一日中雨が降り続き、患者さんもまばらな静かな日でした。湿度が高く蒸し暑かったので、エアコンで室内をキリッと冷やして仕事をしました。こんな日は、飲食店も暇だろうと思い、よく行く近所の中華屋さんに夕食を食べに立ち寄ってみました。
ところが驚いたことに、予想に反してお客さんがとても多く、「入れるかな…」と不安になりましたが、奥のカウンター席だけ空いていたので、そこに座ることにしました。忙しそうな様子だったので、今日は簡単なメニューで…と1品料理を注文しました。
それでもお客さんが多く、料理が出てくるまでには少し時間がかかりました。
待っている間、背中越しに後ろの席から大きな声で話すサラリーマンたちの会話が耳に入ってきました。どうやら新人社員の陰口を言っているようです。
そんなに大声で新人をディスらなくても…と思いましたが、若い世代とオジサン世代では、そもそも考え方が違うことも多く、相容れない部分があるのは仕方ないのかもしれません。
それにしても、「こんなこと言っていた」「こんな変なことをした」と、4人ほどでワイワイ話している様子は、正直、見苦しく感じました。
講演家の鴨頭嘉人さんが、社員を育てるときのコツの一つとして「陰口は絶対に言うな。その代わりに “陰褒め” をしよう」と話していたのを思い出しました。
「陰褒め」という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、鴨頭さんの造語で、「人を陰で褒める」という意味です。
陰で褒めておくと、それを聞いた誰かが「そういえばこの前、部長が君のことを“気が利く新人だ”って褒めていたよ」と本人に伝えてくれることがあります。
これは、上司が直接褒めるよりも、何倍も嬉しいものです。なるほど、と納得しました。
逆に言えば、陰口も同じで、それが当人の耳に入ってしまえば、上司から直接注意されるよりも、何倍も傷つくことになるでしょう。
中華屋さんで感じたことですが、ああして陰口を言っている人たちは、言うことで一時的にスッキリするかもしれませんが、それが解決につながることはありませんし、会社の雰囲気にもマイナスです。
陰口や愚痴が癖になってしまっている人は、思考の回路がその方向にばかり働いてしまうので、人を褒めるという発想そのものが出てこないのだと思います。
だからこそ、「人を褒めよう」と思ったときには、頭の“別の回路”を意識的に鍛えて使う必要があるのでしょう。
でも、褒める力が身についてくれば、周囲も自分自身もどんどんハッピーになります。
未来を明るくしたいなら、「陰口」ではなく「陰褒め」を。そんな習慣を意識してみてはいかがでしょうか。

