むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 耳で仕事をする

    耳も大事な仕事をします。

    当クリニックに木製の椅子を作ってくれた五家荘の家具職人さんとのお話

    職人さんの若いお弟子さんが、仕事中に怪我をしたそうです

    「我々は、耳でも仕事するんですよ」と職人さん。

    「工具の音、木を削る音を聞く、これが大事なんですよ。でも最近の若い人は、イヤホンで音楽を聴きながら仕事をする。大事な音を聞いていないと怪我をするんです」

     

    そして、生活の中でも考えるといろいろあります。自転車に乗っている時、後ろから来る車のタイヤの音、高い音はスピードがあります。低いゴロゴロした音はゆっくりです。

    お風呂に水を入れる時、水道の水が水面に当たる音が低い時はまだまだ。音が高くなれば満水間近です。

    天ぷらを揚げる時、ブクブクいっている時はまだまだ、パチパチと音が高くなったら出来上がり。

    たいていのことは、音を注意深く聞いていれば重要な情報がつかめます。

    医療の世界も同じ

    患者さんの足音、息づかい、声の張り、心電計の脈のリズム、酸素飽和度の機械の音の高さ。

    神経を集中していろんな音を聞きながら情報を集めます。

    慣れてくると無意識のうちに、耳で仕事をするのです。

    家具職人も医療人も同じです。

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  • 完璧を目指さない

    クリニックの前には大きな街路樹があり、今まさに落ち葉の季節です。朝出勤すると、歩道が落ち葉でいっぱいです。そのままだと歩きにくいし、自転車が滑ったりしやすいし、風が吹けば院内にまで落ち葉が飛んできます。私はもともと掃除好きで、落ち葉を見ると掃かずにはいられません。

    しかし、掃いても掃いてもハラハラと落ち葉は落ちてくるので、きれいにしようと思ってもそれは無理です。聞いた話では京都のお寺や料亭ではモミジなどの落ち葉をきれいに掃除して、後から色形のきれいな落ち葉をまく演出をするそうです。それなら私も、落ち葉を撒くわけではないけど、完璧にきれいにしようなど最初から思わなければいいのです。少し散っている方が趣があるわけです。

    そう考えて、完璧な掃除はしないことにしました。毎朝7時半頃に出勤して、7時50分まで20分間だけ時間を切って落ち葉を掃除します。クリニック前の道路は50m以上あり、20分で全部掃くのは無理ですから、頭を切り替えて、20分間で「とにかく歩道の落ち葉を減らそう」と考えたのです。ざっと掃いて袋に詰める。すると落ち葉の量は掃除しただけ少なくなります。もちろん綺麗さっぱりになってはいないので、掃除したのかしていないのかぱっと見ではわかりませんが、とにかく落ち葉の量は減っています。

    それでいいのです。20分でできるところまでやったら終わり。完璧は目指さない。これがポイントです。よく、体調を壊して来院される人の話を聞くと、完璧を目指しすぎているように思います。家事、育児、介護、そして自分の仕事などとにかく頑張り屋さんばかりです。もっと気楽に、できる範囲でやればいいのです。無理と思ったら応援を頼むのも大事です。

    世界で工業製品を作っている国はたくさんありますが、日本はかなり特殊です。0.1%(1000個に1個)の不良品も絶対に許さない。こんな国は他にはあまりありません。大抵は1%程度は最初から不良品が混じることを想定して返品、交換に気軽に応じるシステムを作っているのです。これは、どちらがいいかではなく、考え方の違いです。結果、外国製は不良品が一定の割合で出てきますが、製造コストはかなり安い。日本は不良品が圧倒的に少ないけれど、製造コストがそれだけかかってしまう。そういう仕事を日ごろからやっているから上司も厳しいし、現場ではプレッシャーが大きいし、客も不良品が混じっていることを許さないのでクレームになりやすい。確かに日本の工業製品は世界一だと思いますが、その背景に私たち日本人の生活が世界一窮屈になっているのは否めないと思います。

    せめて家庭では息を抜いてリラックスしましょう。夫婦仲良く、親子も仲良くです。

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    県庁前です。今まさにイチョウが見頃です。私はこの県庁前のイチョウをきれいに写真に撮りたくて5年くらい前からチャレンジしています。昔は一眼レフEOS kiss(標準ズームレンズ)で撮り、全く満足いかず、単焦点レンズを買って少しきれいに撮れるようになり、Ricoh(リコー)のGRデジタルというコンパクトデジカメを買ったら更に良く撮れるようになり・・・という歴史を経て、今日の写真はiPODです。すごくきれいに撮れています。10万円以上する一眼レフよりiPODの方がきれいに撮れるとは、これは技術の進歩でしょうか、腕が上がったのでしょうか?

  • 学生実習

    朝から福島県沖の地震で大騒ぎでした。どのチャンネルを回しても津波が来るから逃げろというニュースばかり。なかでもNHKはヒステリックで恐怖を煽るような言い方が耳につきました。他局は比較的冷静なアナウンスでした。最近はスクープ映像を撮るために危険を冒す人も多いので、避難をさせ、命を守る行動をしてもらうというのは確かに大切ですが、私はNHKのアナウンスはあまり好きでありませんでした。

    先週のスーパームーンの時に地震がおきやすいから1週間くらい気をつけましょうと書きました。その翌日にニュージーランドで地震があったので、それで終わりかと思っていました。また、東北大震災の時が半月だったので、今回も半月を過ぎるまで、つまり昨日までは要注意と思って自分では警戒していましたが、その警戒を解いた翌朝に起こるとは我ながら皮肉なものでした。今回のスーパームーン関係の地震はこれで一旦終わりでしょうが、今日の福島の余震があるかもしれないので、東北はあと数日気をつけたいものです。

    ところで、来月、熊本大学の医学部の学生さんを1名臨床実習で1週間当院にて見学してもらうことになりました。学生実習を受ける施設に対する説明会があったので出席してきました。なんと、「学生さんをどういう風に褒めて指導すればいいか」といった内容の講義でした。1日の「ふりかえり」とフィードバックを行ってくださいと言われました。参加している各施設のドクターとペアになってフィードバックの練習までさせられました。まるで小学校のようです。学生は毎日のふりかえりを1枚の日記風のレポートに書かないといけないそうで、小学校の夏休みの友のようなものを渡されました。私たちが学生の頃は、見て覚えろ、技を盗んで勉強しろ、の世界だったのですが、時代はすっかり変わっています。

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  • 高田純次というキャラ

    高田純次という芸能人がいますね。なんでも適当にやっているというキャラクターの人です。昔「5時から男」というキャッチコピーで売っていました。

    心療内科で皆さんの悩みを聞いていると、みなさん真面目です。仕事に熱心だし、家庭でも家事、子育て、親の介護、夫の世話、すべてに手抜きなく頑張ってしまいます。そして、頑張りがきかなくなった時、体調を壊したり鬱になったりします。また、自分の方に原因がなくても、会社や学校から自分の頑張りを正当に評価してもらえなかったような時、ぷっつりと緊張の糸が切れてしまう話もよく聞きます。

    そう考えると、心を穏やかに(精神衛生上良い状態に)過ごすためには高田純次的な生き方でないといけないような気がします。調子よく、適当にです。日本人は几帳面で真面目な人が多いので、なかなかそういう生き方が苦手だと思います。おおらかに、ラテン系のノリでいってもいいのです。私たち医療現場ではなかなかそういう適当な仕事では許されませんから、鬱になる人が多いです。あとは、学校の先生なども精神的に追い詰められている人が多いようです。

    私がアメリカに留学していた時、麻酔科の集中治療部と救急部にいたのですが、救急部は家庭持ちの女医さんに人気でした。日本では考えられないと思います。日本の救急病院といえば、24時間不眠不休で働いた翌日も通常どおりの仕事があり、36時間勤務ということもざらでした。また、救急当番の日に入院受けをしたら、その入院した患者さんについての指示受けで病棟から翌日もひっきりなしに電話がかかってきます。

    一方、アメリカの救急部は完全に12時間交代制となっていて、時間が来たらキッチリ帰宅できるそうです。もちろん病院からの電話もしないことになっており、女医さんたちも時間のやりくりがしやすいし、平日も休みがあります。そこで、ヨットなどを自宅に持っているドクターもたくさんいました。それだけオンとオフがはっきりしているのです。

    最近は過重労働で自殺した人の問題が話題になっていますが、やはり企業は職員に無理な時間外の仕事を強要してはならないし、職員ももっと力を抜いてオンオフはっきりさせる「努力」が必要ではないかと思います。

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  • 厚生局の集団指導

    クリニックを新規開業すると厚生局から保険医療に関する集団指導があります。今日は午後からその会に出席するようにと厚生局からの呼び出しがあったので、どうしても遅刻するわけにはいきません。14時にKKRホテルに行かないといけないのですが、12時半まで午前の外来があり、それから昼休みに老人ホームの訪問診療の予定が2名入っています。訪問診療は計画的な訪問なので、祝日も正月もありません。隔週に行く計画なら、ほとんどはそのペースを崩すことはないのです。当クリニックの場合、火水木の昼休み時間を訪問診療に当てているので、ほとんど前後の日にずらしたりすることはできません。

    そんな事情で、午前の診療が終わったとともに速攻で老人ホームへ向かいました。通常片道で25分かかるので、着いたのはだいたい13時。一人診察するのに10−15分かかりますから二人の診療を終えたのが13時半。集合時間の30分前です。大急ぎでスクラブ(往診用の格好)から白いワイシャツに着替えてKKRへ向かいました。ギリギリに着いたら駐車場が満車です!これは困ったと思ったら、駐車場のボーイさんが寄ってきて、駐車場脇に置かせてくれて、キーを預かっていいですか?というので、車をボーイさんに託して大急ぎで会場へ向かいました。

    新規開業した人たちを集めてもたかが数人の会だろうと思っていたら、会場は100名以上の人がいて、熱気に包まれています。なんだこれは、と思ったら、新規開業者だけでなく、今年の春に医学部を卒業したフレッシュな研修医のみんなも同じ集団指導に参加しているようでした。確かに、医師になってすぐは保険医療のことなど誰からも習うことなく、卒後10年くらい経ってから初めて自分の行った診療のレセプトを目にした覚えがあります。私たちの頃はこんな集団指導などなかったのですが、今はみんなきちんと教育されているなーという感じです。

    無事に集団指導という名の講習を受けてクリニックに戻ったら、夕方の診療を再開です。バタバタして本当に慌ただしい1日でした。

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    これは秋明菊です。自宅の庭に咲きました。綺麗ですね。心和みます。