むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 鍼で膝の治療

    先日、膝の痛みで来院された患者さんの話です。階段で転んで両膝を強打し、それ以来膝の痛みが4年ほど続いている。整形外科や整骨院に行ったが、治らないので諦めてる。という話。漢方と鍼はまだ試していないということだったので、治療してみることにしました。漢方は、いくつか候補があるのですが、その一つを処方し、膝の鍼治療も行いました。膝の鍼治療は膝の痛いところだけでなく、大腿(太もも)のツボから足背のツボまで広く配穴します。

    その結果、とても調子良くなったと、足取りも軽く再来されました。今回は、膝でなくて坐骨神経痛(お尻からふくらはぎ方向へ痺れる)の治療もしてほしいとのこと。坐骨神経痛の場合、臀部の筋肉の隙間を鉛筆ほどもある太さの坐骨神経が出てくるので、そのどこかで神経が圧迫されるものと思います。この神経のもっとおおもとを辿ると、腰椎から出ているので、私の場合はこの腰椎から臀部にかけても念入りにツボ刺激をします。不思議なことに、手にも腰痛を治すポイントがあるので、腰とは離れていますが、手のツボも使うことがあります。

    このように、いろいろ工夫して頭の中で患者さんの気の流れのおかしくなったところを想像しながら治療することで、元気に笑顔で歩いて帰られると「よかったな」と治療家としての醍醐味を感じます。