むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ノルウェーの白夜の思い出

    今日は夏至でした。梅雨空で日が長いのを実感できませんでしたが、晴れていれば夜8時頃まで明るい季節です。私は毎年この時期になるとノルウェーのトロンプソで白夜を見たのを思い出します。トロンプソ大学は北極圏にあり、世界一北にある医科大学と聞きました。白夜は御存知の通り夏の夏至の頃になると太陽が沈まない事を言います。実際どうなるかというと、昼は普通の昼ですが、夕方日が西の方に傾いてきても水平線より下に沈むことなく夕日みたいな状態でぐるっと北を回って朝になると東の方からまた日が昇る感じです。

    夜通し明るいので、現地の人か観光客かはわかりませんが朝までずっと騒いでいる人がいます。日が沈まないのでうっかりすると寝る時間がわからなくなるのです。私は、学会で行ったのですが、白夜は珍しいので真夜中の12時頃にみんなで小高い山に登って沈まない太陽をわざわざ見に行きました。いい思い出です。夏に日が沈まないということは、逆に冬になると日が昇らない真っ暗な日々が続きます。鬱になる人も多いと聞きます。野菜も育たないのですが、今はハウスの中で暖房して、人工の光で育てているみたいです。

    ヒトは日光にあたることでビタミンDが活性化されます。このビタミンDが免疫をあげて風邪の予防や花粉症の軽快に役立ちます。うつを改善する働きもあります。したがって、日焼けを嫌って日に当たらない生活をすると健康に悪く、農業や、山登りや海水浴など日にあたって体を動かすことが心と体の健康につながるのです。

  • 帯状疱疹ワクチン予約受け付けてます

    天気予報では大雨でしたが、結局ほとんど雨はふりませんでした。明日からは本格的に梅雨らしい天気になりそうです。それを受けてか、今日はいつもに増して外来患者さんが多く、降り出す前に薬をもらっておこうという心理でしょうか。それから今日多かったのは、頭重、めまいなどで体調不良というもの。梅雨の気候からくる気象病とでも言うべき症状のオンパレードでした。気象病はおそらく西洋薬では太刀打ちできません。漢方がないと私にも治療は難しいと思います。コロナ後遺症も同じです。多種多様な訴えに対して、漢方があるからこそ対応できています。そして皆さん、少しずつですが元気を取り戻して行かれる姿を見ると、本当に嬉しいものです。

    この忙しい月曜に昼休みは校医をしている中学校で内科検診でした。100名をこす生徒さんたちを診察して、休む暇もなく午後の診察となると、さすがに集中力が途切れないように保つのも一苦労です。結局朝8時半から夜18時まで休みなくぶっ通しで働きました。その間トイレにもほとんど行っていません。

    最近、帯状疱疹ワクチンが話題です。帯状疱疹は体力(免疫)が弱った時に出てきて、ひどい神経痛を残すことがあるので、予防できるものならしたいものです。当院もワクチン接種をしています。コロナワクチンの合間でも一定期間を開ければできますので、ご相談ください。一方、唇などにできるヘルペスはほとんどが単純ヘルペスです。これはウイルスの種類が違います。単純ヘルペスのワクチンはありませんが、リジンというアミノ酸(サプリ)が予防に有効です。髪の毛にもいいと聞いて、私は1年ぐらい前から毎日飲んでいます。

  • 暑くても体を冷やしすぎないように

    梅雨のなか休みで晴れましたが暑い一日でした。もうすでに夏バテの薬を取りに来られる患者さんがたくさんいます。夏バテには清暑益気湯という漢方を使います。暑さによる疲れが取れない時にとても良く効きます。暑いからといって冷たいものばかり飲みすぎるとお腹が痛くなります。その際は安中散を使います。炎天下で交通整理や建築関係、農業、あるいはスポーツをする人たちは熱中症対策に黄連解毒湯をおすすめしています。

    暑いと食べたくなるのがアイスクリームです。小さいのをちょっと食べる程度なら問題ないのですが、毎日たくさん食べるとてきめん糖尿が悪化したりします。コーラなどの清涼飲料水も大量のブドウ糖果糖エキスで味つけされているので、血糖もですが、中性脂肪が上がり、健康には大いに問題です。冷たいものを飲むとしても麦茶や緑茶の冷えたやつがいいと思います。そういう私は、夏でもアツアツのお茶を魔法瓶に入れて職場に持っていきます。フーフーしながら飲んでいます。お酒は年中焼酎のお湯割りを飲みます。沖縄の泡盛でさえお湯割りにして飲みます。ビールは体が冷えるので好みません。

    ご存知と思いますが、がん細胞は高体温が苦手です。正常細胞はどうもないくらいの高温でもがん細胞は死滅します。今では癌の温熱療法というのがあります。ただ、日頃から体を冷やさないことが重要と思います。スポーツで汗を流すのもサウナで体温を上げるのもいいと思います。薄着して冷たいものを好んで食べたり飲んだりするとがん細胞にとっては天国。そうそう、甘いものもがん細胞は大好きです。こう考えると、がんの予防には体を冷やさず、甘いものを食べすぎないことが大切ということがわかります。

  • チュージング・ワイズリー

    昨日、腫瘍マーカーの話を書きましたが、ちょうど同じタイミングでYahooにこんな記事を見つけました。チュージング・ワイズリー(賢い選択)というアメリカの医療の取り組みです。今週の週刊朝日で全文が読めるようです。引用元→ https://news.yahoo.co.jp/articles/5238f9cd0fb34568efe3f900982e94e036ac97ae?page=1https://news.yahoo.co.jp/articles/5238f9cd0fb34568efe3f900982e94e036ac97ae?page=1

    簡単に抜粋すると、チュージングワイズリーとは1)健康で無症状の人にPETやCTによるがん検診を行わない。2)健康で無症状の人に腫瘍マーカーによるがん検診を行わない。3)健康で無症状の人にMRIを使った脳ドッグを行わない。などです。興味があればチュージングワイズリーを調べてみて下さい。ここで、健康で無症状の人にとわざわざ書いてあるところを見逃さないで下さい。症状があれば当然検査すべきです。たまに、体調はいいけどPSA(前立腺がんのマーカー)を測ってほしいと言われることがあります。現在無症状でも、もし以前に前立腺がんと診断されて治療をしたとか、以前の検査でも高かったので経過観察となっているという場合、測る理由になります。

    当院ではオーソモレキュラー、分子栄養学の理論に基づいた健康相談もやっています。このオーソモレキュラーには各種ビタミンやミネラルを採血する施設もありますが、当院は自由診療(自費)は行っていません。保険診療内の検査をして、臨床症状から考えて足りないビタミンなどをアドバイスしています。どうしても検査をしたいという場合は自由診療をしているクリニックで検査を受けることをおすすめします。

    鶴屋横 小泉八雲邸

  • 腫瘍マーカーの話

    健康診断や人間ドックでは、オプションで腫瘍マーカーの測定があると思います。しかし、腫瘍マーカーは癌と確定した人の術後や化学療法後に効果判定と再発の予測のためにフォローするのが普通です。癌が確定していない人の採血で腫瘍マーカーが上がったのが見つかっても、どこにがんがあるのかわからないし、それを検査するには全身MRIやPET検査などが必要となります。学会もそのような無駄な検査を防ぐためにも健診やドッグでの腫瘍マーカーの測定は推奨していません。では、なぜそんな検査をオプションにしているかというと、私が思うに単なる健康ビジネスです。健診で引っかかればあとはCTや胃カメラなどどんどん検査して病院にお金が入る構造。本当に無駄だし、検査結果が出るまでヒヤヒヤして気が気でないという意味でも体に良くないです。

    当院では、オプション(自費)での腫瘍マーカーの測定は行っていません。たまに、PSA(前立腺がんのマーカー)を測ってほしいと言われることがあります。以前測って高かったとか、エコーをしたら癌かもしれない影が見つかった、などという場合は測る正当な理由になりますから当院でも測定します。

    患者さんの中には、とても検査好きの人が結構多く、頭がいたいとCTやMRIを繰り返し撮る。検査をしないと心配で仕方ないのは、ネットで自分の症状を検索して、怖い病気の可能性ばかり考えるからです。頭痛がしてCTやMRIをとらないといけないような病態はめったにありません。的はずれな疾患を恐れて検査ばかり受けていると、検査で無駄に被爆したり、検査の合併症にあってしまうこともあるでしょう。検査で得られるメリットと合併症のデメリットのバランスを考えないといけません。しかも、医療ビジネスの鴨になっていることも自覚しないといけません。

    久木野はもう田植えが終わっていて田んぼは青々としています