現在、当院は屋根の塗装工事中です。今日の昼に進捗状況を見てみたところ、だいぶ塗装が進んでいました。しばらく雨が続いていたため工事もお休みでしたが、ようやく晴れて工事が再開できたので良かったです。このペースでいけば、あと数日でほぼ全部終わるのではないかと思います。工事のため駐車場のスペースが少なくなり、車を停めにくい状況が続いていますが、おそらく今週いっぱいくらいで終了する予定です。皆様にはご迷惑をおかけしましたが、ご協力いただきましてありがとうございました。もう少しだけお待ちください。
さて、最近、うつ病の治療薬に今までとは全く違う作用機序を持つ新しい抗うつ薬が登場しました。「ザズベイ」という薬で、一般的な抗うつ薬とは異なり、GABAという神経伝達系に作用する薬です。使い方も独特で、1日1回、2週間だけ服用し、その後は6週間、休薬という方法になっています。従来の抗うつ薬とはかなり違うため、最初は私自身も「どういうふうに使っていけばいいのだろう」と思っていました。ところが、講演会などで実際の使い方や作用機序について勉強してみると、なかなか興味深い薬です。国内の臨床試験でも、14日間の投与で比較的早期からうつ症状の改善が認められています。
そこで最近、実際の患者さんに何例か使ってみることにしました。現在、6~7名ほどの患者さんに使用していますが、今のところ、どの患者さんも比較的スムーズに気分の改善がみられており、治療効果については良い印象を持っています。
通常の抗うつ薬の場合、飲み始めに吐き気などの副作用が出ることがあり、薬を始めること自体をためらわれる患者さんもいます。また、服用を開始してもすぐに効果が出るわけではなく、薬の量を調整しながら、何週間かかけて効果が出てくるのを待つという治療が一般的です。
それに対して、この薬は基本的に1日1回、14日間服用します。14日間の投与が終われば、いったん薬を終了して、その後は患者さんの状態を見ながら経過を観察します。効果が十分でない場合などには、その後の治療方針を改めて考えることになります。
実際に使ってみたところ、今のところ目立った副作用としては眠気が中心でした。もともとうつ症状のために眠れない患者さんの場合には、「薬を飲むとよく眠れるようになった」ということで、眠気が必ずしも大きな問題にならないケースもあります。
もちろん、まだ私も使い始めたばかりですので、これだけの経験で「この薬はこういう薬だ」と決めつけることはできません。ただ、これまでの抗うつ薬とは違ったアプローチができる薬が登場したことは、うつ病の治療において大きな意味があると思います。
私もこれまでは、抗うつ薬を開始しても効果が出るまでに時間がかかる患者さんに対して、少しでも早く楽になってもらえるよう、薬の組み合わせや増量のタイミングなどをいろいろ考えながら治療してきました。そういう意味では、比較的早い段階から効果が期待でき、しかも14日間という短期間の投与でよいというのは、これまでとは違った治療の選択肢になりそうです。
現在は、「どういう患者さんに使うと良さそうか」を考えながら、慎重に使用している段階です。まだ大勢の患者さんにどんどん使っているわけではありません。今後さらに経験を積んで、この薬が適している患者さんの特徴が少しずつ分かってくれば、治療の選択肢として、より上手に活用できるようになるのではないかと思っています。
それはともかくとして、このように今までとは違った作用機序を持つ新しい薬が登場することは、うつ病で悩んでいる患者さんにとっては一つの朗報だと思います。
なお、当院では心療内科については、当院の内科系でかかりつけの患者さん、または他院からご紹介いただいた患者さんのみを対象として相談をお受けしています。
現在、毎日100名近い患者さんを診察しているため、心療内科の新規患者さんを十分な時間をかけて診察することが難しい状況です。そのため、まったく新規の方の心療内科受診については、現在お受けしておりません。ご不便をおかけして申し訳ありませんが、ご理解いただければと思います。
