むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 肩こりを自分で治す

    私は朝から晩まで一日中パソコン作業です。電子カルテですから全ての記録を入力しています。そればかりか、ごはんを食べるときも、夕食後にゆっくりしているときもずっとiPadをいじっていますから、寝ている時間以外はほとんどパソコンを触っています。そんなわけで、やはり肩・首は凝ってきます。しかし、鍼治療や整体を患者さんにする身でもあり、自分の肩こりくらい自分で治さないと恥ずかしいと思い、あれこれ対策を考えます。

    まず、パソコン作業中に猫背にならないように気をつけます。猫背になると頭が重心より前にきますから首の後ろの筋肉が緊張してバランスをとります。これがストレートネックになって痛みになります。肩もキーボードの範囲くらいしか動かさないと固まってしまいます。仕事以外の時間は、できるだけ大きく肩を動かしたほうがいいと思います。私の場合、犬の散歩をしながら肩をグルグル回します。まるで片手で背泳ぎをしているようです。もう片手は・・・犬のリードを持っているので動かせません。

    首も肩も動かさずにじっと固まっているとコリになります。肩甲骨を意識してできるだけ大きく腕を回したり首を回したりします。これだけでもだいぶ違います。あとは寝違えたりしないように寝るときの姿勢を気をつけています。

    花の名前は?「知らん」と言われる「紫蘭」です。熊本市動植物園にて。

  • ギランバレ症候群

    耳慣れないかもしれませんが、ギランバレ症候群という比較的稀な神経疾患があります。風邪のような症状に引き続いて手足の運動麻痺症状が出る病気で、原因はよくわかっていません。私が学生の頃はまだ治療法も確立していませんでした。しかし最近では、免疫グロブリンの投与で劇的に良くなるということで、治療法だけはかなり進歩しました。何もしなくても自然と良くなる場合もあるので、免疫グロブリンを使うかどうかの見極めが大切です。私がそんな話を知ってまだ1年くらいなのですが、もしギランバレ症候群を見つけたらきちんと判断して治療してあげないと、と思っていました。

    そんな矢先、つい先日当院でもギランバレ症候群を疑う患者さんがたて続けに2名いました。一人目はしばらく経過を見ましたが、どうも違うようだったので、そのまま経過を見ましたが、2例目は、徐々に疑いが確信に変わってきました。しかも症状が少しずつですが進行してきました。これはもしかしたら免疫グロブリンを使ったほうがいいかも、と思い、大学病院の先生に診てもらいました。

    結局その患者さんは即入院となり、免疫ブロブリンの連続投与が開始され、3日目には足にはっきりと力が戻ってきたそうです。本当に良かったです。今日、ご本人からお喜びの電話をいただき、紹介した私も嬉しかったです。やはり私たち臨床家は日々新しい知識を勉強しておかないと患者さんの為になりません。一生勉強が続きます。

  • 亜急性甲状腺炎

    亜急性甲状腺炎という疾患があります。今日は、まさにこの典型的な症状で来院された方がいました。動悸、微熱、倦怠感、くび(甲状腺の右側)の圧痛、という症状です。女性で、最初は更年期かと思って漢方を飲んだけど全く良くならないと言って来院されました。

    話を聞くと、この診断で間違いありません。念のため採血、甲状腺エコー検査などを行いました。通常診断が間違っていなければ内服薬で症状は速やかに改善します。甲状腺ホルモンが多すぎる症状が出ているのですが、何週間か経つと逆にホルモン低下状態になったりします。いずれは軽快するので心配はないのですが、当の本人はとても辛いのです。漢方にこだわらずに早めに来院されたのが正解でした。

    よく漢方は長く飲まないと効かないと言いますが、そんなことはありません。早い薬は飲んで5分くらいで効きます。アロマ効果のある漢方の場合、飲んでいる最中からリラックスした効果が出たりしますので、漢方薬を飲む行為そのものが癒しとなり、また早く飲みたいと思うことも多いのです。もちろん長く飲んでこそ効く場合もありますが、それでも飲んだ感じが自分にあっている気がするとか、苦いけど美味しくいただけますとか、ポジティブな感想の方が成績が良いようです。効いていないと思ったら、その薬をどれだけ続けても期待薄だと思います。

    肥後六花の一つ、肥後シャクヤクです。優雅な花で、すごく美しい。熊本市動植物園にて。

  • 温熱療法

    がん細胞は熱に弱いことから局所的に体内の温度を42度くらいまで上げることで癌治療をすることができます。この温熱療法を外来でやっている病院もいくつかあります。昔から難病治療に湯治がいいと言われており、温泉場に長期滞在する話もありましたが、最近では昔話のように忘れられている感じがします。しかし、温熱療法をわざわざ病院でやっているのを考えると、自然豊かな山里の温泉宿で湯治するのもいいのではないかと思います。また、心不全にはサウナが有効というデータがあります。鹿児島大学から研究論文がいくつも出ています。

    江津湖のほとりにあるばってんの湯が昔は「ばってんバーデン」というネーミングだったことを知る人は結構熊本に古いと思います。この名前はドイツのバーデンバーデンという温泉地のネーミングをもじったものです。社会(地理)の教科書にも出てくる湯治場です。アメリカ(確かアーカンソー州だったと思います)にはバーデンという町があり、ここも温泉場です。やはりドイツのバーデンバーデンに由来した地名だと思います。ニュージーランドにも温泉保養所があります。このように世界中あちこちで温泉には病気を治療する湯治場があるのです。

    今日は、ゴールデンウィーク最終日で久しぶりに御船の「華ほたる」に行ってきました。御船インターからすぐ近くの小高い山の上にあり自然豊かでいい温泉です。今日は1日で2万歩も歩いたのでいい汗を流してきました。

  • うつは心の風邪

    当院では、内科と心療内科を分けることはしていません。ドキドキするという訴えでも、心療内科かもしれないし、不整脈かもしれません。これを心療内科として扱うと、内科的疾患が隠れていても見逃してしまいます。先入観のバイアスがかかるからです。まずは、体の問題と心の問題を広く疑ってチェックします。

    当院の扱う心療内科の患者さんで多いのは原因がわかっているうつです。職場や家庭のストレスが原因となっていることが多いようです。大抵は特定の人物が何らかの原因となっており、その人とのトラブルがなければストレスはないんだけど、と言われます。このような場合、転職や離婚で解決するのかもしれませんが、うつ状態では深い思慮ができないため、そういう状況では重要な決定をしないことをお勧めします。このようなうつ状態はしばらく薬を使いながら休養するとぐんと良くなることが多いので、転職や離婚は体調が良くなってから考えたらいいと思います。

    幸い、このところの求人倍率は高く、転職しようと思ったらなんとかなるご時世です。今、いろいろ悩んでいる人にとってはラッキーかもしれません。ただ、転職を考えても面接で暗い顔をしていてはうまくいきませんから、笑顔が出るくらいまで回復してから活動したほうがいいと思います。自力で何とかしたいと思ってもそれが難しいのです。こういう時は、一時的に薬を使っていいと思います。アメリカなどはうつは「心の風邪」みたいな認識で気軽に相談できる精神科のかかりつけを持っていると言われます。日本もそんな時代になってきたようです。