むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 頻尿の話ー補足

    昨日は頻尿について書きましたが、十分書き足りなかったところがあるので補足します。

    まず、一晩に何回くらいトイレに起きれば病的かというお話です。誰でも一晩に1回くらいはトイレに起きるでしょう。これは病気ではありません。年をとってくると2回くらいはあると思います。特に冬は回数が多くなるので、一晩に2回までは正常範囲です。これを薬で治療して欲しいと言われてもなかなか難しいと思います。しかし一晩に3回以上となると、やはり多いと考えます。3回なら2時間おきです。ちょうどレム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが90分なので、1時間半ごとに眠りが浅くなり、そこで目がさめる計算です。これでは睡眠不足になってしまいます。こういう場合は病院で相談してみてはどうかと思います。

    心不全気味で足がむくむ場合、夜間頻尿となります。その原因は昼間に足を下げている間に足に水分が溜まり、夜横になると足にたまった水分が心臓の方まで上がってくるために夜間利尿されるのです。そのため、朝になるとむくみは取れるのですが、夜中にそれだけトイレに起きてオシッコを出したということなのです。この頻尿を改善するためにはできるだけ足を下げっぱなしにしないことが大切です。寝る前1−2時間くらいはソファーなどで足を高く上げて横になり、寝る前にしっかり利尿しておくといいでしょう。まあ、ここまで足を高くとは言いませんが、高く上げるほど効果的です。写真はネットで拾ったものです。

    Women relaxing on bed together

    もちろん寝る前にビールなど水分やお酒をたくさん飲むと夜中にトイレに起きることになりますので、晩酌するにしても夜遅くまで飲まないようにするといいでしょう。

  • 頻尿の話

    私は循環器が専門なので、血圧の薬やコレステロール、糖尿病の薬をたくさん使います。心不全の治療も行うのですが、その中で一番よく使うのは利尿剤です。意外かもしれませんが、心不全とは体に余分な水分がたまって、足や顔がむくんだり胸水がたまって息苦しくなったりする病気です。そこで、利尿剤を使います。そうすると尿量が増えてきます。増えることで体から余分な水分を出すので心不全は良くなるのですが、どうしても尿量が増えたことで、頻尿となり、場合によってはその効果が夜間に及び、一晩に何度もトイレに起きるので眠れない、と文句を言われることもあります。

    今は夏の暑い盛りで、じっとしていても汗をかくので、脱水に注意しないといけないし、利尿剤を控えめにします。そうすると、足は少しむくんでくるのですが、脱水の方が怖いので、しばらくは我慢してもらっています。結果、夜間頻尿は若干改善し、眠れるようになります。しかし、膀胱容量が小さくなってしまって、少し尿が溜まっただけで尿意を催し、トイレに行きたくなるという困った習慣が身についてしまう場合があります。特に高齢の場合、尿漏れの心配から、あまり膀胱に尿が溜まっていなくても、とりあえず早め早めにトイレを済ますような習慣をつけている人が多いです。そうすると、いよいよ尿が貯められなくなるのです。

    こういう状態を過活動膀胱と呼びます。過活動膀胱に悩む患者さんはとても多いのですが、あまり病院を受診せずに我慢していることが多いようです。最近はよく効く薬もあるので、我慢していないで病院に相談してはどうかと思います。その分野は泌尿器科が専門ですが、かかりつけの内科でもいいと思います。気を付けないといけないのは、女性なら膀胱炎、男性なら前立腺肥大や前立腺癌などがひそんでいないかきちんとチェックを受けることです。検尿や超音波検査でわかるので、心配するような検査はありません。自分でできる訓練としては、尿意を感じてもあと5分、10分とトイレを我慢することです。ぜひお試しください。

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  • ラクスルって知ってますか?

    ラクスルといえば何かを楽するのかな、と思うだろう。あるいはアスクルという通販会社の間違いではないかと思う人もいるだろう。しかし、いずれも不正解。実は、ラクスルという会社はネット上の印刷会社だ。

    ネット上のということは、実態のない印刷会社。どういうことかといえば、全国の印刷会社と提携しているネット受注型の会社で、急ぎの印刷にも、1週間くらいゆっくりでいい印刷にも対応しており、スピードが値段に反映される。ゆっくりでいい場合は何人分かの注文を受けてからまとめて版を組み、印刷した後に裁断する方式。もちろん時間がないと組み合わせもできないので、急ぐほど高くなる。また、時間的余裕があると、印刷会社も暇な日に機械を動かせばいいので、安く受注しても割が合うということ。

    新聞の広告など見ていると、どうしても週末の広告の量は多く、週初めは少ない。そういう仕事の波は、印刷会社の仕事量にも影響する。ラクスルという会社は、そういう仕事の波をうまく利用して、印刷価格にも幅をもたせて、しかもネットで受注し、全国の印刷会社で手の空いたところに回すという効率追求の仕事をしてくれる。

    今、開業の準備のために名刺を作ったりクリニックの案内状を作ったりしているが、ほとんどはパソコンでレイアウトし、PDFにしてラクスルにアップロードすると、10日ほどで仕上がって郵便で送ってくるという流れ。一度注文すると、500円のクーポンをもらえるので、さらにお得となる。例えば、名刺裏表フルカラーで印刷して200枚で1000円。クーポンがあればたったの500円だ。

    時間的余裕さえあれば、高品質で格安のプリンター代わりにラクスルで印刷、という新しいやり方が、あまりに便利で助かっているので今日はご紹介しました。

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  • 7月も終わりに近づく

    気がつくと7月も最後の週に入る。僕はクリニックオープンまで桜十字病院の外来を担当しているが、この仕事もいよいよ最後の週に入る。かれこれ6年間ここで働いた。そして、桜十字での6年間は東北の大震災で始まり、熊本地震で終わるという震災というキーワードで「」される6年だった。

    桜十字という病院はテレビのホスピタルメントのCMもあってとても広く知られているが、名前が有名なのとは裏腹に、どんな病院かは謎に包まれている。医療関係の人からもどんなところかわからないとよく言われる。しかし、働いてみるとそんなに不思議なところではなく、今までいろんな職場で働いたが、楽しく働けた場所だった。外来患者さんもこの6年でかなり増えて忙しくなったし、それなりに実績を認めてもらえたと思う。この経験をもとに、自分で独立してやってみたいという気持ちと自信が湧いたのも事実だ。感謝の気持ちでいっぱいだ。

    桜十字の事務員はドクターの数の5倍以上いる。同じくリハビリ職員も5倍以上で、総勢1000人を超す職員数だ。このマンパワーで、診療報酬改定や病院機能評価などいろんな場面は乗り切ってきた。チームワークと底力は大したものだ。これだけの大所帯を指揮している理事長や院長、事務局長さんたちは本当に大変だろうと思う。

    僕はこれから10人にも満たない小さなクリニックを始めるわけだが、それでも人を雇って新しい事業を始めるという責任の大きさや借金の額を考えると身の引き締まる思いだ。患者さんを大切にし、従業員とその家族のことまで身内のように大切にしていきたい。これからはクリニック立ち上げに専念するため、7月末で桜十字を退職する。

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    クリニックの駐車場のアスファルト工事も終わり、ラインも引かれた。コンビニ並みに広い駐車場だ。

  • マラソンランナーと貧血

    仕事仲間のマラソンランナーでむちゃくちゃ足の速い人がいる。もちろん素質があるだけでなく、日頃から練習も相当やっている。この暑い時期にランニングをすると汗の量がハンパない。僕も梅雨明けしてからはできるだけ毎日8kmくらいは走っているが、家を出る前に十分水分を取って出かけても、帰ってくる時には立派な脱水だ。体重を計ると1キロくらい痩せているが、実際には痩せたのではなく、水分が抜けただけだ。

    汗は水分だけでなく、塩分も含まれているから、補給する際には十分な塩分を入れたほうがいい。塩分と言っても、塩だけではなく、カリウムやマグネシウム、亜鉛など微量元素全般が消耗してしまうので、それを補っておかないと体調が維持できない。スポーツ用品店にはいろんなサプリが売ってあるが、僕はそういうサプリは使わない。代わりに飲んでいるのは、ビール酵母だ。商品名ではエビオスというアサヒビールが出している胃薬のようなサプリだ。成分の分析表を見ると、あらゆるビタミンとミネラルを含んでおり、しかもビールを作る際の搾りかすなので安い。毎年夏のランニングをした日だけはエビオスを30錠一気飲みする。走った後に喉が渇いているので、どうせ水を飲むので、その際に6粒ずつ5回に分けて飲むのだ。

    話は最初の友人の話に戻るが、彼は採血するとほとんど貧血はないが、鉄剤を飲むと疲れが取れて、立ちくらみなどもなくなり、ランニングの記録も良くなるという。鉄だからドーピングではないと思うが、やはり飲んでおくと違うらしい。今日その友人がそのまたランニング友達を連れて僕の外来に来た。採血してみると、軽い貧血があった。また、筋肉が壊れた時に上がる数値がかなり上昇していた。つまり、走った時の筋肉のダメージか、脱水による筋肉のダメージが起こっているのだ。毎日何キロも走っていて一見健康そうに見える人たちも、案外いろんな問題を抱えている。自分でも健康のために走っているので、走ったために体を壊しては本末転倒だ。特にこの時期は注意が必要だ。

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