病院経営も最近では赤字のところが多く、倒産の話題をよく耳にします。一般的なビジネスと違って、病院は厚労省がサービス(診療)に対する対価(価格)を決めているため、自分の努力でどうにかなる部分はほとんどありません。また、仕事内容に関しても保健所などからの指導があり、ルールから外れたことはできません。広告も規制されています。医療をビジネスと考えるのは、一般的なビジネスとはかなりかけ離れた世界だと思います。しかし、それでもビジネスセンスのある施設は今も利益を出していますし、センスがないと赤字になります。この差はどこから来ているのでしょうか。
私が考えるに、病院が何かを買うとき、それが投資なのか浪費なのかという線引をしっかりしておく必要があります。例えば院長が必要もない高価な車を買うのは浪費ですが、往診や訪問看護の仕事のために車を買うのは投資です。簡単に言えば、買ったものが利益を生んでくれるかどうかで判断できます。
境界がわかりにくいものもあります。例えば外食。美味しいものを食べるのは一見浪費に見えますが、それが健康に良い食事であれば結果的に自分への投資となります。また、たまたま居酒屋で隣のテーブルの人と仲良くなり、その人が自分の顧客になってくれれば、その外食は浪費ではなく投資と言えます。ラーメン好きの人がただ食べるだけなら浪費ですが、食べ歩きの感想を出版したり、YouTubeで発信したりすれば、利益が出る可能性があり投資となります。このように、すべての消費行動が投資なのか浪費なのかを考えながら動ける人は成功するのだろうと思います。
結局、安いものを買うか高いものを買うかということは、投資・浪費の判断基準ではありません。マンションを買って自分で住むだけでは利益は出ませんが、人に貸せば家賃収入になります。投資に見合うリターンが見込めるかどうかを計算できる人が勝者。計算もせず、ただ「欲しいから買う」という衝動的な人は敗者になるのではないでしょうか。

