むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 美味しい塩こそ料理の命

    このところ、自宅で料理をすることに凝っています。急にいろいろな料理を作り始めたきっかけは、勝間和代さんの『ロジカルクッキング』を読み、さらにホットクックの便利な使い方を紹介したレシピ本を何冊か読んだことでした。それまでは、とにかく時間をかけずにさっと作れるものばかり食べていました。

    コロナ禍以降は韓国ドラマに夢中になり、家でもチゲやビビンバなどの韓国料理を見よう見まねで作るようになりました。気がつけば、1週間のうち4~5回は激辛の韓国料理を食べる生活です。

    今振り返ってみると、同じメニューを繰り返し食べていると使う食材が偏ってしまいます。野菜や肉は食べていても、バリエーションが少なく、栄養面では十分とは言えなかったように思います。

    最近は『ロジカルクッキング』を参考にホットクックを積極的に活用するようになり、野菜の消費量は以前の2倍以上に増えました。そのため、生協で注文する品物も、電子レンジで温めるだけの加工食品はほとんどなくなり、野菜や肉、魚などの食材が中心になっています。

    実は、料理に夢中になった時期は過去にもありました。それは大学1年生の頃です。大学に入学すると、高校まで受験勉強に費やしていた時間が一気に自由になりました。教養課程の授業は比較的ゆとりがあり、午前中で終わる日も少なくありませんでした。もちろん医学部ですから勉強は必要でしたが、それでも午後は自由な時間がたくさんありました。

    当時は黒髪キャンパスで教養の授業を受けていたので、帰宅する途中によく子飼商店街へ立ち寄り、魚屋さんや乾物屋さんなどを一軒一軒回って食材を買っていました。そして家に帰ると、それを使っていろいろな料理を作るのが楽しみでした。

    私の料理の先生は、テレビの料理番組でした。特によく見ていたのが、現在も続いている上沼恵美子さんの料理番組(おしゃべりクッキング)の前身で、東ちづるさんが出演されていた番組(Wikipediaによると「金子信雄の楽しい夕食」)でした。その番組で毎日料理のヒントを得ては、子飼商店街へ食材を買いに行っていたことを今でもよく覚えています。

    もう一つ印象に残っているのが、当時、銀座通りにあった紀伊國屋書店で偶然手に取った、丸元淑生さんの料理本です。食材の持ち味を最大限に生かし、味付けは塩・こしょう程度という、とてもシンプルなレシピが並んでいました。(

    続新家庭料理(1989)Amazonを見たら中古で350円!まだ手に入るんだと感動!!)

    「これなら自分にも作れそうだ」と思い、いろいろ挑戦してみました。しかし、シンプルな料理ほど味付けが難しく、当時はあまり美味しく作れなかった記憶があります。

    そして今日、ふと丸元先生のレシピを約40年ぶりに思い出し、じゃがいもとキャベツのスープを作ってみました。

    レシピでは、キャベツとじゃがいもを柔らかく茹でてすりつぶし、塩・こしょうだけで味付けをするという、ごくシンプルなスープです。今回は『ロジカルクッキング』の考え方を取り入れ、すべての食材の重さを量り、食塩濃度が0.5%になるように計算して塩を加えました。

    さらに、当時使っていたのは一般的な食塩(塩化ナトリウムが主体のもの)だったと思いますが、現在使っているのは、天日干しの海水から作られた、うま味成分を多く含む塩です。これだけでも料理の味は大きく変わります。また、塩の量を0.1g単位で正確に量ることで、最初から味がぴたりと決まり、後から調味料を足す必要もありません。

    今回はホットクックの「野菜スープ」モードで材料をじっくり煮込み、仕上げにハンドブレンダーで滑らかにしました。塩味も絶妙で、自分でも驚くほど美味しいスープが出来上がりました。

    40年前に丸元先生のレシピが思ったほど美味しく作れなかったのは、レシピの問題ではなく、私の技術や調味料がまだ十分ではなかったからなのかもしれません。特に、美味しい塩を使うことの大切さを、今になって改めて実感しました。

    今日の夕食:12時の位置がジャガイモとキャベツのスープ。あとは、時計回りに、玄米、イワシとつくねの煮つけ、自家製ひきわり納豆、コールスロー

  • ブラウニー風のケーキを焼いてみた

    これまで料理は好きでしたが、お菓子作りは全く興味がありませんでした。今月に入り、たまたまレシピ本を読んだことからシフォンケーキを何度か焼いてみたところ、思った以上に簡単で、しかも美味しくできることがわかりました。自分で作れば砂糖の量を調整できるので、甘さをかなり控えたデザートにすることができ、罪悪感も少なく、食後の楽しみが一つ増えました。

    何度かシフォンケーキを焼いたので、次は少し違ったものを作ってみようと思い立ち、今日はブラウニー風のケーキを焼いてみました。ブラウニーは通常チョコレートを使いますが、それでは手間もかかりますし、カロリーも高くなります。そこで今回はココアを少し多めに入れ、チョコレートは使わずに作ってみました。バターも加えず、その代わりに生クリームを入れてコクを出しました。

    また、ブラウニーには砕いたナッツを入れることが多いのですが、私は茹でた大豆をフードプロセッサーで細かく砕き、生地に練り込んでみました。作り方は、ほとんどパンケーキを焼くのと同じです。あとはホットクックに入れて30分ほど焼くだけです。

    焼き上がったものを切ってみると、見た目もなかなかブラウニーらしい仕上がりになりました。チョコレートを使わず、ナッツの代わりに大豆を入れているので、どことなくソイジョイのような大豆バーを思わせる味ですが、ココアとシナモンの香りがよく、とても美味しくできました。甘さもかなり控えめなので、健康的なおやつとして十分満足できます。

    私は小さい頃、学校から帰ってお腹が空くと、自分でパンケーキを焼いて食べることがよくありました。ホットケーキミックスではなく、小麦粉に卵やベーキングパウダーなどを加え、自分で配合して焼いていました。考えてみると、お菓子作りの基礎は小中学生の頃に身についていたのかもしれません。こんな年になってケーキ作りに目覚めるとは思ってもいませんでしたが、自分で作ることで材料をヘルシーなものに変えられるので、なかなか楽しく続けています。

    そもそも今日のブラウニーに大豆を入れたのは、昨晩から水に浸けておき、今朝一番で茹でた大豆がたくさんあったからです。そのうち3分の1はケーキに使い、さらに別の3分の1はフードプロセッサーで荒く砕いて、ひき割り納豆作りに使いました。市販の納豆と混ぜてヨーグルトメーカーで発酵させたところ、夕方にはかなり良い具合のひき割り納豆ができていました。ただ、まだ納豆菌の増殖が十分ではないようなので、あと半日ほど保温を続けようと思っています。

    丸大豆のまま納豆を作った時よりも、フードプロセッサーで砕いた大豆を使った方が、なぜか風味が良く、とても気に入りました。

    私の「ヘルシーで美味しいもの探し」は、まだまだ続きます。

  • バイオリンコンサートで感動

    熊本は1週間ぶりに雨が上がり、穏やかな土曜日となりました。大雨で来院を控えていた患者さんも多かったようで、土曜日の午前中だけで70名を診察しました。久しぶりに非常に忙しい午前中でした。

    クリニックでの診察を終えると、すぐに軽く昼食を済ませ、大急ぎで地域医療センターのヘルスケアセンターへ向かいました。午後は学校心臓検診があり、心電図異常のある学生さんの二次検査を十数名担当したからです。こちらはいつもより少し早く、夕方4時過ぎには終了しました。

    ちょうど先日、当院に来られた患者さんから「土曜の夕方にコンサートをするので、時間があったら来ませんか」とお誘いをいただいていました。一度帰宅してから会場へ自転車で向かいましたが、クリニックの近くだったこともあり、余裕で間に合いました。

    私に声をかけてくださった患者さん(歌手)は、ディズニー映画『リトル・マーメイド』の曲を披露されました。その美声は、まるでMay J.さんを思わせるような心地よい響きでした。

    その後は、アメリカから来日されたバイオリン奏者・作曲家のチャド・キャノンさんのコンサートでした。チャドさんはアカデミー賞受賞作品にも携わった経歴を持ち、映画音楽などの作曲で活躍されている方です。最近はサンゴの保護や環境保全活動にも取り組まれており、この日は「Music for the Ocean」というタイトルで、海をテーマにしたバイオリン演奏を2時間たっぷりと聴かせていただきました。

    どの曲も、海の中の生き物やサンゴ礁の情景が目の前に浮かぶような素晴らしい演奏でした。このようなコンサートを無料で聴くことができ、本当にラッキーな一日でした。

    これまで土日といえば外食をする機会が多かったのですが、最近は家で野菜たっぷりのヘルシーな食事を作るようになってから、急に外食をしたいという気持ちが薄れ、家に帰っておいしいものを作ろうと思うことの方が多くなりました。

    この日もコンサートから帰宅してから、味噌汁やグリル野菜を中心に、野菜たっぷりの夕食を作りました。昨日も書きましたが、酢の物や湯通ししたキャベツなどの作り置きがあるため、それほど時間もかからず、15分ほどで夕食の準備が完了しました。

    あれだけたくさんの野菜を食べると、ビタミンやミネラルがしっかり補給されるのでしょう。以前に比べて甘いものや間食をしたいという気持ちが薄れ、ダイエットにもつながる食生活だと実感しています。

  • 得意分野を伸ばそう!

    金曜日は朝からサッカーのワールドカップ、日本対スウェーデン戦があったようで、皆さん応援で忙しかったのだろうと思います。来院される患者さんはとてもまばらで、「この調子だと試合が終わってからどっと来られるのではないか」と思っていました。案の定、午後の診療はいつも以上に混雑したので、予想通りだったのではないかと思います。

    おかげで午前中は時間に余裕があったので、隙間時間は読書に充てました。今日読んだのは、勝間和代さんの『ズルい仕事術』という本です。

    「ズルい仕事」というのは勝間さんらしい言い回しですが、日本人は真面目すぎて要領よく仕事をすることに対して、「ズルい」と感じてしまう傾向があるという意味です。

    要領よく仕事をするということをもう少し具体的に言うと、自分の得意分野に集中して成果を上げるということです。日本では小中学校の教育で「苦手な科目も頑張りましょう」という考え方が根強く、例えば国語が得意で数学が苦手な人には、「数学も頑張りなさい」と言われることが多いように思います。

    一方、私が留学していたアメリカでは、幼い頃から得意分野を伸ばすことが重視されており、苦手なことを克服するよりも、自分の強みをさらに伸ばすような教育が印象的でした。

    日本では入試制度の影響もあり、多くの教科でバランスよく点数を取ることが求められるため、苦手科目にも力を入れざるを得ない面があります。それに対してアメリカでは、自分の得意分野を生かして進学していくという印象を私は受けました。

    大人になって仕事をするようになっても、本当は商品開発が得意な人、営業が得意な人、研究が得意な人など、それぞれに強みがあります。しかし、実際には得意分野とは異なる部署に配属され、苦手な仕事を担当することも少なくありません。

    そうした方は仕事そのものが大きなストレスとなり、効率も上がらず、体調を崩して欠勤がちになることもあります。それでも会社としては「もっと頑張れ」「要領を覚えろ」と励ますことが多く、その人の得意分野を生かそうという発想は、まだ十分とは言えないように感じます。

    現在、日本の一人当たりGDPは以前に比べて国際的な順位が低下しています。その背景にはさまざまな要因がありますが、仕事の効率や生産性の問題も一因ではないかと思います。利益につながりにくい雑務に多くの時間を費やし、「長時間働いた」ということ自体が評価されるような働き方が、まだ残っているのかもしれません。

    勝間さんは以前から、自分の得意分野を伸ばし、生産性を高めることで成果や収入につなげることが大切だと述べています。

    私もその考え方には共感します。これから日本は少子高齢化がさらに進み、人口減少も加速していきます。少ない人数で効率よく仕事をしなければ、今の社会を維持することさえ難しくなるでしょう。

    そうした時代だからこそ、苦手なことばかりに時間を費やすのではなく、自分の得意分野を生かして、楽しく、そして効率よく仕事をしていくことが、ますます重要になるのではないかと思いました。

    今日の彩り(いろどり)晩御飯。

    一の皿:酢の物(ゴーヤ、切り干し大根、パプリカ、もずく、みょうが)

    二の皿:サラダ(ベビーリーフ、パプリカ、ミニトマト)

    三の皿: グリル野菜(豚肉、ズッキーニ、なす、ミニトマト、パプリカ)

    四の皿: チキンとトマトの煮込み(手羽元、トマト缶、じゃがいも、人参、ピーマン、牡蠣)

    酢の物は作り置き。四の皿まで30分で完成。四から逆方向に作っていくと時短になる

  • 慢性腎臓病の進展予防には

    昨日は慢性腎臓病(CKD)を評価する採血データについて書きました。今日は、その慢性腎臓病に対する生活改善や治療について解説したいと思います。

    まず、腎臓が悪いときによく病院で言われるのが「塩分を控えめにすること」です。控えめにするという言い方では、おかずに醤油をかけすぎない、味噌汁の味噌を少なめに入れるといった漠然としたイメージかもしれません。

    実際の減塩治療では、通常10g前後摂取している食塩を7g以下、できれば6g程度まで減らすことを目指します。ただ、日常生活で自分の塩分摂取量を正確に把握するのはなかなか難しいものです。

    1. 塩分摂取量の測定と管理

    a)正確な測定方法

    実際には24時間蓄尿を行い、尿に排泄されるナトリウム量を測定することで塩分摂取量を推定できます。しかし、24時間蓄尿は手間がかかるため、日常的に行うのは簡単ではありません。

    b)ロジカルクッキングの活用

    私が最近良いと思っているのは「ロジカルクッキング」の手法です。以前も書きましたが、料理を作る際に材料の重さを測り、炒め物なら0.5%、煮物なら0.6%の塩分濃度になるよう計算して食塩を加えます。これにより、塩分の摂りすぎや味の濃すぎを防ぐことができます。

    私は最近この方法で自分の塩分摂取量を管理しています。だいたい1品あたり0.5~1g程度の食塩を使用しており、3品食べても2~3g程度です。朝食や昼食ではそれほど塩分を摂らないため、1日の摂取量はおおむね6g程度に収まっていると考えています。

    2. 食材の選び方

    具だくさんにする工夫

    野菜や果物にはカリウムなどのミネラルが豊富に含まれており、血圧管理に役立つことがあります。そのため、味噌汁などを作る際には野菜をたっぷり入れた具だくさんのメニューがおすすめです。

    ただし、腎機能が低下している方ではカリウムが体内に蓄積しやすくなることがあります。慢性腎臓病が進行している方は、主治医の指示に従って食事内容を調整してください。

    3. 生活習慣病の管理が重要

    腎臓病は糖尿病、高血圧、脂質異常症などがあると悪化しやすくなります。そのため、血圧や血糖、コレステロールをしっかりコントロールすることが極めて重要です。

    特に糖尿病を放置すると、糖尿病性腎症が進行し、将来的に透析治療が必要となるリスクが高くなります。健診で血糖値やHbA1cの異常を指摘された場合は、そのままにせず医療機関で相談するようにしましょう。

    また、禁煙や適正体重の維持、適度な運動も腎機能の保護に役立ちます。さらに、市販の鎮痛薬(ロキソニンやイブプロフェンなど)を長期間使用すると腎機能に悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。

    4. 最近注目されている治療薬

    これまで慢性腎臓病そのものの進行を抑える治療薬は限られていました。しかし近年、SGLT2阻害薬という糖尿病治療薬に、腎機能の悪化を抑制する効果があることが分かってきました。

    SGLT2阻害薬にはさまざまな種類がありますが、「ジャディアンス」や「フォシーガ」は慢性腎臓病の進行抑制効果が大規模臨床試験で確認されています。そのため、糖尿病がない患者さんでも、腎機能の悪化リスクが高い場合には処方されることがあります。

    当院でも必要な患者さんにはこうした薬剤を処方していますが、薬だけで腎臓病が良くなるわけではありません。減塩、適切な食事、運動習慣、そして血圧・血糖・コレステロールの管理を継続することが、腎機能を守るうえで最も重要だと考えています。