むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 結膜出血を漢方で治す

    土曜日は無事に長崎の大村で講演を済ませることができました。会場の長崎医療センターで講演しましたが、参加者の大半はWEB参加で、会場で直接お会いできたのは10名ほどでした。それでも、とても興味を持って聞いていただき、がんばって準備したかいがありました。発表の後は、長崎ということもあり、海鮮の炉端焼き屋さんでご馳走になりました。WEBではなく現地に行くと、こういう良いこともありますね。滞在時間は短く、観光らしいことは何もせず、朝早い新幹線で帰ってきました。

    というのは、日曜日にしかできないことが色々あるので、あまり時間を潰すわけにいかないからです。今日は朝から家のゴンのトリミングを予約していたので、帰宅してすぐゴンをペットサロンにつれていきました。ゴンがいないうちに、ゴンがいつもいるサークル周辺を掃除するのがルーチンです。その掃除で汗をかいたついでに、車を洗車しました。ケルヒャーの高圧洗浄機を使って短時間で洗車できた気がしますが、本当に手間が省けたのかはよく分かりません。それにしても、いい天気で暖かかったですね。ベランダにはポータブル太陽光パネルを並べて、ポータブル電源を充電しました。

    午後はストレッチを予約していたので、まちに出かけました。今週末は花博だと聞いていましたが、実際は土曜だけだったようで、今日はところどころに名残が少しある程度でした。ストレッチが終わったら大急ぎでペットサロンにゴンを迎えに行きました。

    実は昨日、炉端でビールなどを飲みすぎたせいか、朝起きたらまぶたが結構腫れていました。これは大変と、まぶた周辺をマッサージしていたら、今度は白目のところが出血してしまい、目が赤くなってしまいました。これは結膜出血といいますが、ほとんどの場合は経過観察で自然に治ります。ただ、見た目が悪く気分が滅入ります。通常、眼科に行っても何もしてくれません。

    私はこの、なんでもない結膜出血をさっと治す(目立たなくする)方法を考えました。漢方ではこのような局所の出血は瘀血といいます。したがって、瘀血を治す処方が効くと考え、これまで多くの患者さんに処方したところ、皆さんすぐに改善したとおっしゃっていました。そこで、私も家にあった治打撲一方を1袋飲んでみたら数時間でかなり薄くなりました。夕方にもう1袋飲んだので、明日にはさらに改善していることを期待しています。

    追記;今朝見たら治っていました。たった2包で治るなんてすごい!

    くまもと花博2025

  • 血圧管理の重要性

    いつもの土曜日は混雑して慌ただしく時間が過ぎますが、今週は比較的ゆっくりで助かりました。午後から長崎県大村市で講演があり、その準備があったからです。昼に仕事が終わり外に出てみると、さんさんと日が照りつけ、暑いほどでした。出発まで少し時間があったので、布団を干したり洗濯をしたりと、つかの間の土曜の午後を過ごしました。

    長崎方面へ新幹線で向かうには新鳥栖で乗り換えが必要ですが、佐賀県内の区間が在来線のままなので、意外と時間がかかり面倒です。長崎はすでに新幹線が開通していますが、この状況は、かつて熊本の新幹線建設が遅れ、鹿児島側から先に開通した時と似ています。それぞれの事情があるとはいえ、多くの人が利用しやすいよう、早く全線開通してほしいものです。

    気温が下がってきた影響で、血圧が高くなる患者さんが増えています。私は降圧薬を処方する際、夏と冬で薬の強さを調整することがよくあります。一年を通して同じ治療で問題ない方もいますが、季節に応じて適切に調整したほうが良いと考えています。

    特に問題なのは、寒い朝に布団から出た瞬間、血圧が急上昇して脳卒中を起こしてしまうケースです。これは非常に不幸なことで、普段から注意していても、薬が十分に効いていなかったために残念な結果を招きます。近年は血圧値の学会基準が厳しくなっていますが、それを知って家庭血圧が140前後でも「高い」と心配して来院される方が増えています。

    しかし、高齢で脳動脈硬化がある場合、血圧を下げ過ぎると今度は脳梗塞のリスクが高まります。加齢に伴い血管は多少細くなり、その結果、脳へ十分な血流を送るために体が血圧を上げようとするのです。基準だけを鵜呑みにすると、かえってよくない場合もあります。このように、血圧管理は単純ではありません。

    かつて日本で脳出血が多かったのは、高血圧が放置されていたことに加え、日本食の塩分の多さ、そして当時はタンパク質の摂取が不十分で血管が脆かったことが背景にあります。血管はコラーゲンでできています。肉や魚に含まれるコラーゲンをしっかり摂り、ビタミンB・Cなど基本的な栄養を確保することで、しなやかで丈夫な血管が保たれます。

    大切なのは、適切な血圧管理と栄養管理です。梅干しや漬物とご飯だけの食事は、塩分過多かつタンパク不足になりやすいため注意が必要です。

    大村湾を望む 長崎インターナショナルホテル
  • 病院運営を助けてくれる皆さんの存在

    病院を運営するには、医者と看護師と医療事務が揃えば大丈夫、と思われるかもしれません。しかし、それはあくまでミニマムであり、実際にはもっと多くの人たちの助けがなければ運営は成り立ちません。クリニックの目の前には薬局がありますが、私が処方箋を書いても薬がなければ治療は成立しません。薬局なしでは何もできないというのが現実です。

    スタッフの給与計算や労務管理は社労士さんに、毎月の帳簿整理や年に一度の決算処理は税理士さんにお願いしています。出来上がった決算書を法務局へ提出し、必要な手続きを行ってくれるのは行政書士さんです。

    また、医療廃棄物を回収してくれる業者さん、ワックスがけを担当する清掃会社、植木の手入れをしてくれる造園業者さんも欠かせない存在です。さらに、院内で使う医薬品の卸会社、採血検査を請け負う検査センター、電子カルテや院内サーバーのメンテナンス会社など、困ったときにすぐ対応してくれる人たちの支えがあって診療が成り立っています。

    その中で、「契約しているけれど、出番がないことが一番ありがたい」存在が顧問弁護士さんです。いざというときに気軽に相談できるよう、当院では弁護士事務所に顧問を依頼し、法律に関する相談に対応してもらっています。もちろん訴訟になれば本格的に出番が来ますが、そんな事態がこの先も起こらないことを願うばかりです。とはいえ、そのままだと疎遠になってしまうので、年に2~3回は食事をご一緒し、近況を語り合って交流を深めています。昨日も久しぶりにお会いし、美味しい食事とともに有意義な時間を過ごしました。

    このように、クリニックというひとつの事業を運営するには、多様な業種の方々の力が必要です。それぞれと契約を結び、連携してもらうことで初めて医療が提供できます。医療のことだけを知っていても、世の中のことを知らなければ何もできません。医師会や学会の勉強会などで同業者との交流は盛んですが、異業種との交流こそ非常に重要です。職種が違えば抱える問題も目指す方向も異なり、知らないことばかりなので、話していて興味が尽きません。

    インターネットでは、自分の興味に合わせた情報ばかりが自動的に流れてきます。そのため、異なる世界の動きに気づきにくいという課題があります。視野を広げるためには、新聞や雑誌といったオールドメディアのほうがむしろ重要なのではないかと感じています。

    なぜネットフリックスがポテチとコラボ?セブンで売ってました

    下の一時停止ボタンなど、デザインが凝ってますね

  • メディカルツーリズム

    最近、インバウンドで海外からの来日者が急増しています。日本には「メディカルツーリズム」として、旅行のついでに人間ドックを受けるツアーもあります。人間ドックは、外国ではあまり見かけないため、日本独自のビジネスだと言えるでしょう。今後、外国語対応のドクターが増え、海外からのお客様向けにサービスを充実させた健診施設が増えてくることが予想されます。

    最近、医師の間で「直美(ちょくび)」という流行が話題になっています。これは、研修が終わった若い医師が内科や外科を選ばず、いきなり美容外科に進むという現象です。昔は、若いドクターは昼も夜もないような過酷な働き方をして、まるで病院の住人のような生活から「レジデント(住人)」と呼ばれていました。しかし、働き方改革が進み、こういった過酷な働き方は推奨されなくなり、若い医師も一定の時間が来ると帰宅する時代になりました。以前は外科などで昼は手術、夜は病棟の患者ケアをしてクタクタになりながら働く姿をかっこいいと感じて外科を目指す人が多かったのですが、最近では外科希望の医師が激減しており、今後、日本で病気が見つかっても手術してもらえる外科医を見つけるのが難しくなるかもしれません。私が所属する循環器内科も、心筋梗塞などの急患が昼夜関係なくやってくるため、常にスタンバイ状態で、自宅でゆっくり休む暇もなく、帰宅途中で呼び出されて病院に舞い戻ることもしょっちゅうありました。それがきついけれども、かっこいいとみんなが思っていた時代もありましたが、時代は変わり、循環器内科の入局者も激減しています。

    今、注目を集めているのは「直美(ちょくび)」ですが、これからは「直健診」や「直ドッグ」などの動きが出てくるのではないかと思います。健診は朝9時から夕方5時までと、定時で帰れる仕事です。また、医療保険とは関係がなく、診療報酬改定に影響されず、独自の料金設定が可能なため、ビジネスモデルとして非常に魅力的です。さらに、サービスも工夫次第で多様な集客が可能です。例えば、中国からの観光客が日本に来て人間ドックを受けるように、日本人も県内の施設にとどまらず、熱海の温泉とドッグをセットにしたプランや、北海道や沖縄まで観光とドッグを組み合わせた旅行が今後流行るのではないでしょうか。

    このように、若い医師が働き方改革の影響で自分の生活を優先し、夜間勤務を避けたり、きつい診療科を選ばなくなる現象が進むと、今後ますます医療業界の人手不足は深刻化することが予想されます。これは時代の流れであり、止めることはできないでしょう。だからこそ、私たち一人ひとりが病気を予防し、元気で過ごすことが何より大切なのだと思います。

  • 中西医結合

    週間天気予報を見ていたら、来週は気温が3度くらいまで下がるようです。一気に真冬になりそうですね。冬の洋服や布団を今週中に準備しておきたいところです。クリニックでは皆さんが寒くないように暖房を入れていますが、私は暑いので半袖で仕事をしています。自宅でも、今シーズンはまだ一度も暖房を入れていません。来週は暖房が必要になりそうですね。

    今週末、私は長崎の大村医師会で漢方の講演を行うことになっています。テーマは「コロナ後遺症の漢方治療」です。この講演を依頼されたのは約1年前で、その頃はコロナ後遺症の患者さんも多く、さまざまな症状に苦しんでおられました。しかし、それから時間が経ち、コロナも弱毒化し、後遺症の患者さんも減少しています。現在では、治療が難しいケースは少なくなりました。2年ほど前から重い後遺症に悩んでいる方が数名通院中ですが、こうした難治例については今後も研究が必要です。しかし、それ以外の症例については治療法がかなり確立されてきたのではないかと思っています。とはいえ、これは私がこれまで約二千人のコロナ後遺症患者を診てきた経験から、自然に処方を決めているからかもしれません。そのため、私の治療法を一度まとめて医師会の先生方にご紹介するのも良いかもしれません。

    今回の講演は漢方に関する内容ですが、実際は漢方だけでなく、西洋薬も併用しています。したがって、ハイブリッド治療を行っています。中国では、これを「中西医結合」と呼びます。中医学と西洋医学を結合させる方法です。中国や韓国では、伝統医学(漢方や鍼灸)と西洋医学は別々の国家試験があり、免許が異なるため、両方を扱う医師は非常に少ないそうです。しかし、日本では、西洋医学の免許を持つ医師が漢方を処方できるという特殊な環境があります。これにより、私たちは一人で中西医結合を行えるという、非常に恵まれた状況にあります。

    日本では、田舎の人々は西洋医学を好み、都会の人々は漢方を好む傾向があります。当院では常に中西医結合を実践していますが、例えば子供さんに漢方が飲めないと言われれば、西洋薬を出すこともありますし、健康志向が強い方で漢方を希望される場合には、漢方だけで治療を行うこともあります。一人で両方に対応できるという点が、日本ならではの特徴です。患者さんの希望にできるだけ沿う形で治療を行いたいと思っています。