むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 過酷な介護業界

    当院は年内は今週土曜日まで診療を行います。年末の駆け込みで薬を取りに来る患者さんも多く、忙しくしていますが、時間帯によってはがらんと暇になることもあり、年末だなーと実感します。風邪の患者さんには、来週の休診に薬が切れて困らないよう、少し長めに処方しています。インフルエンザの場合、タミフルが5日間処方になるので、それ以上の処方はできません。さっと治るといいのですが、インフルエンザはあとで咳が続いたり、痰が切れなかったりと、症状が尾を引くこともあります。こうした場合、抗生剤などの追加投与が必要になることもありますので、その際は当番医などで対応してもらってください。

    訪問診療で老人ホームを回っていると、いつも同じスタッフさんが一生懸命働いている姿を見ます。正月はどうするのかと尋ねると、介護士さんたちの出勤が少なくなり、少人数で乗り切るとのことでした。頑張る姿勢には頭が下がりますが、こんなに働き続けて体は大丈夫なのかと心配になります。高齢者はちょっと目を離すと転倒したり、ご飯を喉につまらせたり、認知症の方が暴力を振るったりと、いっときも気が休まらない状況が続きます。夜も静かに寝てくれるわけではなく、トイレ介助が必要だったり、全く寝ずに徘徊する方がいたりと、人手がかかるのは想像以上です。本当に大変な仕事だと思います。最近では、ベトナムやミャンマーなどからの外国人スタッフが来てくれて、ようやく施設が回っているところがほとんどです。介護業界は、日本人だけでは到底回らない状態です。

    話は変わりますが、漢方を処方する際には患者さんの情報をしっかり集めて判断します。東洋医学的な診察では、寒熱虚実という独特の診断軸で患者さんを評価します。しかし、たまにそのような難しい判断をせずとも、患者さんを見た瞬間に処方が自然に決まることもあります。それは、体格や顔つきなどではなく、患者さんの着ている洋服や持っているバッグ、アクセサリーなどから直感的に決まるものです。かなり特殊な技術であり、一般的にはあまり知られていないことですが、年明けに開催予定のセミナーでは、このワンポイントの診断のヒントについて解説しようと思っています。