むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 肋間神経痛の治療

    夜、犬の散歩をしていたら、いつもになく風が強く、少し涼しくなってきました。台風が関東に向かっていますが、その影響でこちらも強風が吹いているようです。天気予報ではこちらは影響は無いようで、雨が降っても夕立程度でしょうか。関東は場合によっては直撃するかもしれず、被害のないことを祈ります。

    当院は循環器内科を専門としているため、胸痛の患者さんがよく来られます。しかし、大半は心疾患ではありません。レントゲンなどで、肺疾患でもないとなると、肋間神経痛くらいしか考えられません。肋間神経痛は背骨から肋骨に沿って出ている神経が姿勢によって圧迫されて痛みになるものです。体を横に捻ったり前かがみになったり、あるいは夜仰向けで寝るときとか、決まった姿勢で痛くなる事が多いです。その姿勢を取らないと良いのですがそういうわけにもいきません。そこで、私がいつも患者さんに勧めるのは、テニスボールのような道具を使って背骨を指圧することです。実際は背骨の両脇3−4センチくらいにあるスジを押すのですが、仰向けで5−10分ぐらい押してやるだけでだいぶ良くなります。

    漢方では、当帰湯という処方があり、肋間神経痛には著効します。狭心症みたいな痛みでも明らかに心疾患である場合はニトロなどを使いますが、そうでないときは当帰湯を使ってみるとかなり良くなることが多く、重宝します。当帰湯はかなりマイナーな処方でよほど漢方好きでないと使わないと思います。処方したくてもたいていの薬局には在庫がないと思います。当院では、ずっと前から数名に使っていたのですが、最近になって肋間神経痛に著効するとわかったので使用量が激増しています。面白い薬です。

    9月8日はクーパーの日だそうです。私の愛車

  • 分子栄養学の実践

    まだ残暑厳しい中、クリニックの前の街路樹の落ち葉が先週ぐらいからかなり散ってきました。お陰で毎朝玄関前の清掃に時間がかかります。毎年10月から年末ぐらいまでは毎朝始業前の日課で落ち葉の清掃をしていますが、今年は散り始めるのが早いみたいです。ちょうど今はレセプトのチェックもあり、診療も毎日100名近い人数を見ているため、目を通さないといけない書類や診断書作成なども大量にあり、清掃に時間をかけている暇もありません。しかたないので、電動ブロワーで一気に落ち葉を吹き飛ばして1箇所に集めて清掃しています。早朝のラジオ体操の時間にかかるとブロワーがうるさいだろうと思い、クリニック前の公園のみなさんが体操が終わって帰宅されるのを待ってブロワーをかけています。

    さて、今日は分子栄養学を独学で勉強したという患者さんが来られました。体調が悪くいくつもの病院で検査を受けたけど異常なしで返された。しかし、まだ20歳代というのに寝たきりのような生活だったそうです。それが、藤川先生のメガビタミンの本(当院の待合にもおいています)を読んで、早速実践したところ、随分元気になったとのこと。当時は気づかなかったけど、今振り返ってみると糖質過多でタンパク不足の食生活だったと言われていました。メガビタミンは私もこれまで何度も書いてきた分子栄養学の理論に基づいたサプリメント療法です。

    その患者さんが言われていたのが、やっとわかってもらえる病院が見つかった、とのこと。私の知る限り、分子栄養学の理論を臨床で実践しているのは熊本市内では4−5箇所あります。しかしそのうち2つは精神科なので一般内科(メンタルの疾患でなく倦怠感など)ではかかりにくいと思われます。あと残りの2−3件のうち一つが当院というわけです。分子栄養学の臨床では、保険外で高額な検査をされる場合とか、独自のサプリを買うように勧められる場合とかいろいろあります。そういった情報も調べてからかかったほうが良いと思います。ちなみに当院では検査は保険の範囲内で、サプリはiHerbやAmazonで自分で購入してもらうようにしています。何をどのくらい飲んだら良いかは具体的に説明しています。当院にとっては1銭の得にもなりませんので完全に私の趣味と患者サービスでやっています。

  • 1回ですむ鉄の注射剤の話

    昨日はセミがいないという話を書きました。それを読んで、感想を伝えてくれた方がいました。昔はツクツクホウシの鳴き声を聞くと「いやだー、夏休みが終わる、まだ宿題が終わっていない、困ったー」という思い出が蘇ってくる、とのこと。わたしたちも皆そんな思い出がありますよね。その蝉の声が全く聞こえず、ジリジリと暑い昼間にシーンとしているのは変な感じです。今の学生さんたちはきっとツクツクホウシと夏の終わりの思い出はリンクしていないことでしょう。もう一つ思い出に残る蝉の声といえば、ヒグラシです。カナカナカナと独特の鳴き声が聞かれます。私のヒグラシの思い出は小学校時代阿蘇(大観峰)にキャンプに行った時夕立が上がって空が明るくなってきて聞いたカナカナカナという声でした。最近忙しくて随分阿蘇に行っていませんが、ヒグラシは鳴いているのでしょうか?

     

    さて、今日はモノヴァーという鉄の静脈注射剤のWEB講演を聞きました。通常、鉄欠乏性貧血の患者さんには鉄の内服剤を飲んでもらうのですが胃もたれしたり吐き気で飲めない人が一定割合います。その場合、しかたないので静脈注射でフェジンという鉄の注射をするのですが、10回20回とひたすら注射しないと効果が出ません。ところが、この新しいモノヴァーという鉄の注射剤は1回投与で終了という素晴らしい製剤です。患者さんは何度も痛い思いをせずにすみます。今日の講演でいいなと思ったのは産後の貧血です。

    産後鉄欠乏の人は多く、そのまま退院して赤ちゃんに母乳をあげようとしても鉄が欠乏しているのでとにかく子育てがきつい。そして母乳に含まれる鉄が少ないため子供の発育も悪い。そして、鉄が欠乏していると産後うつになりやすい。こういった一連の産後のトラブルをたった1回の注射で解決できるなんて素晴らしいこと。もう少しこの注射剤について勉強して当院でも使えるようにしたいと思います。

     

  • 暑すぎてセミがいない

    今日の天気予報では最高気温37度とか38度と言っていましたが、実際には35度くらいだったでしょうか。暑いは暑いけどいつもくらいでした。しかし、じりじりとした日差しで昼間外はまともに生活できる温度ではありません。いつもならツクツクホウシの季節ですが、まったくセミの声もせずシーンとした昼でした。セミで思い出しましたが、セミの抜け殻は蝉退という漢方薬です。先日アトピーの患者さんが来て、生薬で自分にあう漢方を処方してほしいと言われました。通常漢方はエキス製剤と言って工場でレシピ通り煮出したものをフリーズドライで顆粒にしたもので、いわばインスタントコーヒーみたいなものです。一方、生薬でと言われたら、コーヒーで言うなら豆そのものです。その人に適したブレンドに配合して、豆のままお渡しする、みたいなのが生薬による処方です。

    そのアトピー患者さんには、エキスでも結構効くのでまずはエキスから飲んでみませんか、というのですが、生薬がほしいと言われます。仕方ないのでその人向けに調合するわけですが、かゆみを取るために蝉退を入れます。持って帰ってびっくりしたかもしれません。何しろ、ブレンドした生薬の中にセミの抜け殻が入っているのですから・・・。飲んでくれたでしょうか。

    日本製の漢方には殆どありませんが、中国には動物生薬が結構あります。鹿の角(鹿茸)とか牛の胆石(牛黄)、亀の甲羅(亀板)などは有名です。他にもゴキブリとかサソリ、ミミズ(地龍)なども漢方薬になります。もちろん薬用として清潔に育てたものですが、気持ち悪いですね。何も知らずに中国製の漢方薬を買ってくると、そういうのが入っている場合があります。もちろん害がないばかりか、植物の生薬にはない優れた薬効が期待できるのですが、勇気を持って飲むかどうかです。いや、もう気づかずに飲んでいるかもしれませんね。

  • 器で味が変わる不思議

    昨日、お茶を飲むにも器で味が変わると書きましたが、私が使うのは有田焼とかどこかの窯元の作品とかではありません。私は何種類ものサーモスの真空保温マグをもっています。背が高いものや低いもの、口が広いもの、狭いものなどいろいろ持っています。なかでも最近お中元で幼馴染のK君からもらったコーヒーセットに入っていたサーモスのカップが不思議と美味しいのです。お茶を入れてもコーヒーを入れても圧倒的に他のカップより美味しくなる。ふしぎです。ビールは陶器のカップに入れると細かい泡が立って美味しいのは有名ですが、錫(すず)のカップに入れるとギンギンに冷たく美味しくなります。これもまた不思議。こう考えると、味覚というのは温度、香り、口あたり、一口で口に入ってくる量など色々なファクターで味が変わるのだと思います。そこで、カップが変われば味が変わるのでしょう。

    日々つかう道具は良いものを使いたいです。私が一日中使うものといえば、電子カルテの端末のパソコン(iMac),そのキーボード(東プレ)、トラックボール・マウス(ロジクール)です。あとはシャープペンシルとボールペン(ジェットストリーム)です。シャープペンシルは文房具店にいくと、かっこよくて軽くて手に馴染む物を見つけると年に1本ぐらい買い足します。滅多に壊れないのでだんだん溜まってきます。よく見るとそのうち4本は同じシャープペンの色違いでした。買ったときは気づきませんでした。

    昨日も書きましたが、9月1日は当院の開院記念で今年は7周年でした。数名の方からお祝いのメッセージなどをいただきました。ありがとうございます。皆さんのご期待にそえるように今後も精一杯頑張っていきたいと思います。昨日書き忘れましたが、良きパートナーとして私の仕事を支えてもらっているのが向かいの凌雲堂薬局です。漢方をひたすらたくさんそろえていただいているおかげで私の仕事が成り立っています。この場を借りてお礼申し上げます。

     

    Amuプラザ 熊本駅横