むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 花粉症にワセリンがいいそうです

    今週のためしてガッテンは花粉症の話でした。マスクなどの通常の対処法に加えてもうひと工夫しましょうという話。そのもう一工夫は、鼻にワセリンを塗るということです。ワセリンはベタベタするので、鼻腔の入口付近に塗っておくと花粉を捉えて鼻の奥の粘膜に達しないとのことです。私は、このことを何ヶ月か前に聞いて知っていましたが、実際に試したことはありません。もうしばらく花粉の季節が続くので、困っている人はお試しください。ガッテンの最後の方でビタミンDも有効だという情報を言っていました。番組では毎日15分以上の日光浴を勧めていましたが、私的にはそれは効果は薄いと思います。なぜなら、私が実際にビタミンDの内服で劇的に花粉症が良くなったのは、日光浴で得られるビタミンD量の何十倍も高用量だからです。症状緩和にはかなりの量が必要なのです。

    このところ、毎日冷え込むので風邪の患者さんがたくさん来院されます。インフルエンザは出ていません。例年、年末年始はインフルAで3,4月頃はインフルBが流行るのですが、今年はインフルBは皆無に近い状態です。去年インフルBが大流行したので皆さんに免疫がついているのでしょう。

    風邪といえば、風邪にビタミンCは効くのかという議論があります。論文を探すと効かなかったという報告もあります。しかし、それはビタミンCの量が足りていないだけです。通常1000mg(1g)もとればいいように思われますが、風邪のときは大量の活性酸素が発生するためそんな量では足りません。その10倍の10,000mg(10g)は必要です。そして、ビタミンCが処理した活性酸素はヒドロキシラジカルという別の活性酸素を作ってしまうため、それを処理するビタミンEが必要となります。ビタミンCを大量に取るときはそれ相当のビタミンEが要求されます。Eは通常で400IU(単位)で十分ですが、風邪のときは1,200IU以上必要です。量を間違うと効くものも効きません。そして、飲み方ですが、ビタミンCは水溶性ですから朝昼夕3回かそれ以上に分けてこまめに取ることが大切です。錠数が多くなるので、可能なら30分に1個みたいな飲み方が理想的です。Eは脂溶性なので分割して飲む必要はありません。油を含む料理を食べた後に飲んだほうが吸収が良くなります。

     

    クリニックの待合室から見える桜。満開ですよ~🎶