むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 亜急性甲状腺炎

    亜急性甲状腺炎という疾患があります。今日は、まさにこの典型的な症状で来院された方がいました。動悸、微熱、倦怠感、くび(甲状腺の右側)の圧痛、という症状です。女性で、最初は更年期かと思って漢方を飲んだけど全く良くならないと言って来院されました。

    話を聞くと、この診断で間違いありません。念のため採血、甲状腺エコー検査などを行いました。通常診断が間違っていなければ内服薬で症状は速やかに改善します。甲状腺ホルモンが多すぎる症状が出ているのですが、何週間か経つと逆にホルモン低下状態になったりします。いずれは軽快するので心配はないのですが、当の本人はとても辛いのです。漢方にこだわらずに早めに来院されたのが正解でした。

    よく漢方は長く飲まないと効かないと言いますが、そんなことはありません。早い薬は飲んで5分くらいで効きます。アロマ効果のある漢方の場合、飲んでいる最中からリラックスした効果が出たりしますので、漢方薬を飲む行為そのものが癒しとなり、また早く飲みたいと思うことも多いのです。もちろん長く飲んでこそ効く場合もありますが、それでも飲んだ感じが自分にあっている気がするとか、苦いけど美味しくいただけますとか、ポジティブな感想の方が成績が良いようです。効いていないと思ったら、その薬をどれだけ続けても期待薄だと思います。

    肥後六花の一つ、肥後シャクヤクです。優雅な花で、すごく美しい。熊本市動植物園にて。