むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 今週は学生実習が来ています

    今週は医学部の学生さんが実習に来ています。私の診察について勉強していますが、話をしにくい時は遠慮なくいってください。特に心療内科のご相談の場合、人が多いと話をしにくいということはあるかと思いますので、その点は配慮します。医学部の3年生で座学から臨床実習への準備段階として実際の医師の働く姿を体験してもらうのが目的です。将来の無限の可能性を秘めています。しっかり体験して勉強のモチベーションにしてもらえたらと思います。

    この学生さんは医学部の東洋医学研究会という私が作った漢方の勉強サークルに所属しており、当院での漢方治療の実際を見たいというのが応募の理由でした。もちろん、そういう希望を持った学生さんには優先的に来ていただきたいと思い、即諾しました。外来診察を見学してもらってわかったのは、忙しすぎてほとんど解説する暇がないことです。パッと見てパッと処方を決める。漢方には弁証論治という理論的背景があるのですが、そのあたりを踏まえつつ経験と勘で素早く処方を決めるので、見ていてよくわからないかもしれません。

    私たちのように漢方をはじめて30年近いと、鍵職人が合鍵をパッと選んでくれるように、その人に最も適した処方を一瞬で決めます。もちろん理論もあるのですが、説明し難い感覚的なものでこの人にはこの薬が合う!と感じるので決めていきます。膨大な勉強と経験に基づいた勘ですから当てずっぽうではないのですが、学生さんに説明するのは難しいと感じます。

    味噌天神

  • 先日出演の番組がネット配信されました

    TKUの医療大百科という5分番組に出演しましたが、今日TKUのホームページを確認したら放送がネットで見られるようになっていました。お恥ずかしいですが、アップしておきます。https://www.tku.co.jp/pgm_info/kenrepo/

    一連の糖尿病に関する番組に出ている人たちはみな同業の友人たちです。みんなうまいのでびっくりしました。

    さて、今日は診療のあとで同級生のグループで忘年会でした。日赤近く国体通りにあるよしむらクリニックの院長、西日本病院副院長の山神先生、菊陽のよしもと小児科院長などなど、それぞれの分野で頑張っている面々です。挨拶代わり、みんなで示唆に富む(印象に残った、あるいは勉強になる)症例報告を発表し合いました。呼吸器の専門家は結核の話、泌尿器科の専門家は前立腺がんの話、私は漢方の話、という感じです。忘年会でワイワイ飲むのではなく、極めて学術的です。みんな、へーそんな事があるんだ、とメモしながら話を効きます。同級生には遠慮なく聞けるので、勉強になります。

    ところで、認知症の勉強をしていてはっきりしたことがあります。認知症の治療薬(アリセプトなど)がどのくらい効くかという話です。薬効を評価するデータでNNTというのがあるのですが、1例の有効用例を得るのに何人に投与しないといけないかです。アリセプトを始め認知症治療薬の大まかなNNTは10だそうです。つまり10人に使ってひとり効くという計算です。しかも、効果の平均は70点満点の認知症検査で2点上がったという程度だそうです。一方、副作用が出る確率NNH(1例の副作用が出るのに何人の処方が必要か)も10くらいだそうです。つまり10人に使うと1例は副作用が出るということです。そんな薬、皆さん飲みますか?

     

    久木野 四季の森温泉近くにて

  • 風邪と抗生剤:ガイドラインは一般論

    風邪に抗生剤を出してはいけない、というのは最近の常識です。喉が痛いとか、熱が出たとかそんな風邪症状に昔は抗生剤を使っていましたが、今や使うことは殆どありません。抗生物質は細菌にたいしてのみ効果がありますが、風邪の初期はウイルス感染だから抗生剤は効かないのです。ウイルスにはインフルエンザやヘルペスなど特殊な感染を除いて効く薬はありません。

    もはや風邪に抗生剤を処方すると馬鹿(ヤブ医者)丸出しとなって恥ずかしいので極力出さないようにしています。「自分の風邪には抗生剤が一番効くから出してくれ」といわれる場合があります。そんな場合も、上のような理由で抗生剤はいまどき使わない、と断るのですが、そんな患者さんに限って3日もすると風邪をこじらせて気管支炎になったり副鼻腔炎になったりして、結局抗生剤が必要となります。患者さんにとっては、だから最初から抗生剤がほしいと言ったのに、となります。残念ながら、完全に私の負けです。患者さんの経験のほうが正しかったみたいな結果です。

    これは、患者さんの免疫がよわくて風邪のウイルスと戦っているうちに別の細菌感染(二次感染)を起こしてしまったわけですが、おそらくこういう弱い患者さんは最初から体内に病原菌を保菌しており、弱ったときにその菌が悪さをするのだと思います。抗生剤を使えば使うだけ菌は耐性化して強くなり、体に居座ります。したがって、風邪に最初から抗生剤を出さないというのは耐性菌を作らないという意味でも大切なことです。風邪をこじらせたのは私が抗生剤を出さなかったからではなく、そういう体質なのだと言う理解が必要です。ただ、すぐこじらせて重症化するとわかっている場合、かたくなに抗生剤処方を拒否せず臨機応変に使うことが大切だと思います。これは、ガイドラインはあくまで標準治療であり、我々臨床のプロはそれをふまえた上で個々の症例にベストな治療法を考えるべきだと思います。

    綺麗な菊の鉢を見ると祖父を思い出します。玉名の祖父のうちには毎年立派な菊が咲いていました。(写真は城南の老人ホームあすなろにて)

  • おせっかいで役に立たない天気予報(渋谷の空)

    温かい一日でした。院内では半袖で過ごせます。昼に往診に出た際に長袖を着たら、あつくて車のエアコンを入れないといけないほどでした。それにしても、朝からNHKニュースなどを見ていると、天気予報がありますが、必ず東京渋谷の空模様とか、そんな話題で数分を費やします。私たちにとってはなんの役にも立たない情報です。それに加えておせっかいなのは、今日は傘を持っていけとか、コートにマフラーくらいの準備をしておけとか、洋服や持ち物にまで指図してくることです。NHKニュースを見ている人でその指図が役に立つのは人口比から考えてわずかに1割に満たないと思います。あとの9割の人にとっては、関係ない話です。

    100歩譲って、私が東京に住んでいたとしても、そういう指図は間違っています。例えば最高気温15度を暑いと感じるか寒いと感じるかは個人の問題です。北海道から来た人は温かいと感じるし、沖縄から来たら寒いと言うでしょう。また、太ったアメリカ人なら一年中半袖Tシャツでいい人もいます。国際化の時代に自分の価値観でコートを着ろとかマフラーをしろとか、傘を持っていけというのはテレビが万人に向けて言う言葉ではありません。

    私が患者さんにいろんな指導をする際は個人個人で違うことを言います。例えば、血圧が高い人に全員減塩しろとは言いません。ガイドラインは万人向けなので、減塩と書いてありますが、実際には塩分感受性が高い人(食塩で血圧が上がりやすいひと)と塩分感受性が低い人(塩分をとっても血圧があまり上がらないひと)がいます。それぞれに必要な食事指導をすべきです。ガイドラインはあくまで万人向けの一般論であり各論ではありません。その辺をわかっていないと、テレビで言っていたからとか、ガイドラインに書いてあるからといって、金科玉条のように信じるのは間違いなのです。

  • 私の休日

    今週末は土曜が祝日という珍しいパタンでした。間違ってクリニックに来た人がおられたかもしれません。血圧や糖尿の薬が切れると調子悪くなるので、数日分は余裕を持っていつも早めに来院いただけたらと思います。日曜はあさから久木野の温泉まで朝風呂に入りにいきました。先週は市内で火山灰がすごかったですが、今日は市内と反対方向へ流れていました。

    温泉から帰る途中ですごい雷雨になりました。11月に雷雨なんて珍しいですね。車に積もっていた火山灰がきれいに流れて、ラッキーでした。せっかくきれいになったので、帰宅してから車のコーティング補修剤で車をきれいにしました。ところで、そのコーティング補修剤とはちがうのですが、水前寺のゆめマートによったら駐車場で車のワックスコーティング剤を実演販売していました。私の車に実演販売の人が寄ってきて、アルミホイルなどをきれいにしてくれました。ボディーもガラスも全部これ一本でいいそうです。あまりにきれいになるので、買ってみました。聞いたところ、お風呂の鏡やトイレの便器など何でもコーティングすると撥水するので汚れませんよ、とのこと。売るのがうまい!今日が実演販売最終日とのことで、見ていたらどんどん売れていました。

    水前寺のゆめマート前を歩いていたら、中華料理屋さんからとてもいい香りがしてきました。私はヒューストン近郊にある中華街で美味しい中華料理屋さんをめぐるのが大好きでした。毎週末の楽しみでした。ヒューストンの中華街はかなり大きく、無数に中華料理屋さんがあるのですが、ガイドブックなどないですから、勘で美味しいところを探します。その決め手が、店の前に漂う匂いです。この水前寺駅前の中華屋さんもヒューストンの中華街で嗅いだ匂いがしました。入ってみたらやっぱり中国人の店でした。やすくてうまい!白山の麗郷にも匹敵する旨さでした(値段は麗郷の3分の1)!。

     

    火山灰は東の方へ流れています