むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 医療用鉄剤 vs ヘム鉄サプリ

    クリスマス寒波襲来です。天気予報では平地でも積雪の可能性ありです。もし朝から積もっていたら仕事に歩いていかないといけません。どの靴を履くかも考えもの。長靴は持っていますが、3キロ以上歩くのは辛いので、登山靴にするか、ボロくなった運動靴にするか思案中です。皆さん、雪の降る前にと思って殺到されたのかもしれませんが、今日の外来患者さんは120名を超え、てんてこ舞いでした。昔、インフルエンザが猛威を奮った休日当番医での外来患者数を超えたと思います。しかし、今日の患者さんは発熱患者ではありません。通常の血圧などの方がほとんどでした。お一人お一人のニーズに答えられるよう、短時間で集中して聞き取り・診察・処方しました。話たりなかった方がおられましたらすいませんでした。相当カルテの山ができていたので、心の焦りがあったかもしれません。

    当院には陸上部などの生徒さんたちが、タイムが上がらないと相談に来られます。そういう場合、採血をして鉄やビタミンがたりているかを検査します。最近は部活の顧問の先生たちも栄養について勉強しておられて、タイムが出ない生徒さんたちに病院を受診するよう勧められると聞きました。特に陸上で特待生として進学すると、走りの成績がとても重要なので、ご両親も熱心でビタミンなどを買って飲ませておられるケースが多々見られます。そこで、よくあるのが、飲んでいるサプリの量が少なすぎることです。マルチビタミン・ミネラルなどの商品は一粒に何10種類ものビタミンやミネラルを詰め込むため、どのビタミンも少な過ぎて話になりません。おすすめは、ビタミンB、C、D, Eとそれぞれ別々に買うこと。鉄も病院では50mgとか100mgを使うので、市販のサプリで8mgくらいでは十分ではありません。

    たまに病院で処方する鉄剤を飲むと吐き気がして飲めないと言われます。それは鉄イオンが胃の中で活性酸素を発生するためです。ビタミンCを一緒に飲むことで活性酸素を消去できるので副作用が軽減できます。それでもだめなら最近鉄欠乏性貧血に保険収載されたリオナという鉄剤があり、これは大抵の人が飲めます。これも受け付けない場合は仕方ないのでヘム鉄サプリをおすすめしています。

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  • 風邪の予防法

    今週も毎日凄まじく忙しいので、疲れをためないように週半ばですがサウナに体を温めにいきました。クリニックから車で5−6分のぶぶたんの湯です。ここはお湯の質がいい。サウナも広くて気持ちいいです。最近は毎日何人もコロナ患者さんを診ているので体力(免疫)を落とさないように気をつけています。私がこれまでさんざんブログに書いてきたビタミン大量療法などを読んで各自取り組んでおられる方がたくさんいますが、皆さん口々にビタミン療法をはじめてこの1年風邪一つひかずに元気に過ごせました、といわれます。

    ビタミンやミネラルを必要十分とっておくことは免疫を維持するのに必須です。それに加えてストレスと貯めないこと、睡眠をしっかり取ることも当然大切です。よく、風邪の予防に空気を加湿すると良いと言われています。昔の理解では加湿した空気ではウイルスが拡散しにくいという話でしたが、それはどうも科学的な裏付けに乏しいようです。私が思うに、喉を乾燥させないことが大切なのだと思います。口腔内は唾液、気道は気道分泌物でコーティングされていますが、その液体中に免疫グロブリンが含まれるので、潤った状態で免疫を発揮します。最近は皆さんずっとマスクをしているため、加湿器を使わなくても喉は潤った状態を保っており、これが風邪の予防になっていると思います。なので、マスクの性能がN95のように高性能でなくファッションマスクみたいなものでも十分役割を果たすのではないかと思います。

    また、体温が低いと免疫が下がります。体内の酵素活性には至適温度というものがあり、人の体で働く様々な酵素は37−38Cくらいが一番良く働く事がわかっています。風邪を引いたときに体温が上がると酵素活性が高まり免疫力がアップするので理にかなっているのですが、解熱剤を使うとその働きが消えてしまうので、風邪は長引きます。そこで、我慢できるなら解熱剤をあまり使わず寝ていたほうがいいのです。風邪の予防には温泉などでしっかりあたたまることで似たように免疫アップが図れるので、疲れたときこそしっかりお風呂で体を温めるといいのです。

  • サプリでコロナ対策

    天気予報通り雪になりました。寒い日曜でした。私は地域医療センターの出動協力で朝から救急外来で働きましたが、寒さのせいかわずかしか患者さんは来ませんでした。巷はコロナの第8波で発熱患者さんは多いと思いますが、病院に来ても特別な治療があるわけではないので市販のカロナールなどを使いながら1週間なんとか過ごさないといけません。カロナールの他に薬局で簡単に手に入るものでおすすめは葛根湯、麻黄附子細辛湯、ビタミンC,ビタミンEです。30歳以下なら葛根湯、40過ぎなら麻黄附子細辛湯です。どちらかわからないときは葛根湯でいいと思います。

    ビタミンCは通常の体調メンテナンスでは一日1000−2000mgですが、コロナかもと思ったら1日5000mg以上とる必要があります。その際、ビタミンCだけでは副作用が出るので、ビタミンEを600−800単位ほど併用しましょう。iHerbで手に入るものでおすすめはオリーブ葉エキスとセレニウムです。どちらも喉がチクチクしてきたらすぐ飲めば速攻で炎症がおさまります。風邪引いてから注文しても間に合いませんので、常備しておくことをおすすめします。日頃からの予防としてはビタミンB,C,Dが基本です。特にDは重要です。

    よく、ビタミンCは果物を取ればサプリを飲まなくても大丈夫ですか、と聞かれますが、全然足りません。ビタミンCを1000mgとるにはレモン50個くらい必要です。みかんをその量食べたら糖尿病になるでしょう。サプリでビタミンBやCをとるときは一度に取らず朝昼晩と分散してください。一気に取ると余分なものは尿中に排泄されてしまいます。

  • 糖尿病の治療とA1c

    糖尿病の状態がいいかどうかを測る検査にヘモグロビンA1cという検査があります。ヘモグロビンというのは赤血球の中にあるタンパク質で酸素を運ぶものです。血液中のブドウ糖濃度が高いとヘモグロビンと糖が結合して糖化蛋白を形成します。これがA1cの本体です。その他にも血液中のアルブミンという蛋白に糖が結合したグリコアルブミンという検査もあります。血糖値が高い状態が続くとA1cが高くなるので、治療目標としては7以下にしましょうと言います。治療中に問題となるのはA1cが8以上でどうしても下がらないときです。患者さん本人は元気ピンピンなのですが、10年20年とその状態を放置すると心筋梗塞や脳梗塞などをおこす可能性が高くなります。腎不全が悪化して透析になる場合もあり、網膜症になって失明する場合もあります。動脈硬化が進みすぎて足が壊死を起こして切断となることもあります。

    私は循環器が専門なのでこのような悲惨な行末をたくさん見てきました。糖尿病は若いうちからきちんとコントロールすることが大切です。一方、80過ぎたら、糖尿の治療も少し緩やかなものとします。厳密にしすぎると、知らないうちに低血糖を起こすからです。たとえばA1cが6を切るようなら、主治医からすごくいいと褒められるかもしれませんが、私はその数字を見たら慌てます。低血糖は心臓に悪いし、認知症のリスクでもあるからです。年をとったらある程度の高血糖は許容されます。むしろ低血糖が怖いのです。

    そういうわけで、当院では糖尿病患者さんのヘモグロビンA1cをこまめにチェックしていますが、これまで、検査が立て込むとどうしても待ち時間が長くなってしまって、申し訳ないと思っていました。そこで、今週、A1cの測定器を2台揃えました。これでどんどん測れます。同じ検査機械を2台も買うなんて開業医では普通しないと思いますが、患者さんの待ち時間短縮は患者さん満足度に大きく関与すると思ったので、思い切って買いました。

    天神

  • 寒さで体調を壊さないように

    冷えてきました。うちを出ると車のメーターで外気温が2度、クリニックに着いたら0.5Cでした。やっぱり僅かですが標高が高いんですね。これだけ冷えてくると血圧が日頃より高いという方が多くなっています。脳卒中や心臓発作は朝の一番血圧が上がったときに起こりやすいと知られています。朝、血圧の薬を飲んだあとや、夜お風呂のあと、お酒を飲んだあとなどは血圧は低めとなります。そのデータだけを見て満足してはいけません。大事なのは朝の薬を飲む前の血圧です。

    お風呂で思い出しましたが、日本家屋は脱衣所が冷えている事が多いので、入浴前に急に冷えたところで洋服を脱いだり、まだ温まっていない浴室に入る時血圧が急上昇します。逆にお風呂であたたまると血管が開いて血圧が下がるので入浴前後で血圧が乱高下します。最近は携帯をジップロックなどにいれて防水してお風呂に持ち込んで湯船にゆっくり浸かりながらYouTubeを見たりして長風呂する人が多いと聞きます。これはこれで、冬場のお風呂熱中症というような病態をとることがあるので、長湯も程々にしましょう。

    朝、冷たい水で顔を洗ったり炊事をすると手の指の血流が止まったように白くなり、じんじん痛む病気があります。レイノー現象といいます。指の血管が寒冷刺激で痙攣したように細くなった症状です。多くの場合、冬だけに見られます。レイノーがでたら温かいお湯に手を付けたりドライヤーで軽く温めたりマッサージしてやるのがいいと思います。漢方でもしもやけ治療に使う当帰四逆加呉茱萸生姜湯に附子をくわえて冬の間飲んでおくと結構予防できます。もしお困りなら試してみる価値アリです。

    博多 天神