうすぐ新年度

    「2月は逃げる、3月は去る」と言いますが、3月に入ったと思えばもうあと数日で終わりです。本当に時の経つのは早いものです。

    4月から新しい生活が始まるという方も多いかと思います。私の場合、引っ越しや転勤はないので大きな変化はないのですが、自分の生活に影響する変化が2つあることに気づきました。

    ひとつ目は、NHK語学番組のFM移行です。毎日聴いているラジオ第2放送の英語や韓国語講座などが、4月からFMなどに再編されます。これまでもFMで放送されており、聴いたことはありましたが、同じ番組でも音声のクリアさがAMとは全然違います。FMの方が音質は良いのですが、不思議と語学学習にはAMの音の方が頭に入ってきやすい気がしていました。長年の慣れなのか、周波数帯による聴こえ方の違いなのか、はっきりとした理由はわかりませんが、ずっとAMで聴き続けてきた身としては少々残念です。

    ふたつ目は、自転車に関する改正道路交通法の施行です。4月からさまざまな罰則が強化されると報道されています。原則として歩道ではなく車道を走るようにといった内容をよく見かけますが、まだ詳細をすべて把握できているわけではありません。これまで気軽に自転車で買い物に出かけていた感覚が、少し変わってくるかもしれません。

    車道を走るのは自転車側も怖いでしょうが、車の運転者側としても、車道に自転車が増えればスピードを落とさざるを得ず、これまで以上に注意が必要になります。

    ただ、自転車事故の本質は、走る場所がどこかということよりも、基本的な安全確認とマナーの問題ではないかと思っています。訪問診療で街中を運転していてヒヤリとするのは、中高生の急な飛び出しです。大きな道に左右の確認もなく勢いよく飛び出してくる場面を、一度や二度ではなく日常的に見かけます。「右を見て左を見て渡る」のは小学生でも知っていることなのに、なぜ中高生になるとそれができなくなるのか、不思議でなりません。

    この飛び出しの背景には、音楽を聴きながら運転しているケースがよくあります。周囲の音が聞こえないだけでなく、自分の世界に入り込んで周りが見えなくなっているのでしょう。こうしたイヤホンをつけたままの運転も、今回の改正で罰則の対象となります。まずは基本的な安全確認と運転マナーの徹底こそが、自転車事故を減らす近道ではないでしょうか。

    【参考】自転車の交通ルールが変わります

    2024年11月から「ながらスマホ」や「酒気帯び運転」の罰則が強化されました。さらに、2026年4月からは自転車にも「青切符」による反則金制度が導入される予定です。

    詳しい改正内容や安全ルールについては、政府広報のホームページをご確認ください。

  • AI音声入力ソフト「Typeless」はすごい

    だいぶ暖かくなり、熊本市内の桜もちらほら咲き始めました。 今週末は自衛隊健軍駐屯地前の通りで桜まつりが開催される予定です。

    さて、私が訪問診療をしている患者さんは80名ほどいます。皆さん80歳から100歳を超える方まで、高齢の方がほとんどで、主に老人ホームに入居されている方を訪問しています。 この時期によく言われるのが、「今年もまた桜を見ることができました」というお話です。「私はあと何回、桜を見ることができるでしょう」と問われれば、その答えは誰にも分かりません。それでも「来年もまた桜が見られるといいですね」と、心から思う今日この頃です。

    昨日から、ひすいこたろうさんの『あした死ぬかもよ?』という本を読み始めました。タイトルの最後に「?」がついているのは、大阪弁で言えば「知らんけど」というニュアンスでしょうか。この本は、自分の人生を俯瞰したとき、この先あと何年生きられるか分からないからこそ、いつか人生を振り返ったときに後悔しない生き方をしよう、という趣旨で書かれています。 まだ読み始めたばかりなので詳しい感想は書けませんが、昨日お世話になった方のお通夜に参列したことが、この本を手に取るきっかけになりました。

    ところで先日、仕事で使う電子カルテ用のパソコンに、AI音声入力ソフトの「Typeless」を導入しました。 通常の音声入力と違い、TypelessはAIが文脈を読み取って誤りを訂正したり、くどい言い回しを整理してきれいな文章に仕上げてくれたりします。カルテ入力の際、多少ぞんざいな日本語で話しかけても、まとまったきちんとした文章に変換して入力してくれます。また、パソコンに向かって大きな声で独り言を話すのは気恥ずかしいものですが、TypelessのAIは音声認識能力が非常に優れているため、小声でぼそぼそと話しかけても正確に聞き取ってくれます。 常に音声入力を使うわけではありませんが、診断書の作成など文章量が多いときには非常に役立つツールです。現在はTypelessをどのように仕事に活用できるか、さまざまな使い方を試しているところです。

    それにしても、キーボードを打たずにこれだけ大量の文章を書けるようになるのは、驚くべき仕事の効率化です。皆様もぜひお試しいただければ、その便利さを実感していただけると思います。