むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 介護施設の選び方

    当院では、昼休みの時間を利用して近くの老人ホームやご自宅への訪問診療を行っています。1日に5〜10名ほど、ほぼ毎日まわっているので、連携している施設もかなりの数になります。いろいろな施設を訪ねていると、それぞれに特徴があり、「ここは素晴らしいな」と思うところもあれば、「もう少し頑張ってほしいな」と感じるところもあります。

    高齢の方でも、まだお元気な方と、介護が必要な方では向いている施設が違ってきます。自分で歩いたり、お風呂に入ったりできるくらい元気な方なら、デイケアなどでレクリエーションが充実しているところが楽しいでしょう。寝たきりに近い場合は、訪問看護と連携がしっかりしていて、身の回りのことまで丁寧にお世話してくれる施設が安心です。

    もちろん、介護施設もボランティアではなく事業として運営されています。お部屋の掃除や病院受診への付き添いなど、人の手がかかる分だけ費用が上がります。やはり、ある程度は「料金とサービスが比例する」と言えるでしょう。

    ただ、もっと大事なのは「施設を運営する会社の考え方」や「施設長さんの志(こころざし)」です。お金儲けが前面に出ている施設もあれば、入居者さんの安全で穏やかな暮らしを本気で考えている施設もあります。私たちは日々さまざまな施設を訪問していますが、多くの場合、入った瞬間の雰囲気でその違いがわかります。スタッフの挨拶や笑顔、入居者さんの表情を見ると、すぐにその施設の“空気”が伝わってくるのです。

    パンフレットに載った食事の写真や豪華な設備に目を奪われがちですが、実際に一番大切なのは「人」です。

    介護施設を探すときは、まずケアマネージャー(ケアマネ)さんに相談することが多いと思います。ただ、ケアマネさんも自分の所属する会社の施設を紹介するケースが少なくありません。それが良い結果につながることもありますが、そうとは限らないので、ご家族が直接見学されることをおすすめします。

    実際に行って、食事のときにスタッフがどのくらい介助しているか、デイサービスでテレビをつけっぱなしにして放置されていないかなどを見てみると、その施設の姿勢がよくわかります。

    根子岳