むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 寒さに順応する

    朝晩は急に冷え込むようになりました。いつも私は夕食後に半袖半ズボンでチョコザップに走りに行くのですが、さすがに寒いので、長袖のランニング用シャツ(速乾性で汗をかいても体が冷えない)とトレーニングウエアを探し出して、冬のランニングの格好でチョコザップに行きました。自宅からジムまではその格好で寒くなくて快適でしたが、ジム内は冷暖房完備なので、トレーニングウェアを脱いでも走っていると暑い!明日はもっと薄着で行こうと思いました。

    ところで、夏にサウナに通うと暑さに順応しやすくなるのですが、冬も同じです。とても寒い場所を経験すると、それより少し暖かい場所では寒さを感じにくくなります。以前、正月明けの熊本で気温が5度ほどのとき、週末に訪れたソウルではマイナス10度でした。ダウンジャケットを2枚重ね、マフラー、手袋、帽子という完全防備で極寒の明洞(ミョンドン)を歩き回りましたが、日本に帰ってきたら5度がとても温かく感じました。すごい寒さを体験することで、たった1泊2日でも体は順応するのです。

    そう考えると、今のこの時期はつい先日まで冷房をいれるほど暑かったのですごく寒く感じますが、気温は12度くらいはあり、本当はそれほどの寒さではないです。ここは暖房を我慢して洋服をしっかり着てとにかく体を寒さに順応させること。これが寒さを乗り切るコツではないかと思っています。ただ、私の場合、今年チョコザップに通って体脂肪が大分落ちたことから結構寒く感じます。冬は少し体重が増えたほうが体温維持に楽ですね。

    Copilotで作成

  • 身近な薬物依存?

    昨日までとは打って変わって急に冷え込んできました。ずっと半袖で過ごしてきたのですが、ついに長袖を探しました。上着もどのくらいのやつを着たらちょうどいいのか迷います。風邪の患者さんが多いのもうなずけます。寝るときの布団も暖かくして風邪引かないようにしましょう。

    さて、睡眠薬を処方すると、睡眠薬は依存するから一度飲んだら最後、と思っている人がたくさんいます。実際は、睡眠薬に依存は起こりますが、数回で起こることはありません。長期にわたって使用することで習慣性が出てきます。眠れないときにたまに使う程度なら大丈夫です。また、最近はオレキシン受容体拮抗薬(デエビゴ、ベルソムラ)やメラトニン受容体作動薬(ロゼレム)など、依存のリスクが低いタイプの睡眠薬が開発されています。夢が多いことなど、ちょっと困ったところもありますが、安全性が高いのでできるだけこの種類の睡眠薬がおすすめです。安定剤は睡眠薬より軽くて安全と思っている人も多いですが、それは間違いです。むしろ安定剤のほうが使っているうちにやめられなくなる可能性が高いので、長期使用には注意が必要です。

    睡眠薬ほど知られていませんが、プロトンポンプ阻害剤(PPI)という種類の胃薬は長期使用によってやめられない人が多いです。この傾向は注意すべき点です。胃カメラなどで逆流性食道炎があるからと無症状の人にも薬を出す場合がありますが、私はそのメリットを疑っています。ただ、無症状の人がPPIを飲んでも快感がないため、めったに依存せずやめるのは簡単です。問題は逆流性食道炎でも胃潰瘍でもない人が、たんに胃薬代わりにPPIを飲む場合です。飲むと胃がスッキリして快適になるとやめられなくなります。実はPPIには睡眠薬と同じ様に長期使用によりやめられなくなるほか、いろんな副作用があるので注意が必要です。

    PPIの副作用について簡単に解説すると、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB12の吸収低下、骨密度の減少、感染リスクの増加、腎臓への影響、消化器症状などがあります。また、一部の研究では胃がんのリスク増加や死亡率の上昇との関連が報告されています。PPIの使用期間については、個々の患者の状況に応じて医師が判断しますが、一般的には可能な限り短期間の使用が推奨されています。使用中止や継続については、自己判断せず担当医と相談してください。

    ChatGPTで作成

  • 風邪の初期は抗生剤は不要

    昨日、「三美喜八窯」という窯元の話を書きました。長嶺の老人ホーム向かいにある民家の庭先で作品が並べられ、即売会が開かれていました。昨日、茶碗とお皿を買って帰り、早速晩ご飯をその器で食べたところ、口当たりが良く、手に馴染む大きさで、いつもの料理が引き立って美味しく感じました。そこで、土曜日は仕事が終わってからもう一度そのお宅に行ってみました。運良くまだお皿はたくさん残っていました。ご主人は人吉の出身で、長嶺のお宅で作品を作り、人吉の窯で焼いているとのことでした。昨日買った茶碗の色違いと、サイズ違いのものを含めて、お皿を3枚買い足しました。大満足です。これにいろんな料理を盛り付けると楽しいと思います。

    それにしても土曜日は忙しい一日でした。午前中で普段の平日1日分の患者さんが殺到しました。75名の診察に1時半までかかりました。採血やエコーなどの検査もたくさんあったので、看護師さんも多忙で、受付・会計も大忙しでした。お隣の薬局もきっと大変な忙しさだったと思います。こんなに忙しいのは、通常の定期患者さんや漢方を求めて遠方から来られる患者さんに加えて、風邪が結構はやっていて、プラス10名ぐらい増えているためです。発熱患者さんは通常の患者さんとは別の待合を使って隔離診察にしているため、何倍も手間がかかります。当院では感染予防のため、発熱患者さんと他の患者さんを分けて診察しており、これにより患者さんにとってより安全な環境を提供できていると考えています。

    午後は陶器を買ったあと帰宅してまもなく、医師会と保健所が主催する感染対策の講習会がありました。私はWEB参加で申し込んでいたので自宅から参加できました。内容は抗生剤の適正使用に関する話でした。風邪や感染性胃腸炎はウイルス疾患なので抗生物質はいらない、無駄に使うな、という話です。抗生剤の処方を希望される患者さんもいらっしゃいますが、抗生剤を使いすぎると耐性菌が出来てしまい、いざという時効かなくなります。今後新しい抗生剤の開発はほとんど見込まれていないため、今あるものを大切に使わないといけません。私も、風邪の初期には漢方中心の処方にして、1週間ぐらい治らないでこじらせたときだけ抗生剤を出しています。ご理解の程よろしくお願いします。

    新しく買ってきたお皿にインスタントのチャジャン麺を盛ってみました。即席麺がちょっとした料理に見えます。

  • 検査値の正常範囲とはなにか?

    私は大学院で学位論文の研究をする際、大学病院の中央検査部で、臨床検査医学の部署に所属していました。そこは、病院全体の検査データが集まる場所で、検査データの解釈について研究していました。

    例えば、人間ドックで検査を受けると、数値が基準範囲内か範囲外かによって「再検査」マークがつくことがあります。では、皆さんは「基準範囲」とは何かを考えたことはありますか?健診で用いられる「基準範囲」は、主に健常者(病気がないとされる人々)のデータをもとに、ある計算方法で導き出されています。多くの健常者の平均値から±2標準偏差の範囲を取り、その中に入る数値を「基準範囲内」とみなしています。

    この「標準偏差」という指標は、データのバラツキを表しています。人の体の状態には個人差があり、健康な人でも数値は少しずつ異なります。標準偏差はそのバラツキをある程度反映するために使われているのです。つまり、健常者のデータに基づいて「平均値」を算出し、その平均値から±2標準偏差の範囲を「通常、健康な状態にあるだろう」という目安にしているのです。これが「基準範囲」です。

    少し数学的な話になりますが、「正規分布」という統計モデルでは、±2標準偏差の範囲内に全体の約95%のデータが入ることが知られています。ほとんどの健常者がこの範囲内に収まるため、医療現場では一般的に±2標準偏差を「基準範囲」として利用しています。逆に、健常者でも5%程度の人はこの範囲に入らないことになります。また、基準範囲は集団データをもとにしているため、個人の健康状態を完全には反映しない場合があります。そのため、検査データは一つの数値だけで判断せず、複数のパラメータを総合的に見て判断することが重要です。

    私が関心を持っている分子栄養学では、採血データを生化学的な観点からより細かく分析することがあります。この分野では、通常の±2標準偏差で表される基準範囲とは異なる基準で解釈を行うこともありますが、まだ研究段階の部分も多く、医療関係者の間でも見解が分かれる場合があります。

    まとめると、基準範囲は数学的に統計処理された指標であり、健常者であっても必ずしも全員がその範囲に収まるわけではありません。気になる点があれば、自分で心配するよりも主治医に相談してみてください。

    夕暮れの味噌天神(日が暮れていたのにiPhoneで昼のように明るく撮れました)

  • 冷えることと夜間頻尿の関係

    今週は連休明けということもあり、昨日も書いたように風邪の患者さんが急増していることも加わって忙しい毎日です。午前中ノンストップで昼まで診療し、昼休みに訪問診療で4つの老人ホームをまわってクリニックに戻ってきたら駐車場は満車状態。すぐに午後の診療を始めて、午後もノンストップで6時半までかかりました。110名を超える患者さんを診療するとなると、体力も頭も疲れてしまいます。いつもならここでチョコザップに行って体を動かしてリフレッシュというところですが、今日は時間があまりゆっくり取れず、運動する暇はありませんでした。天気予報で北海道は雪とか、九州も最低気温が9度になると言っていました。昼には暖かく、ホントかなと思っていたら、夕方は上着がないと寒いくらいに冷えてきました。せっかく快適な秋の訪れと思っていたら、いきなり冬みたいになってきましたね。

    冷えてくると、患者さんの訴えで多いのが夜間頻尿です。一晩に3回以上トイレに起きるようなら睡眠も十分取れず翌日に影響することと思います。昔から冷えによる夜間頻尿には八味地黄丸がいいと言われていました。時々患者さんが漢方で治してほしいと言われるので、八味地黄丸を処方してみると、確かに効果が見られます。ちなみに、通常私の診療では夜間頻尿には過活動膀胱の治療薬(ベタニスやべオーバ)とか男性用の夜間頻尿治療薬(ミニリンメルト)を処方します。かなりよく効くので、漢方より確実と思います。もちろんそれなりに副作用の注意が必要なので、安全性から言えば漢方のほうが優れているのは間違いありません。

    過活動膀胱は本来は切迫尿失禁(突然の尿意に我慢できず漏らしてしまう)をベースとした頻尿で、夜間頻尿に限ったものではありません。昼間でも、あまり膀胱に尿がたまらないのに尿意が出てしまうのです。これは、トイレに行けるうちに行っておくという早め早めの排尿習慣が影響して、膀胱にあまり尿がたまらないうちに尿意が出てしまうものです。通常、夜間は抗利尿ホルモンの影響で利尿(尿の産生)スピードが遅くなり、夜にトイレにいかないで済む仕組みがあります。ところが年を取ってくるとその抗利尿ホルモンが少なくなり、夜も昼間と同じスピードで尿が産生されてしまいます。そこで、考えられる治療法は抗利尿ホルモン(ミニリンメルト)を飲むか、膀胱容量を大きくする薬(ベタニスやべオーバ)を飲むかの2択となります。ただし、なぜかミニリンメルトは女性に有効性が示されておらず、保険適応は男性に限られています。女性にも有効な薬剤の開発が望まれます。

    フォー専門店 フォーリーコックス熊本(下通り)でもやしのスープに麺のトッピング