むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 犬の散歩

    犬の散歩をすると、向こうから別の人が犬の散歩をしているところに遭遇することがあります。そんな時に時々気になることがあります。それは、散歩中に飼い主がイヤホンで音楽を聴きながら歩いている場合や、歩きスマホ(ながら犬の散歩)という状態を見かけるのです。私にとっては、信じられません。犬は電柱の匂い、車の様子、信号などをよく見ていますが、それだけでなく飼い主の足音、歩くペース、リードを引っ張る力具合など全身であらゆるセンサーを研ぎ澄ましながら飼い主のことに集中して歩いています。飼い主が小さい声でもちょっと出せば、ハッと振り向きます。逆に、私たち飼い主は犬のことをどれだけ見てあげているでしょうか。私は音楽や携帯などもってのほかで、犬の様子を見ています。歩き方、しっぽの立て方、しっぽの振る方向や角度、息遣いなどです。しっぽが立っていればご機嫌ですし、しっぽを右方向に傾けながら回すときはもっとご機嫌です。逆にしっぽを巻いてしまうときはとても怯えています。

    そういうちょっとしたしぐさを観察しながら、今日はこの散歩道はストレスが多そうだと思えば、お気に入りの道へ曲がってあげたりします。犬の方が飼い主をしっかり見ていますから、こちらも答えてあげないといけません。また、散歩中に耳をすますと、秋の虫の音が日に日に大きくなったのに気がつくし、吹く風に秋の気配を感じたりと神経はどんどん研ぎ澄まされていきます。

    そうやって私が全身のセンサーを飼い犬のようにビンビンにして何をするかというと、診察に役立てるのです。患者さんの目力、息遣い、涙、口臭、体臭、顔色、歯の色、手足のむくみなど短時間でできる限りの情報を集めて異常を探るのです。

     

  • 充電の休日でした

    お盆休み、何をして過ごされましたか?休んでいないよ、という方もおられると思います。私も、十五日は祝日と思い込んでいましたが、急に平日だと気づき、銀行へ行きました。毎週月曜日には昼休みに銀行へ行き経理の仕事をこなすのですが、自分が休んでいるせいで世間一般がお休みと思い込んでいました。銀行に行ってみてびっくり、いつも以上の大混雑でした。

    さて、その様なお盆休みに、私は本を5冊読みました。日頃、患者さんとお話しして自分の持てるだけの知識を精一杯使っていますが、なかなか時間がなくて勉強する暇がありません。短い論文やネットでの情報収集はいつもやっているわけですが、1冊の本を読むとなると、なかなか暇がありません。例えば、漢方の名著を読み始めて3ヶ月経つのですが、その本はまだ半分しか読めていません。一方、このお盆休みには、昨日、おとといとブログにも書いたうつ関連の本を中心に5冊一気読みしました。大変勉強になりました。明日からの外来診療に即反映されると思います。

    休日は体を充電するイメージです。体を休める、ストレスを発散する、寝だめをする、美味しいものを食べる、などありますが、私たちの様に一日座って仕事をする場合、体が(肉体的に)疲れたり、カロリーが足りないということはあまりなく、運動不足です。そしてもう一つは、多忙のせいで新しい情報の不足があります。読書は最良の充電です。

  • 休日にしかできないこと

    世間はお盆休みですね。車の交通量も少なく、阿蘇方面へ向かうツーリングの大型バイクが少し多く感じられる程度です。夜に犬の散歩をすると、あたりは電気がついていないところも多く、とても静かです。私の休日初日は、クリニックのワックスがけでした。業者が来てくれるのですが、私は終わるまで立ち会わないといけません。しかも、ワックスが乾燥するまでは待合室や診察室でウロウロ出来ませんので、パソコンの前でじっとしていました。そこで、その間にするべきことは前から決めていました。スライド作りです。

    お盆明けから秋にかけては勉強会シーズンです。私もこの先2ヶ月で3つの講演を頼まれています。そのテーマも3つとも異なりますから、同じネタを使い回すわけにもいかず、3つとも完全に新作ネタです。日頃、勉強会で使えそうなネタをノートにつけていますので、それを元に1本60分程度のストーリーを考えます。症例を出して、解説をして、臨床応用のメッセージに込める、そういった作業の繰り返しです。ワックスがけが終わった頃には講演2つ分のスライドが完成し、3つ目の構想までは完成しました。

  • 物質と機能

    物質と機能は表と裏の関係にあります。東洋哲学では陰と陽です。物質が陰で機能が陽です。去年の8月10日に当クリニックは建築が完成して引き渡しがありました。その時のクリニックはただの建物であり、物質「陰」そのものでした。引き渡しの後から建物にはベッドを入れて、レントゲンを入れて、電子カルテのパソコンを入れました。そして、トイレットペーパーからコピー機まであらゆるものを買っては配置しました。毎日毎日物の準備です。ここまでで陰が充実したということです。そして先日書いたように「陰極まれば陽が生ず」です。必要な物品が揃ったところで、次は電子カルテの練習、会計のシミュレーションと、毎日が病院としての機能を持たせる準備に変わりました。思い出すだけでも、大変な8月でした。

    当時からクリニックに入職し、一緒に汗をかいてくれた職員の皆さんには本当に感謝します。みんなの力がなければ今の姿には達することができなかったと思います。これまで培ってきた技能をフルに発揮してくれた皆さん、そして新しい慣れない仕事にもチャレンジしてくれた皆さん、本当にありがとうございます。

    機能と物質、陰と陽、表と裏、というのは、どちらが大事というものではなく、車の両輪みたいな存在です。例えば外来患者さんが増えてくれば、それに対応できるだけの人員を配置し、十分な機能を持たせるだけでなく、医薬品を準備したりお釣りを揃えておくという物質面での充実も必要となります。私は漢方の専門家ですから、陰陽のバランスを常に意識しながら病院の運営にも目を配っていきたいと思っています。

  • 食事は毎日のバランスが大事・・ではないと思う

    食事のバランスをとやかく指導するのは昔から内科医の仕事の一つでした。しかし、私が思うに、栄養学は学問の中でもっとも未熟であてにならないものだと思います。私個人としては、全く信じていません。栄養士を雇って糖尿病患者さんに栄養指導をすると、それなりの収入になるのですが、私は個人的には役に立つ代物ではないと思うので栄養指導はやっていません。例えば、貧血の患者さんに鉄分を多く含むほうれん草を食べましょうと言います。最近サラダホウレンソウというのがありますが、アクがなくそのまま食べられます。しかし全く鉄の気配がしません。あれは水栽培で何の栄養価もないと思います。私の場合、患者さんには鉄製のスキレット(小さなフライパン)で料理するように勧めています。南部鉄のやかんでお湯を沸かすのもいいですが、重いです。

    そして、毎日バランスの良い食事をするように言われますが、そんな必要はないと思います。おそらく、1週間くらいの間でバランスをとればいいのではないでしょうか。だいたい、歳をとると少食になります。ちょっと食べれば満足するので、肉、野菜、果物、海藻、キノコなどを毎日満遍なく食べようとすると、かなり困難です。そんな無理しないで、肉を食べる日、野菜を食べる日、という風にして、1週間でバランスを取れば、毎日の負担が少なくなります。

    ほとんどの動物は偏食です。肉しか食べない動物、草しか食べない動物、いろいろいますが、雑食動物は案外少ないと思います。文明(弥生時代)以前の人間は食べられる時に食べられるものを食べていたはずです。木ノ実、穀物、果物、貝そしてたまに肉や魚。そういう風に体はできていると思います。もし私たちが30種類の食材を毎日とらないと生きていけないような動物なら絶滅危惧種です。(あくまで私見です)

    日中は暑いですが、夜は涼しい風と虫の音が秋を感じさせますね。