むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 動物にも漢方が効く

    今週は月曜が祝日でしたが、来週もまた飛び石連休がありますね。休めるのは嬉しいですが、クリニックは休みの前後で患者さんが駆け込む傾向があり、診療が一層忙しくなります。そのため、今週来週は忙しい日々が続きます。定期の薬を取りに来ているだけの患者さんには短時間診療にご協力いただき、ありがとうございます。当院には最近、朝起きられず学校に行けないお子さんの相談が次々とあり、診察に時間を要することがあります。このようなお子さんには体質改善の漢方を出しており、頭痛や腹痛などの身体症状がある場合はその治療も加えています。特にカウンセリングを行うことはありませんが、それでも皆さん元気になっており、朝起きられないのは怠けていたわけではなく、実際には体調が良くなかったからだと気づきます。

    さて、先日、家のゴンの咳が漢方で治ったと書きました。それを読んだ方から、「良かったですね」と我が事のように喜んでいただき、ありがたかったです。実はその後、漢方を一日休んだらまた咳が出だしたので、今日も餌にふりかけてあげました。割とすんなり食べてくれて、その後は咳がぐっと減っているので、本当にびっくりするほど即効性があります。今度は切らさないように数日続けてあげようと思います。

    実は私が大学院生だった頃、ラットを使って胃潰瘍の実験をしていました。今ではロキソニンを飲むときにレバミピドという胃薬をもらう方が多く、その2つはセットだと思っている人が多いと思いますが、レバミピドが鎮痛剤を飲むときの胃の副作用を軽減することを動物実験で証明したのが私の論文です。当時、レバミピドの先発品を出していた大塚製薬の招待で、日本中、そしてハワイやウィーンでの欧米各国の消化器病セミナーでレバミピドの効果を発表して廻ったことがあります。この論文を元に、今みなさんが現在ロキソニンとレバミピドをセットでもらうようになったという歴史があります。

    その時、私は漢方の勉強もしていたので、その胃潰瘍の実験ラットに六君子湯を飲ませて実験してみました。すると、レバミピドに負けず劣らず効果的だったので、そちらも論文にしています。私が動物に漢方を飲ませたのはそれが初めてでした。そして、今回うちの犬にも漢方を飲ませたというわけです。