むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ストレス性の下痢

    仕事などのストレスが原因で下痢になることがあります。朝、仕事に行こうとすると急に腹痛が出現し、下痢になる。その結果、仕事に遅刻したりして日常生活に支障が出てきます。このような人は、結構たくさんいるのですが、内科にかかると感染性胃腸炎と症状が区別しにくいために通常の整腸剤などを処方されて終わり、ということが多々あります。

    このような人が病院にかかる時は、通常の胃腸炎ではないと思うこと、慢性的でストレスと因果関係があることなどを医師に伝えないと、誤診の元となります。さらに、胃カメラなどの消化器の検査を受けてもあまり所見がみられません。

    心の不調が体に出てくるこのような疾患を心身症と分類します。このように、心の問題と体の問題がオーバーラップしている分野が心療内科の領域です。下痢はお腹だから消化器内科、と思っても、実は心療内科が正解かもしれません。

  • 治せない病気の方が多い

    私の病気は治りますか、と聞かれることがあります。正直、私にもわかりません。そもそも、世の中の大半の病気は治せるものではありません。例えば高血圧。薬の進歩で200の血圧も130まで下げることができます。それ自体はなんら難しくないのですが、患者さんが治ったかと言われれば、治っていません。うまくコントロールできたというだけです。コレステロールもそうです。高い数値を低くすることはできますが、治ったわけではありません。結局、薬を続けないといけないのです。

    花粉症もそうです。薬を飲んでいれば症状は軽くなりますが、治ったわけではないので毎年毎年同じことの繰り返しです。加齢現象で膝や腰が痛い、眠れない、物忘れする、なども簡単には治りません。たまに薬がいらないレベルまで回復することがありますが、それは本人の努力もあります。要は、食事療法、運動療法です。言い換えれば、生活習慣の改善です。それなしに、薬で治ることを期待するのは難しいと思います。タバコを吸っていながら、咳が止まりませんと言われても、それはある程度仕方ないというしかありません。

    しかし、完璧に治すことだけがいいとは限りません。なぜなら、病院での治療は人生の目的ではなく、人生を楽しく豊かにする脇役だからです。全ての楽しみを投げ打って治療に専念するというのはどうかと思うことがあります。まあ、その人の価値観ですから一概には言えませんが、「一生薬を飲むのが心配」という前に、薬を飲んで多少なりとも一日が快適に過ごせるならそれでよし、治らなくても仕方ない、医学はそこまで進んではいない、と思うことが重要なパラダイムシフト(視点を変えることで新たな展望が開ける)だと思います。

    雨上がりの水滴が真珠のように輝く朝

  • 甲状腺疾患

    私のクリニックでは甲状腺ホルモンをかなりの割合でチェックします。漢方を希望してくる患者さんで、全身倦怠とか、足のむくみ、冷え性などあれば、漢方より何より甲状腺のチェックです。甲状腺ホルモンが低下するとだるさ、むくみ、冷えなどの症状が出てくるのです。もしホルモンが低い時は甲状腺の超音波検査をしたりして、腫瘍などの疑いがあれば専門病院を紹介しますが、そこまでない場合はホルモン補充を行います。

    健康診断でも甲状腺のチェックがあります。採血もありますが、健診医による診察で首の甲状腺(のどぼとけの少し下にある)がはれていると指摘されることがあります。このような場合、最初からエコー検査と血液検査を行います。また、風邪のような症状に引き続き、喉の甲状腺付近に痛みが出て、体調が悪くなることがあります。ドキドキしたり、イライラしたり、痩せてきたりする場合、甲状腺炎に引き続く甲状腺機能亢進症という場合もあります。

    また、熊本では少ないですが、関東から福島にかけては原発事故の影響で甲状腺癌が多発していますから、こまめに注意して超音波検査などを受けたほうがいいと思います。

  • 心臓リハビリ

    心臓リハビリというのをご存知ですか?整形の骨折後のリハや脳卒中後のリハなら知っているという方は多いと思いますが、心臓リハビリというのもあります。心不全や心筋梗塞後に期間限定で行うリハビリです。私は開業前の桜十字病院で心臓リハビリ担当でした。主に高齢者の心不全をリハビリで治療し、退院支援するのが仕事です。

    土曜の午後に心臓リハビリの講演会があったので参加してきました。心臓病の治療といえば、心臓カテーテルで冠動脈形成術(PCI)というのが主流であり、バルンで狭くなった血管を拡張したりステントを入れたりします。しかし、心臓リハビリというのは、このようなPCIにも相当するほど治療効果が高く、するとしないとでは大違いらしいです。

    心臓リハビリが通常の整形のリハと違うのは、個別に心肺機能を測定して安全に最大どのくらい負荷をかけられるかを把握した上でその6割とか8割を狙って運動してもらいます。もちろん循環器専門医や心リハ担当スタッフの元で行うのが条件ですから安全です。しかし、心リハは施設認定が厳しく大きい病院でしかやっていませんので、一般の在宅患者さんの場合、とにかく息切れしない程度でいいので体を動かすことです。じっと家の中にいては弱ってしまいます。

    錦ヶ丘の健軍川にて

  • 超音波は便利

    クリニックをしていると、大病院のようにCTやMRIがないので、画像診断はもっぱら超音波です。昔は聴診器、今は超音波です。聴診器も私たち循環器の専門家はとても頼りにしています。心雑音、不整脈、呼吸音などからいろんな情報を得られます。一方、超音波(エコー)ではその何百倍もの情報が得られます。画像ですから、超音波で見える臓器は色々診断可能です。心臓を見ると、心臓の動き、血液の流れ、逆流の様子、心臓内の圧力や心筋のしなやかさまで計算できます。

    また、頚部エコーでは甲状腺、頚動脈の動脈硬化の様子などがわかります。腹部では、肝臓、腎臓、膵臓、胆のう、脾臓、膀胱、前立腺、腹部大動脈などが観測できます。例えば、のどに腫れたような違和感があるといえば甲状腺のエコーをするし、おしっこの出が悪いといえば前立腺のエコーをします。足がむくむ時は心エコーで心不全のチェックをしたり、下肢静脈エコーで静脈血栓ができていないかを調べたりします。

    当院では私(院長)がエコー検査をしていますので、外来が混んでいるとすぐには対応できないこともありますが、診断から治療方針にどうしても必要な時には忙しくてもきちんと検査しています。CTやレントゲンと違って被爆の心配がありませんので、超音波(エコー)検査はいい検査だと思います。