昨日、「一日を大切にしないと、あっという間に月日が過ぎていく」というお話をしました。実は、私がこのことを一番実感するのは、日常の会話に出てくる、ある「言葉」に触れた時です。
それは、「定年して暇になったら……」「この病気が治ったら……」といった、仮定に基づいた未来の希望です。しかし、定年を待たずとも旅行はできるし、趣味に熱を上げることもできます。むしろ、仕事がある時の方が、かえってアクティブに動き回れて充実するものです。よく「定年したら阿蘇に別荘を建てて住みたい」という方がいますが、もしそれが夢なら、今すぐ建てて週末をそこで過ごせばいい。私が言いたいのは、先のことばかり考えるよりも「今」を充実させることの方がずっと大事だということです。
特にそれを痛感するのが、がん患者さんと接する時です。初期で完治が見込める場合は、「退院したらあれをしよう」という目標も励みになるでしょう。しかし、なかには進行がんで、いつ治療が終わるか分からない方もいらっしゃいます。化学療法の経過が良くても「5年は様子を見ましょう」と言われることもあります。
そんな時、「がんが治ったらあれをしたい」と夢を語る患者さんに、私は「なぜ『今日』それをしないのですか」と言いたいのです。化学療法の合間、少しでも動ける時間があるのなら、今すぐ行動すべきです。残された時間がどれくらいあるかは、誰にも分からないからです。
回転寿司に行ったら、たいていの方は食べたいものから食べるのではないでしょうか。もしウニが好きな人が、「ウニは最後の締めにとっておこう」と考えていたら、その前にお腹がいっぱいになって食べられなくなるかもしれません。
人生の計画は、回転寿司の順番を決めるよりもずっと難しいものです。いつ病気になるか、いつ事故に遭うかは誰にも予測できません。今、元気で動けるのなら、今やりたいことをやるべきです。「後で」ではなく「今」を生きる。私自身、後悔しない生き方をしたいと常々考えています。

今朝、クリニックに二重の虹がかかりました!幸せを呼びそうです♡
