今週は患者さんが比較的少なく、外来もあまり混雑しませんでした。なぜかな?と考えていたところ、ちょうどゴールデンウィークから1ヶ月が経ったタイミングであることに気づきました。多くの方が1ヶ月ごとに通院されるので、連休の約4週後は患者数が減る傾向にあるのです。これはお正月やお盆の後も同様で、毎年の傾向として見られます。
患者さんが少なければ楽かというと、案外そうでもありません。寒暖差の影響か、風邪症状の新患が多く、対応に追われました。来週には梅雨入りしそうですが、梅雨になると頭痛やめまいの患者さんが増えるため、これからはまた忙しくなる予感がしています。
さて、今週は山田悟先生のYouTubeや著書から、脂質の大切さを学びました。これまでの食事指導では、「甘いものや油ものは避けましょう」と、毎日のように呪文のように言い続けてきましたので、「バターやマヨネーズは積極的に摂りましょう」とは、なかなか言い出しづらいものがあります。
しかし山田先生は、最新の栄養学の論文を基にした話をされており、これは個人的な意見ではなく、科学的な裏付けのある知見です。つまり、これまで私たちが何十年も信じてきた“常識”が根本から間違っていた可能性があるのです。
患者さんに自信を持ってお伝えするには、まずは自分自身の食生活を変えてみることが大切だと考え、今週から脂質多めの食事を始めてみました。変化が出てくるまでには少し時間がかかると思いますが、経過はまたご報告しますね。
そういえば、昔SMAPがまだ駆け出しだった頃、香取慎吾さんが何にでもマヨネーズをかけて食べるという話題でよくテレビに出ていました。“マヨラー”という言葉が広まったのもその頃だったと思います。当時は「あんな食生活していたら、絶対に病気になる」と思っていましたが、今となっては、山田先生の提唱する“脂質ファースト”の食事は、まさにマヨラーのすすめと言えそうです。
漢方には4000年の歴史があり、その理論や考え方は、急に覆るようなことはありません。長い年月をかけて、人体での効果が実証されてきたものだからです。それに比べて、現代の(いわゆる西洋)医学はまだ100〜200年程度の歴史しかなく、定説が覆ることもしばしばあります。これはある意味で面白いことでもありますが、頭を柔軟に保たないと、時代遅れの知識にしがみついてしまい、損をすることにもなりかねません。