先日、GoogleのAI Geminiは他のAIに比べるといまいちかもと書きました。もう一度それが本当か確かめるために今日一日電子カルテの後ろでGeminiを常駐し、いつでもすぐにAIに相談できるような状態にしておきました。一日100人近い患者さんをみていると、いろんな疾患に出会います。そのたびにちょっとした疑問がわいてくるのですが、これまでは余程大事なことはメモしておいて後で調べていましたが、たいていはあとで調べようと思っても何を調べようと思ったかも思い出せないことばかりでした。それが、Geminiを常駐させておくことで、気になったときにぱっと質問するとすぐ答えがわかる。これはすごいことです。超優秀な秘書に横に座ってもらっているような感じです。Geminiのいいところは回答に写真やイラストなど理解の手助けになりそうなものをつけてくれる点。私に必要な医学知識の確認には画像があったらすごく助かります。
例えば、今日見た患者さんで、日に当たる部分だけ湿疹が出ていて洋服に隠れるところは全くきれい。私たちはこういう所見をみたら日光過敏症かなと思うわけです。すると患者さんが、湿疹は1週間ぐらいまえから出ているけど、ずっと雨だったので日にあたっていません、とのこと。そこでGeminiに聞いてみたら、曇や雨でも紫外線は雲を通過して80%は地上に届くので天気が悪くても日光過敏は起こると回答してきました。この回答を得るのにかかったのはわずか10秒たらずです。もしGoogleで検索したら、あちこちのサイトを開いては読み開いては読み、答えに達するまでだいぶ時間がかかります。それだと、患者さんを待たせて診察中に調べることはできませんから、後まわしになってしまいます。10秒しかかからないなら、診察中にAIに質問して直ぐに答えがわかるので、「天気が悪くても日光過敏は起こるみたいですよ」と説明することができるというわけです。
日本人はまだ3割位の人しかAIを仕事に使っていないそうで、アメリカ人は7割、中国人は9割が使っているそうです。今どきAIを使わないのは、炊飯器があるのに薪でご飯を炊いているようなものです。薪で焚いたご飯は美味しいかもしれませんが、炊飯器で炊けば、仕事効率は10倍にも100倍にもなります。眼の前に無料で使えるAIがあるのに使っていない人は自転車と新幹線ぐらいの差で世の中からおいていかれます。自分の仕事にどう使うか、何ができるか、今はそれを試行錯誤する段階です。

