むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 傾聴の先には

    ストレスなどで体調を悪くして来院された際に、私たちドクターができるのは親身になって話を聞くことです。私たちの専門用語で「傾聴」と言います。耳を傾けるという感じの意味でしょう。これは、「それはきつかったですね、大変ですね、辛かったでしょう」と話を聞いて相手の価値観を共有し、存在を認め、尊重する、といった治療行為です。しかし、それだけでいいのだろうかと、以前から疑問に思っていました。そして、最近のいろんな出会いや勉強の結果、傾聴も大切ですが、その先にしてあげるべきことがたくさんあることがわかりました。

    これは、医学部の教育で習うことはなく、卒後教育でもあまりそういう話題はありませんので、今まで特には気にしていませんでした。また、私たち内科をベースとする心療内科医はカウンセリングのテクニックにあまり精通していないため、薬物療法に偏る傾向があります。私も、薬の使い方にはとてもこだわりを持っています。一方、傾聴だけではいけないと思い、最近は生活習慣の問題、会社での過ごし方、嫌な上司から小言を言われた際にどんな反応をするのか、どうしてそう考えるのか、というところまで注意して情報を集め、私なりにアドバイスをするようにしました。

    こういうアドバイスが功を奏すかどうかは短期間で評価することはできませんが、自分なりには一つ段階がアップした気がします。毎日が勉強であり、実践でもあります。常に今の自分にできるベストの医療を提供したいと思っています。

    健軍神社で見上げた青空

  • 時間には限りがある

    人間、すべての人に平等なのは時間です。1日は誰がどうやっても24時間しかありません。その中でご飯を食べたり寝たりする時間はきちんと確保しないと健康を害します。そうすると、仕事に使える時間というのも限界があります。忙しくなると、みな時間がないことを嘆きます。

    私も最近忙しくて時間が足りません。テレビで情報を得ることも大切だし、本も読んで勉強しないと進化しません。そうこうしているうちにメールのチェックなどはおろそかになります。私には1日だいたい200通のメールが来ますが、99%読まずに捨てます。楽天で買い物をするとジャンクメールがどんどん来ますが、そういう類のメールでいっぱいです。私が主に使っているマイクロソフトのHotmailは人工知能のようなフィルターで優先ボックス、それ以外のボックス、迷惑メールボックスと自動的に振り分けてくれるので、優先ボックスだけチェックして、残りはすべて一気にゴミ箱に捨てます。もちろん、大事なメールが紛れているかもしれません。タイトルなどをみながら大事なものを間違って捨てないように気をつけていますが、メールが多すぎて間違いがあるかもしれません。また忙しすぎて2−3日メールチェックを怠ると大変なことになります。友人たちからはFacebookのメッセンジャー、Line、iPhoneのiMessageと電話番号を使ったショートメールのいずれかで連絡をくれますから、心配いりません。

    仕事に使う時間も限られているので、効率アップに関していつも考えています。患者さんとお話しする時間は極力切り詰めたくないので、ゆっくりとお話します。そのあとで大慌てで電子カルテに入力し、処方を考えます。キーボードを打つスピードをスーパーコンピュータ並みにスピードアップしたいと目下取り組んでいるところです。

  • プロフェッショナル

    NHKの番組でプロフェッショナルという番組があります。一流の仕事人のドキュメンタリーです。たまたまテレビをつけたらこれが始まり、見入ってしまいました。花屋の店主のお話でした。花屋とはいえ、超一流です。生け花の大家でもあり、花を長持ちさせたり開花調整させたりという花に関するすごいベテランです。一流とはこんな仕事をするんだと、感動しきりです。

    やはり、すべてにわたって手を抜かない、やれることは全てやる、そして常に勉強。これはどんな仕事に関しても同じだと思います。もちろん私たち医療もそうです。患者さんが何人来ようが、私たちの仕事は医者一人に対して患者さん一人、一対一です。それを一例一例丁寧に話を聞いて最も良いと思われる治療法を提案します。

    これが、医者一人に対して患者さん大勢という雑な仕事をしてはいけません。最近の患者さんはとても流動的で、昔のように一度決めたかかりつけ医と何十年も付き合うという人は珍しく、ちょっと治りが悪いと次の病院に移ってしまいます。私も、一流と呼ばれるよう努力を続けるのみだと、テレビを見て思った次第でした。

    浮島神社

  • 犬の散歩

    犬の散歩をすると、向こうから別の人が犬の散歩をしているところに遭遇することがあります。そんな時に時々気になることがあります。それは、散歩中に飼い主がイヤホンで音楽を聴きながら歩いている場合や、歩きスマホ(ながら犬の散歩)という状態を見かけるのです。私にとっては、信じられません。犬は電柱の匂い、車の様子、信号などをよく見ていますが、それだけでなく飼い主の足音、歩くペース、リードを引っ張る力具合など全身であらゆるセンサーを研ぎ澄ましながら飼い主のことに集中して歩いています。飼い主が小さい声でもちょっと出せば、ハッと振り向きます。逆に、私たち飼い主は犬のことをどれだけ見てあげているでしょうか。私は音楽や携帯などもってのほかで、犬の様子を見ています。歩き方、しっぽの立て方、しっぽの振る方向や角度、息遣いなどです。しっぽが立っていればご機嫌ですし、しっぽを右方向に傾けながら回すときはもっとご機嫌です。逆にしっぽを巻いてしまうときはとても怯えています。

    そういうちょっとしたしぐさを観察しながら、今日はこの散歩道はストレスが多そうだと思えば、お気に入りの道へ曲がってあげたりします。犬の方が飼い主をしっかり見ていますから、こちらも答えてあげないといけません。また、散歩中に耳をすますと、秋の虫の音が日に日に大きくなったのに気がつくし、吹く風に秋の気配を感じたりと神経はどんどん研ぎ澄まされていきます。

    そうやって私が全身のセンサーを飼い犬のようにビンビンにして何をするかというと、診察に役立てるのです。患者さんの目力、息遣い、涙、口臭、体臭、顔色、歯の色、手足のむくみなど短時間でできる限りの情報を集めて異常を探るのです。

     

  • 充電の休日でした

    お盆休み、何をして過ごされましたか?休んでいないよ、という方もおられると思います。私も、十五日は祝日と思い込んでいましたが、急に平日だと気づき、銀行へ行きました。毎週月曜日には昼休みに銀行へ行き経理の仕事をこなすのですが、自分が休んでいるせいで世間一般がお休みと思い込んでいました。銀行に行ってみてびっくり、いつも以上の大混雑でした。

    さて、その様なお盆休みに、私は本を5冊読みました。日頃、患者さんとお話しして自分の持てるだけの知識を精一杯使っていますが、なかなか時間がなくて勉強する暇がありません。短い論文やネットでの情報収集はいつもやっているわけですが、1冊の本を読むとなると、なかなか暇がありません。例えば、漢方の名著を読み始めて3ヶ月経つのですが、その本はまだ半分しか読めていません。一方、このお盆休みには、昨日、おとといとブログにも書いたうつ関連の本を中心に5冊一気読みしました。大変勉強になりました。明日からの外来診療に即反映されると思います。

    休日は体を充電するイメージです。体を休める、ストレスを発散する、寝だめをする、美味しいものを食べる、などありますが、私たちの様に一日座って仕事をする場合、体が(肉体的に)疲れたり、カロリーが足りないということはあまりなく、運動不足です。そしてもう一つは、多忙のせいで新しい情報の不足があります。読書は最良の充電です。