暑い、暑いと言っても何の足しにもなりません。それでも、人と顔を合わせると、つい「暑いですね」と言ってしまいます。ニュースで報じられていた熊本の気温は38~39℃くらいだったと思いますが、今日、訪問診療に出かけたとき、車の温度計を見ると41℃を指していました。これだけ暑いと、車のエアコンもなかなか効きません。
いつまで経っても車内の暑さが取れず、車で移動すること自体がかなりの負担になります。訪問診療では一日に何度も車に乗り降りしますので、この暑さはなかなか堪えます。ところが、夕方になって仕事が終わり、外に出てみると、心なしか涼しく感じました。帰宅するために車に乗り込むと、外気温は35℃。「35℃なのに涼しい」と感じてしまいました。さすがに体感温度がおかしくなっているような気がしますが、考えてみれば、体温を超える気温と、体温を1℃でも下回る気温では、体にとっての感覚がかなり違うのでしょう。41℃から35℃になるだけで、これほど楽に感じるのですから、暑さというのは本当に不思議なものです。
台風が来ても涼しくならない
現在、九州の南海上を台風が通過しています。台風が近づけば、涼しい北風が入ってきて少しは暑さが和らぐのではないかと期待していました。ところが、実際には東風が強く、フェーン現象の影響もあって、かえって気温が上がったようです。ただ、週間天気予報を見ると、これから先は少しずつ気温が下がっていく予報になっています。この猛烈な暑さも、今日明日あたりをピークに、いったん落ち着いてくれるのではないかと期待しています。
外来患者さんも、この暑さの影響を受けています。午後から外出する方は少なく、患者さんは午前中に集中しています。私自身も今日、外を車で走っていて、「これは危険な暑さだ」と感じました。体調が悪い方については、無理をして病院まで来るよりも、場合によっては涼しい自宅で安静にしていたほうがよいこともあります。もちろん、緊急性のある症状や、医療機関での診察が必要な場合は別ですが、「少し体調が悪い」という程度であれば、最も暑い時間帯に無理をして外出する必要はありません。あと数日すれば、もう少し過ごしやすくなることでしょう。
この時期、夏バテのような症状で受診される患者さんがたくさんいらっしゃいます。私が必ず尋ねるのが、「ちゃんと食事をしていますか?」ということです。水分については、皆さんかなり気をつけておられます。「水分はちゃんと摂っています」と答える方がほとんどです。ところが、食事について聞いてみると、「夕方になるときつくて、食事をする前に寝てしまいます」「食べてもあまりたくさん食べられません」という方が少なくありません。暑いと食欲が落ちるのは仕方がありません。しかし、汗をかいて体力を消耗している夏場こそ、食事から十分な栄養を摂ることが大切です。
特に、肉や魚、野菜などを組み合わせて、ビタミンやミネラル、たんぱく質などをきちんと摂っておかないと、体力が落ちてしまいます。先日サムギョプサルの写真をアップしましたが、夏バテには豚肉がいいと言われています。韓国料理屋「トラジ」の女将もそう言われていました。
どうしても食事だけでは十分に摂れない場合には、ビタミン剤などを利用するのも一つの方法です。「水分は摂っているから大丈夫」と思わず、夏バテしているときほど、食事がきちんと摂れているかを確認することが大切だと思います。
そして、体力を回復させるためにもう一つ重要なのが睡眠です。ところが、この時期は、「暑くて寝苦しい」「夜中に暑くて目が覚める」という方が非常に多くなります。私がお勧めしているのは、夜もエアコンを切らず、朝までつけておくことです。私自身も、夜はエアコンをつけたまま寝ています。設定温度は29℃です。29℃なら、部屋が冷えすぎるということもありません。それでも、暑さで夜中に目を覚ますことはありません。暑くて睡眠不足になるくらいなら、エアコンを適切に使って、しっかり眠ったほうが体にはいいと思います。
「朝までエアコンをつけっぱなしにすると電気代が心配」という方もいると思いますが、極端に低い温度に設定する必要はありません。室温や湿度、体調に合わせて適切に設定し、暑さで目が覚めない環境を作ることが大切です。

再掲 最近食べた夏バテ予防効果のある肉料理



