むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 鉛筆はいいなあ

    小学校に入学すると、新しい鉛筆を削って筆箱に揃えます。なんだか嬉しい瞬間です。その頃から鉛筆に慣れ親しみますが、いつのまにかシャープペンシルを使うようになり、鉛筆は滅多に使わなくなります。次に鉛筆を握るのは大学入試の時です。マークシートは鉛筆で塗りつぶすように言われますので、小学校以来という感じで鉛筆を握ります。

    私のクリニックは電子カルテなので、患者さんから聞いた話は全てキーボードで入力します。多くの病院も同じだと思います。そうすると、患者さんが診察室で医師と話をしている際に、医師はあまり患者さんを見ず、パソコン入力に専念してしまい、患者としてはみてもらった感がないという弊害が出ています。私は、そういう電子カルテの問題を以前から感じており、今の私の外来では極力診察中はキーボード入力はしないように心がけています。その代わり、紙に鉛筆で聞き取った内容をメモします。以前はボールペンやシャープペンなど使いましたが、鉛筆はいいです。軽くてさらさら書けます。手の疲れが違います。そして一番は、患者さんとまっすぐ向き合いながら診察するので、会話の中のごくわずかな表情の変化を見逃しません。そして、診察が終わってからメモを見ながらカルテ入力するので、カルテは冗長にならずにまとまった文章になります。いいことづくめです。

    私たち医者は医学部に入るまでも入ってからもずっと勉強ですから文房具にこだわりがある人が多いと思います。それでも、私の場合、鉛筆の素晴らしさには今頃になって気がつきました。

  • 贅沢な粗食

    私は最近健康的な食事に徹しています。健康にはあやしいサプリなどをつかわず、まずは食事からだと思います。今日は私の食事をご紹介しましょう。

    朝ごはんはほんのちょっとの玄米フレークとリンゴ半分、コーヒー1杯と漢方薬をカップ1杯。以前は玄米フレークでなく大麦などでできたシリアル(ミューズリー)を食べていましたが、今ちょうど切らしています。昼は職場に宅配してくれる弁当です。

    そして夕食です。玄米に押し麦と大豆を少し混ぜて炊いたご飯を茶碗に軽く1杯。時々すりごまや海苔をかけて食べます。いりこと干し椎茸と昆布で出汁をとった味噌汁。具には大根、ワカメ、舞茸。添え物にはひじきの炒め物。ひじきは15分ほど水に戻してごま油でさっと炒めたらいりこ、ゴマを加えてマヨネーズをかけてもう一回炒めます。醤油で味付けするよりサラダのようで美味しいです。そしてメインのおかずはゴーヤチャンプル。ゴーヤと豚肉と椎茸と豆腐を炒めて卵を絡め、ナンプラー、カレー粉、塩胡椒で味付け。ゴーヤは夏の間ほとんど毎日食べます。あとは納豆を一つ。

    健康な食事は「まごわやさしい」です。「まめ、ゴマ、わかめ、やさい、さかな。しいたけ、いも」です。今の私の食事では芋以外は全て含まれています。魚はいりこですが、全体食と言って切り身より全体をいただくのが健康の秘訣です。

     

  • 糖尿病と認知症

    ブルーインパルス、熊本に来ましたが、見ましたか?

    私はクリニックの駐車場でずっと待っていたら、真上を飛んで行きました。

     

    糖尿病の勉強会に参加しました。糖尿病の合併症についての講演です。糖尿病の合併症はたくさんあります。目の糖尿病性網膜症、心臓の心筋梗塞や狭心症、下肢の閉塞性動脈硬化症、足が痺れる糖尿病性末梢神経障害などなどです。特に心筋梗塞などは命に関わるのでこれまで重要視されてきました。しかし、これら大血管病変は医学の発展によりかなり抑制できるようになりました。

    一方、これからの糖尿病合併症として重要なのが認知症です。認知症はなかなか予防も治療も難しいのですが、糖尿病の合併症として認知症が起こってくるので、血糖コントロールを厳密に行うことで認知症が予防できるとのことです。これは今後重要なポイントとなることでしょう。

    もう一つの合併症が、ガンです。糖尿病で心疾患の合併症がうまくコントロールできて命を救われたと思っていたら、癌になってしまう、その確率が糖尿病がない人に比べて糖尿病があるとかなり高いそうです。がん細胞はクエン酸サイクルというエネルギー産生系がおかしくなっており、解糖系のエネルギー産生に頼っていることがわかっているので、糖が高いとがん細胞の餌がたっぷりあって増殖しやすい環境にあるのです。糖質制限が癌治療に有効というデータが最近話題です。

    やはりいつの時代も糖尿病は怖い病気です。ほとんどの場合、原因は食べ過ぎと運動不足ですから生活習慣をきちんとすることがまず第一です。

     

  • 不眠症から末期ガンまで

    土曜日は、平日に来院できない現役世代の若い患者さんでいっぱいですが、遠方からわざわざ来院いただく患者さんもおられます。できるだけ時間をかけて丁寧にお話を伺うようにしていますが、風邪や血圧のお薬だけでいい方にはお待たせして申し訳ございません。

    末期ガンで抗がん剤にするか漢方などにするかは本人のとっては命がけの選択です。抗がん剤が抜群に効くのなら悩むことはないのですが、今の段階では抗がん剤でかえって体力を奪われて肺炎などのために命を落とすこともあるし、抗がん剤が効いて半年くらい長生きしたとしてもその半年が合併症で寝たきりだったらあまり価値のある半年ではありません。そのような相談を持ってこられたらどうしても3分診療というわけにもいかず、時間をかけて話を聞いてしまいます。体力をつける人参、免疫力を上げる霊芝、抗がん作用のある白花蛇舌草などを組み合わせて処方します。一部保険が効かない生薬もありますが、薬局にもあまり高額にならないように頼んでいます。

    不眠症も単純な不眠からうつ病までいろいろありますから使う薬は人それぞれです。最近は眠剤の習慣性や依存性に注意喚起されており、できるだけそのような薬を使わずに眠れるような工夫をしています。

    そんなこんなで土曜日は混み合っていますが、どうぞご容赦ください。

  • 便秘には漢方

    4月21日の熊日新聞に便秘には漢方という記事が載っていました。ご覧になりましたか?

    私は多くの便秘に漢方を処方しているので、その記事は当たり前と思っていたようなことなのですが、漢方便秘薬というのは本当に良く効きます。西洋薬の新薬もありますが、そのようなものは全く必要ないくらいよく効きます。また、漢方の歴史は2000年から3000年はあります。昔から便秘は困っていたでしょうから、そういう時にどんな薬を飲んだらいいかというのは試行錯誤で経験してきたことです。人体実験2000年の集大成ですから、今更誰がなんといっても効くに決まっています。また、安全性もその歴史が物語っています。

    新薬は動物実験や人体実験(治験)で安全性が確認されてはいますが、せいぜい数年の蓄積です。漢方とは安全の度合いが違います。また、漢方が面白いのは、ただ単に腸を刺激して便通を良くするのではなく、植物性の油を多く含む成分を配合したり、便が硬くならないようにする成分が配合されたりしています。いろんな作用の成分が少しずつ入った合剤になっているので、作用が複雑で効果も確実で、しかも長く飲んでも効果が薄れないような工夫がされています。ついでに、精神安定作用や生理痛に効く成分なども入っていますので、単に下剤というわけでなく、そのほかの作用も期待できます。漢方って本当に面白いですね。