むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 動悸がしたら

    動悸で来院される患者さんがたくさんいます。動悸は一日中感じることもありますが、多くの場合は2−3分で治ります。時には一瞬どきっとしただけということもあります。このような症状で来院される場合、心電図をとっても受診時には症状がありませんから「特に異常なし」ということになりかねません。

    そこで、来院する際に一つだけ注意していただきたいのは、動悸がした時の脈の状態を詳しく教えていただきたいのです。速かったのか普通だったのか、リズムは乱れていなかったかという点です。慣れていれば手首の脈を触れれば脈の状態がわかります。30秒ほど脈をカウントします。30秒で30回脈を感じれば1分間に60です。30秒間の脈拍数の二倍です。トントントン、トトトトトンとかトントン_(一拍休み)_トンなど表現していただければ、それだけでかなり診断に近いところまで行けます。

    脈のスピードもリズムも正常だけど、やたら大きな拍動をドキドキ感じる場合もあります。これは大抵不整脈ではありません。緊張してドキドキするのと同じような理屈です。時には血圧が高くてドキドキすることもありますから、家庭血圧計を持っている場合は動悸がするときの血圧を測って欲しいと思います。その際に脈拍数も表示されますから、血圧だけでなく脈拍まで必ずメモしてください。この情報を持って来院いただければ、どんな治療が必要かはかなりはっきりします。

    動悸と一言に言っても、心疾患(高血圧、不整脈など)の場合と心因性(ストレスなど)の場合があります。また、女性ですと更年期という場合もあります。ただ、更年期とかストレスと決めつけずに広く可能性を考えておく必要があります。

  • 冷えと腹痛

    節分も過ぎて暦の上では春ですが、寒いですね。クリニックのベランダからは阿蘇山がすぐ近くに見えますが、どんどん白くなって来ました。きっと雪が積もっていることでしょう。

    漢方の外来をしていると、冷え症の患者さんがたくさん来られます。不思議なもので、冷え症なのにアイスクリームが好きで毎日食べる人や、ビールは一年中飲むという人もいます。これでは漢方を処方してもなかなか治せません。私も冷え症ですから、ビールは夏でもあまり飲みません。漢方の理屈では、苦いものは体を冷やします。ビールはその代表ですが、夏に食べるゴーヤ(苦瓜)もそうです。コーヒーや濃い緑茶も苦いですから、体を冷やします。冷やさないためには、暖かくして飲めばいいのです。アイスコーヒーやペットボトルの冷たく冷えたお茶は良くないと思います。

    昔、外来で見た患者さんのことを思い出しました。70歳くらいの男性が腹痛で来院されました。何を食べましたか?と尋ねると、寿司とビールとのこと。寿司もビールも体を冷やします。寿司は、生魚で体が冷えるので、生姜(ガリ)を食べてお腹を温めます。そして、お寿司にはビールでなくてやはり日本酒でしょう。日本酒は体を温めます。最後は大きな湯呑みで温かいお茶を飲みます。これでお腹が温まるのです。体を冷やしたらお腹が痛くなります。冷えて痛むお腹は温めれば治ります。漢方でお腹を温めるのは安中散です。大正漢方胃腸薬の成分です。

    大正漢方胃腸薬のCMは宴会続きで疲れた胃に良いようなイメージで売っていますが、それは間違いです。実際には、このようにお腹が冷えて痛む時に適しています。

     

  • 春は鬱の季節

    春は鬱の季節です。ヨーロッパに留学した先輩によると、ヨーロッパでは日照時間が短く寒い冬が鬱の季節で本当に辛いと聞きましたが、日本のは場合は春だと思います。

    春はいい季節なのですが、卒業、入試、転勤、引越し、就職と人生の重要な節目だからです。会社にとっては3月期決算を乗り切れるかが勝負というところもあります。誰しも、ストレスが非常に大きくなる時期です。鬱だけでなく、心筋梗塞も非常に多くなります。やはり原因はストレスだと思います。

    体調や心の状態がイマイチだと、この時期を乗り越えるのは本当にきついかもしれません。当の本人は頑張らないといけないとわかっているのに体が動きません。気合が足りないわけでもなんでもなく、体が思うように動かないので励ますことは逆効果です。私が患者さんにお話ししているのは「こういう時期は自力で頑張ろうとせず、しばらくの間薬の力を借りてもいいと思いますよ」ということです。ストレスがかかるしばらくの間だけでも抗うつ剤や漢方の力で乗り切るのはドーピングではありません。今の世を生き抜く知恵です。

    この写真は福岡のホテルオークラのロビーで撮ったものです。あれ、お内裏様が左右逆じゃないのかな?と思ってググってみた結果、お内裏様は京都風の場合左(向かって右)に、関東風では右(向かって左)に並べるそうです。だからこの写真は京都風の配置みたいです。

  • 週1回飲めばいい糖尿病の新薬

    糖尿病の勉強会に参加してきました。テーマは、週1回製剤の話です。

    数日前にも糖尿病の話を書いたのですが、この内容を書いていなかったので、追加して書いておこうかと思います。最近新しく出た糖尿病治療薬で、週に1回だけ飲めばいい薬があるのです。骨粗鬆症の薬では、随分前から週1回製剤がありましたが、糖尿病が週1回飲めばいいなんて夢のような話です。もちろん重症患者さんはそれだけでは足りませんから、まだ軽めの患者さん向けの薬です。

    私はこの薬が世に出た時に、服薬管理ができない高齢者にとてもいいなと思いました。ヘルパーさんたちが週に1回飲むのを確認すればいいのですから、治療が確実です。

    そう思っていたけど、これまで一度も使う機会がありませんでした。高齢者だけでなくてもっと若い世代で、例えば日曜なら確実に飲めるとか、そういう世代にもいい薬かもしれません。値段も毎日飲む薬を1週間分合わせた価格より安くなっていますから、経済的です。

    こんな薬があること自体まだ知られていないと思いますが、もし興味がある方は遠慮なく言ってください。これからはこういう薬を使う時代だろうと思います。

  • 野菜を食べよう

    野菜が体にいいのは誰でも知っていますが、なかなか実践にうつせません。必ず具沢山の味噌汁を作って一品。これは簡単です。毎日できます。レタス、トマトなどの野菜サラダ、これは夏には簡単ですが、冬に毎日食べるのは簡単ではありません。もちろん今の時代スーパーに行けば冬でもトマト、レタス、キュウリなど手に入りますが、買えるから食べるというのは良くありません。旬でないからです。旬でない野菜は値段が高いばかりでなく、味も良くありません。栄養価もよくありません。そして、体によくありません。体に良くないというのは、体が季節のものを食べるようにできているからです。冬にレタス、トマト、キュウリのサラダを毎日食べると体が冷えて体調を壊します。冬は冬の野菜が体にいいのです。

    そんなことを考えていると、夏は野菜が豊富ですからたくさん食べられますが、冬に野菜を食べようというのはどうしたらいいのかわかりません。

    結局、最近思うのはとにかくなんでもいいからたくさん野菜を買ってくることです。冷蔵庫の野菜室いっぱいに白菜、ごぼう、人参、レンコン、かぼちゃ、玉ねぎ、しいたけなどたくさん買ってきて入れておきます。そうすると、それをどうやって食べるかは自然と頭に浮かんできます。野菜炒め、煮物、野菜たっぷりのカレー、煮込みうどん、などなどとにかく冷蔵庫にある野菜をどうにか使って食べるわけです。食べ方を考えながら買い物に行くと、冬はあまりにも考えが浮かびません。逆に冬野菜をたっぷり買ってきてから消費の方法を考えると、肉なんて食べている場合ではありません。毎日何品も野菜料理を作らないと白菜やホウレンソウなど傷んできます。発想を逆にすると、案外簡単に野菜料理がたっぷり食べられます。