むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 漢方は不定愁訴が得意

    今日患者さんに聞いた話では、今週体育祭がある学校があるそうです。暑いですねー。今日は夜になっても30度を下回らず、蒸し暑さが続いています。こんな中での体育祭は危険を感じるレベルです。生徒さんたちは日陰で待機できるのでしょうか。週間天気予報では雨の可能性もあり、開催されないかもしれませんが、せめて曇り空であってほしいですね。

    藤崎宮の秋の例大祭ももうすぐです。今年は9月21日だそうです。きっとまだ暑いでしょう。随兵行列は早朝と夕方の2回ありますが、夕方は特につらそうです。以前はこのお祭りが終わると涼しくなると言われていましたが、最近はなかなかそうはいきません。


    夏バテと漢方

    体調が悪い、頭痛がする、食欲がないなどの症状で来院される方は、夏バテかもしれません。夏バテは熱中症のように炎天下で急に起こるものではなく、暑い時期を過ごしているうちにだんだんと不調が積み重なって出てきます。本人も原因に気づかないことがあります。

    私は漢方を専門としているので、熱中症には黄連解毒湯、夏バテには清暑益気湯を主に処方します。その人の体質や背景によっては、白虎加人参湯、麦門冬湯、五苓散などを併用することもあります。特に発汗がひどい場合、更年期なのか暑さのせいなのか分かりにくいケースもあります。更年期は採血で女性ホルモンを測ればだいたい分かりますが、値が不安定なことも多いため、症状を丁寧に聞き取りながら漢方を決めていきます。


    漢方の病態の見方

    せっかくなので、漢方での病態の見方を簡単に紹介したいと思います。漢方は2000年以上前に確立した医学で、現代のような採血や画像診断がない時代の理論に基づいています。その基礎となるのは「陰陽理論」です。

    万物を陰と陽に分けて考え、さらに「表裏(体表か体内か)」「寒熱(冷えているか熱を持っているか)」「虚実(不足しているか余分があるか)」という軸で病態を分類します。これを「八綱弁証」といいます。

    このような診断法により、現代医学の病名がなくても処方を決めることができます。例えば、夏の暑さで汗をかいて不調な人と、更年期で汗をかいて不調な人は、西洋医学では同じように見えるかもしれません。しかし漢方では症状を詳しく聞くことで、それぞれに合った処方を導き出せるのです。

    不定愁訴のように訴えが多くて困る症状も、漢方ではむしろ情報が多いほど診断がしやすくなる、というのが面白いところです。

    ついでにもう一つ。陰陽には数字の概念もあります。奇数は陽、偶数は陰とされます。その中で一番大きな陽の数字は「9」。今日9月9日は「9」が重なるため「重陽の節句」と呼ばれ、とても縁起の良い日とされています。

    県庁前のイチョウはまだ青々としています