むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 漢方の講演会

    金曜の夜に大学で漢方の講演会でした。私が演者で、精神科領域の漢方治療について話しました。

    精神科領域とはいえ、私が日頃見ているのは心療内科です。精神科ほどヘビーな患者さんでなくて、ストレスで体調を壊したとか、そのレベルの心の病です。それでも、西洋薬の抗うつ剤などを使った方が早く元気になります。そこで、大抵は精神科系の薬剤と漢方を併用します。併用することで、西洋薬がが効いてくるまでの繋ぎとして漢方の方が即効性があるとか、漢方薬は習慣性がないのでいつでもやめられるとか、いろんなメリットがあるのす。

    そこで、今回の講演では漢方を併用することで抗不安薬などを極力使わず、使っても少量でうまくいくという話をしました、やはり、抗不安薬などを処方される側になって考えると、少しでも少ない方が望ましいです。通常ですと、抗うつ剤などは徐々に増量することで効き目が出てくるのですが、漢方を併用することで西洋薬は少なめで効き目を発揮するという場合があります。

     

  • インフルエンザ増加

    インフルエンザの患者さんが増えてきました。これまで1日1人くらいだったのが、昨日は二人、今日は4人です。倍々で増えてきました。今週末はまた冷え込むそうなので、くれぐれも体調管理には気をつけましょう。

    そういう私も先週から風邪をひいていました。地域医療センターに応援に行った後からです。その後、少し良くなっていたのですが、もともとアレルギー性鼻炎もあり、風邪の後の鼻炎がなかなか治らないと思っていたら、副鼻腔炎になってしまいました。私たちクリニックの院長は自分で自分の処方を出すことを許されておらず、どこかよその病院にかかる以外に自分の治療ができません。私の手元には葛根湯など数種類の漢方しかありません。自分の見立てで、どの漢方薬も今の自分の証と合わないと判断したため、何も飲んでいませんでした。しかし、一向に良くなる気配もなく、ついに引き出しをゴソゴソと探し始めたら、アレルギー性鼻炎の新薬が2粒でてきました。2日分です。試しに昨日、今日と飲んでみたら、ずいぶん調子が良くなりました。さすが新薬。侮れませんね。

  • 痛くない死に方

    昨日に引き続き長尾和宏先生の新しい本の紹介です。今日紹介するのは「痛くない死に方」です。死に方の本なんて縁起でもないと思う方もいるかもしれませんが、長尾先生は尊厳死協会の副理事をされていて、その分野に関してはエキスパートです。

    私の25年の臨床経験でも、大学病院など大きな病院の集中治療部などでとことん頑張って治療した挙句の最期というのはかなり壮絶なものでした。たくさんの点滴チューブ、輸液ポンプ、心電図モニター、人工呼吸器などに囲まれ、ひっきりなしに血圧を測り、体温を測り、点滴を刺されたりで、実験動物のような最期です。昇圧剤で血圧を上げて、酸素をどんどん送りこむと一時的に意識が出ますから、家族は喜びますが、本人は意識が出てくると痛みや苦しみを感じますから辛い思いをします。

    一方、在宅医療では極力点滴や酸素などを使わず、食べなくなったらそこまでですから、体は次第に脱水となり、血圧が下がり意識が薄れ、痛みや苦しみを感じない世界に入っていきます。集中治療部の最後とはまるで違う最期を迎えます。その、痛くない最期を迎えるには一つだけポイントがあります。自分だけでなく、家族にも十分そういった尊厳ある最期を迎えたいということを理解してもらうことです。

    在宅医療だけでなく、最近はこのような尊厳死を理解する主治医のいる病院だと、うまく最期を見てくれることがありますので、いい主治医との出会いが大切です。

    まだ元気なうちに一読しておいたほうがいい、そんな本です。

  • 薬のやめどき

    長尾和宏先生の新しい本の紹介です。昨日届いたので、今読んでいます。この本に書いてあることは、私も常々思っていたことで、ほとんど賛成です。たくさんの薬を飲んでいる人は、本当にそのメリットがあるのかどうかをよく考えないといけません。多剤の飲み合わせで何が起こるかなんて、世の中にほとんどデータがありません。

    本書は勝手に薬をやめないように書いています。さすがに素人判断で今飲んでいる薬をやめるのは危険です。是非ご相談ください。アドバイスを差し上げます。それから、若い時代にしっかりと血圧や血糖を管理しておくと、年をとってからくすりをやめても昔きちんと治療した効果が残るといいます。最近はそのような効果についての論文が次々と出てきています。そこで、もしみなさんがまだ現役の若い世代なら、勝手に薬をやめることより、きちんと治療する方が将来のためです。

    老人ホームなどに入っていてもコレステロールや尿酸の薬を飲んでいるようなら、本当にそれが必要かよく考える必要があります。医者としては、データを正常化した方が気分がいいので、いろんな薬を入れますが、採血データを治すのではなく、その人そのものの生活の質や将来の健康についてを考えないといけません。これはとても難しいことで、未だにあまりデータはありませんので、医学的というだけでなく、その人の将来の見通しなども踏まえた個々の対応が必要なのです。

  • 心療内科のご案内

    クリニックの受付には、心療内科の問い合わせの電話が結構あるようです。そこで、今日はここに案内を書いておきます。

    当クリニックの心療内科は通常の内科と同じ一連の流れで診察していますので、特に予約などは必要ありません。心療内科の初診は話を聞くのにある程度まとまった時間が必要ですから、外来が混んでいる場合は、風邪などの短時間ですむ診察を数名済ませた後に回ることはあるかもしれませんが、ほとんどの場合受け付けた順番での診察になっています。

    悩みが深いと、上手く話せないかもしれないとか、人がたくさんいたらどうしようとかあるかもしれませんが、外来の待合や診察室はできるだけ過ごしやすいように配慮しています。スタバなどにあるような壁に向かって座るカウンターもありますので、他人の視線を気にせずに待てるようになっています。

    仕事や家庭の詳細はあまり根掘り葉掘りは聞きませんが、ある程度隠さずに話していただいた方がこちらも悩みの真相が理解しやすいので、できるだけ話してください。男性も女性も涙ながらに不安や悩みを話されます。全部話してスッキリしてください。診察で話した内容が外に漏れる心配はありません。患者さんのプライバシーに関する情報管理は職員にも十分教育しております。

    最近思うのは、鬱もかなり悪くなってから自分でももうギリギリという状態で初めて来院される患者さんが多いことです。できればそのギリギリになる前に相談いただきたいものです。早い方が軽い薬で済むし、治りやすいです。漢方だけでもいけるかもしれません。しかし、あまりに深刻な状態だと薬も増えるし、漢方だけでは対応が難しくなります。

    すでに他の心療内科や精神科から処方があり、その薬が切れるから当院で出して欲しいという場合は、数日分は出すこともありますが、基本は現在の主治医より紹介状をもらってきてください。特に睡眠薬などは処方に制限がありますから過剰な処方の場合はお断りする場合があります。