むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 休日当番医でした

    日曜日、休日当番医でした。最近はインフルエンザも下火で、あまり忙しくはなかったのですが、やはり感染症の急性疾患が多かったです。一番多かったのは感染性胃腸炎。あまり特効薬はないような印象ですが、漢方薬で抜群に効く薬があります。きちんと飲めれば1−2日で治ります。次に多かったのが溶連菌感染症です。最近はインフルエンザのように喉を綿棒でこすって検査すると10分ほどで診断が確定するので、今までは見た目で判断していたのが、検査データとしてはっきりと診断できます。喉が腫れて痛む、熱がある、などの症状でしたら今の時期はこの病気かもしれません。抗生剤をきちんと使えばちゃんと治ります。

    こういった普通の疾患以外にも、やはり休日当番医ともなればいろんな患者さんが来られます。まぶたの虫刺され、これはびっくりするくらい腫れます。まぶたの組織が柔らかく、血管から染み出した水分が容易に溜まってしまうからです。血管透過性を亢進させているのは肥満細胞から放出されるヒスタミン(I型アレルギー反応という)なので、抗ヒスタミン剤がききますが、市販の虫刺され薬にはスーとするメントールが配合されているので目の近くに塗ると目に刺激が強すぎます。医薬品でメントールの入っていないものを使ってください。抗ヒスタミン剤が効かない場合や、時間が経って腫れが遷延している時はステロイドの塗り薬の方がよく効きます。

    丹毒という感染症も見ました。皮膚の感染症ですが、リンパ管に沿って炎症を起こして筋状に硬くなっていました。感染の原因となった傷はどこかわかりませんでした。これも適切な抗生剤で治療できます。

    当院では、インフルエンザ、溶連菌などの迅速検査を始め、肝機能、腎機能、炎症反応(白血球やCRP)、貧血検査など院内ですぐに検査できます。心電図、腹部エコーなどもすぐにできます。できるだけ最初にデータを揃えて適切で素早い対応を心がけています。

  • 心療内科も予約不要です

    多くの精神科や心療内科が予約制であるのに対し、当院では今のところ予約なしでやっています。初診の心療内科の患者さんはどんなことに困っているのか、どんな辛い目にあったのか、などという話をきちんと聞かないと病状が把握できないため、どうしても30分近い時間がかかります。内科と心療内科を混在している外来では、心療内科系の新患が入るとその後がつかえてしまいます。待たされる患者さんのことを思うととても心苦しいのですが、どうぞご了承ください。また、心療内科希望の新患さんには、順番が前後して、風邪や血圧の患者さんが先に診察に入るかもしれませんが、その分ゆっくり話を聞く時間を作っていますので、ご了承ください。

    初診の心療内科患者さんは、受診しようか、どうしようかと何日も何ヶ月もまよった挙句に思い切って来院されます。もしそういう患者さんに、予約制ですので出直してください、といえば、どんなに辛いことでしょう。ただでさえ、ギリギリの状態で来院されます。もう何日も眠れていないとか、ストレスで過呼吸やパニックを起こしたとか、そういう患者さんはできるだけ早くみてあげたいと思っています。

    特に土曜日の外来は込み合います。お待たせして本当にすいません。学生さんや会社員など現役世代の人はなかなか平日には来ることができません。安定した状態の方には1ヶ月以上の長期処方も行なっていますが、最初の数回の受診は薬がきちんと効いているか、漢方など飲めなかったりしていないか、副作用は出ていないかといったチェックをするため1−2週後には再来をお願いしています。

    ところで6月4日(日)は休日当番医です。朝9時から17時まで通常通りの体制でやっています。

  • 病診連携とは

    大きな病院とクリニックの間での連携を病診連携と言います。クリニックは診療所なので、病院ー診療所間の連携という意味です。

    大きな病院と診療所では入院ベッドの有無が大きな違いですが、当然設備も違います。大きな病院はCTやMRIといった検査ができるし、専門ごとに多数のドクターがいるので、それだけ高度な医療ができるわけです。そこで、病院と診療所では自ずと仕事の範囲が違ってきて、すみ分けています。我々診療所は最初に来ていただく医療機関であり、慢性病の定期的なフォローや風邪などの単発の診療、さらに入院や手術が必要かどうかの判断をする場でもあります。一方、大きな病院は診療所から紹介された患者さんの精密検査や入院治療を引き受けてくれます。

    そこで重要になるのが、病院ごとのキャラクターです。日赤病院のように救急全般を請け負ってくれるところもあれば、リハビリを得意とするところもあります。それぞれの病院の特徴を知って最も良いと思われる施設に患者さんを紹介することが大切だと思います。患者さんやその家族は病院のそういった特徴がなかなかわからないので、自宅から近いとか、いったことがあるとかで判断しますが、それがベストではありません。やはりその辺は地元で長いこと連携関係を築いている私たち専門家にご相談いただくのが一番だと思います。

    山ノ内中央公園にて

  • 医師は一生勉強なのです

    私たちドクターは医学部で6年その後一人前になるまで卒後10年。一旦専門医を取っても、その更新や新しい専門医を受験するためにまた勉強と、ひたすら勉強が続きます。私たち卒後25年くらいたった世代はどうかというと、やはり勉強です。試験を受け続ける人もいますが、試験がなくても勉強です。医学はすごいスピードで発展しています。そして、医薬品の開発もどんどん進みます。新薬が覚えきれないほど次から次へと出てきます。

    私たちの勉強で手っ取り早いのは製薬メーカー主催の勉強会です。全国から一流の講師の先生がわざわざきて講演してくれるので、時間の許す限り参加しています。また、最近ではネットでウェブ配信のコンテンツが多数あります。こちらも非常に勉強になるので、時間があれば見るようにしています。しかしこういった製薬メーカーがらみの勉強会はその会社の製品が有利になるような話題提供が多いのも事実です。そこで、私は製薬メーカーに頼らない勉強もするように心がけています。有料の医学コンテンツサイトからネット経由で勉強するのです。有料サイトは製薬メーカーとは独立していますので、バイアスの少ない情報が得られます。

    また、テレビの情報も侮れません。ためしてガッテンやドクターGをはじめとする健康番組は視聴率も高くすぐに患者さんが外来でそのことを話題にするので、見ていないとついていけません。そこで、最近の私の夜の勉強は2刀流3刀流です。テレビで健康番組を見ながらiPadで別のサイトを見ながら、もう一つのパソコンでも医学コンテンツを調べます。テレビはだらだらとしたクイズ形式だったりCMがあったりで時間の無駄なので、複数のメディアを同時に見ることで短時間で大量の情報を得ようという魂担です。今もこのブログを書きながら2つのコンテンツを同時再生しています。

  • 認知症

    認知症の勉強会があったので、参加してきました。大学の先生が認知症を早い段階で診断する方法や治療に関する最新の知見について解説されました。私は開業前に老人病院で働いていたこともあり、高齢者の認知症はたくさん診てきました。むしろ、認知症がある方が普通といった世界でした。そうすると自然と認知症患者さんとの接し方から薬の使い方まで経験を通していろんな学びがありました。今日の講演では大学の先生ですからCTやMRI、脳血流のデータなどがあり、詳しい認知機能の検査もできる施設です。検査データがあればあるほど正確な診断ができます。認知症というのはアルツハイマーが有名ですが、それだけでなくレビー小体型認知症とか、脳血管性認知症とか色々あります。細かい診断ができるとそれに従って治療方針も異なってきます。

    一方私たちクリニックでは、できる検査が限られており、細かいことまではわからないことが多いと思います。必要によってはMRIのできる施設で検査をしてきてもらわないといけません。認知症の治療というと、薬を飲んで物忘れを治し、元どおりの状態に治す、というイメージかもしれませんが、それは正しくありません。今できるのは、困った症状を少しでも減らして日常生活を楽にすることです。昔と性格が変わって怒りっぽい(陽性症状という)とか、1日ボーとして過ごしている(陰性症状という)とかそういった症状を一つでも減らす治療という感じです。

    認知症というのは通常の病気と違って生活の中で出てくる不都合(困った症状)ですから、こんなことがあったとか、こういう失敗をしましたとか、そういう日常のエピソードが診断にとても役に立ちます。当の本人はあまり認知症の認識はありませんから、困ったことがないかを聞いても、大抵「特にありません」ということになりかねません。ご家族が付き添って来られる場合は、そういった情報をメモしてきていただくと助かります。