むらかみ内科クリニック

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  • 動悸がしたら

    動悸で来院される患者さんがたくさんいます。動悸は一日中感じることもありますが、多くの場合は2−3分で治ります。時には一瞬どきっとしただけということもあります。このような症状で来院される場合、心電図をとっても受診時には症状がありませんから「特に異常なし」ということになりかねません。

    そこで、来院する際に一つだけ注意していただきたいのは、動悸がした時の脈の状態を詳しく教えていただきたいのです。速かったのか普通だったのか、リズムは乱れていなかったかという点です。慣れていれば手首の脈を触れれば脈の状態がわかります。30秒ほど脈をカウントします。30秒で30回脈を感じれば1分間に60です。30秒間の脈拍数の二倍です。トントントン、トトトトトンとかトントン_(一拍休み)_トンなど表現していただければ、それだけでかなり診断に近いところまで行けます。

    脈のスピードもリズムも正常だけど、やたら大きな拍動をドキドキ感じる場合もあります。これは大抵不整脈ではありません。緊張してドキドキするのと同じような理屈です。時には血圧が高くてドキドキすることもありますから、家庭血圧計を持っている場合は動悸がするときの血圧を測って欲しいと思います。その際に脈拍数も表示されますから、血圧だけでなく脈拍まで必ずメモしてください。この情報を持って来院いただければ、どんな治療が必要かはかなりはっきりします。

    動悸と一言に言っても、心疾患(高血圧、不整脈など)の場合と心因性(ストレスなど)の場合があります。また、女性ですと更年期という場合もあります。ただ、更年期とかストレスと決めつけずに広く可能性を考えておく必要があります。