むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • インフルエンザワクチンの予約開始

    今年もインフルエンザワクチンの予約を開始しました。コロナワクチンも同時進行なので煩雑ですが、季節なので、準備していきます。情報によると、今年のインフルエンザワクチンは例年以上に品薄だとのことです。当然希望者全員には行き渡りません。当院でも、何本入ってくるかわかりませんが、先行予約を開始しました。体力のない方、高齢者、呼吸器の持病がある人などはお早めに予約をとってください。価格は据え置きです。コロナワクチンの3回目の問い合わせが時々ありますが、当面はないと思っています。医療従事者にはすると噂はありますが、定かではありません。アメリカのCDCの発表によると、アメリカでは医療従事者も含めて3回目の予定は無いとのことです。重篤な基礎疾患のある人だけ3回めを打つと言っています。私がこのニュースを見て感じたのは、3回打つことで得られるメリットよりも副反応などのデメリットが上回るという判断からだと思います。

    お年寄りの訪問診療を100名近くしていると、いつもニコニコ元気そうな人と、いつもあれこれ体調不良を訴えてうつ病みたいな人に別れます。そこで考えました。高齢者を2つの軸で4つのグループに分けます。一つは認知の軸(ボケた人、ボケていない人)、もう一つは健康の軸(元気な人、持病に悩む人)この2つの軸で4グループに分けると、1番目が<ボケていない>:<体調はよい>グループ。これは心配ないです。幸せな老後です。2番めが<ボケている>:<体調は良い>です。これは本人がボケたことに対して憂いがないなら幸せいっぱいです。問題は元気良すぎて徘徊したり迷子になって警察のお世話になるというもの。本人はともかく、家族が大変です。3番めに<ボケている>:<体調はよくない>です。このグループはとても多いのですが、病気がたとえガンであっても将来への憂いが少なく、体調は優れなくても苦しそうではありません。

    そして、4つ目のグループが<ボケてない>:<体調は良くない>です。これは最悪です。ちょっと食欲が落ちたり体重が下がっただけで、ガンかもしれない、と恐れ、不安でいっぱいになり眠れなくなったり血圧が上がったりします。老人ホームでは、ボケていないと、することがない、楽しくない、周りにいるお年寄りと自分を一緒にするな、病気が不安、将来が不安、とにかく不安や心配の塊です。そして、こういう人たちはいつ話しかけても眉間にシワを寄せているため、介護する側も暗い気持ちになり、あまり近寄りたくない。結果、お世話も行き届かなくます。かわいそうな老後です。私は、このようなお年寄りには抗うつ剤を積極的に投与します。鬱々とした気分が晴れて、不安も減ります。内科的治療だけではハッピーな老後にするのは難しいと思います。