むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 便秘には漢方

    4月21日の熊日新聞に便秘には漢方という記事が載っていました。ご覧になりましたか?

    私は多くの便秘に漢方を処方しているので、その記事は当たり前と思っていたようなことなのですが、漢方便秘薬というのは本当に良く効きます。西洋薬の新薬もありますが、そのようなものは全く必要ないくらいよく効きます。また、漢方の歴史は2000年から3000年はあります。昔から便秘は困っていたでしょうから、そういう時にどんな薬を飲んだらいいかというのは試行錯誤で経験してきたことです。人体実験2000年の集大成ですから、今更誰がなんといっても効くに決まっています。また、安全性もその歴史が物語っています。

    新薬は動物実験や人体実験(治験)で安全性が確認されてはいますが、せいぜい数年の蓄積です。漢方とは安全の度合いが違います。また、漢方が面白いのは、ただ単に腸を刺激して便通を良くするのではなく、植物性の油を多く含む成分を配合したり、便が硬くならないようにする成分が配合されたりしています。いろんな作用の成分が少しずつ入った合剤になっているので、作用が複雑で効果も確実で、しかも長く飲んでも効果が薄れないような工夫がされています。ついでに、精神安定作用や生理痛に効く成分なども入っていますので、単に下剤というわけでなく、そのほかの作用も期待できます。漢方って本当に面白いですね。