パソコンで文章を書いて人に送る際には、ワードなどのワープロソフト形式ではなく、PDFで保存して送るのが一般的です。私がアメリカに留学していた20年前から、PDF変換は当たり前のように行われていました。これは、受け取った人が勝手に内容を書き換えられないようにするためです。もちろん、パソコンに詳しい人ならPDFを編集することは可能ですが、ワープロソフトのまま送るよりも改変されるリスクを大幅に減らせます。
しかし、日本では厚労省や保健所などの行政機関、さらには学会本部からのお知らせがワード形式で送られてくることがあり、驚かされます。もしかすると、若い世代は学校で情報リテラシーを学ぶ機会があるため、この重要性を理解しているかもしれません。しかし、勉強していない大人こそ注意を払うべきだと感じます。
一方で、紙の書類をデジタル保存する際、スキャナーを持っている人はスキャンしてPDFで保存できますが、出先でスマホしかない場合、書類を写真として保存してしまうことが多いのではないでしょうか。しかし、この方法には以下のような問題があります。
写真データは無駄に大きな容量を消費する
メールに添付する際、情報量が過剰になる
画質の問題で、文字が読みにくくなる
そのため、私はスマホやタブレットでも書類をPDFで保存するよう心がけています。Android端末の一部では、標準の写真アプリでスキャンしてPDFに変換できる機能がありますが、すべての機種で対応しているわけではありません。iPhoneでは「メモ」アプリの機能としてスキャンが可能ですが、やや分かりづらい場所にあります。
より簡単で便利な方法を探していたところ、マイクロソフト(MS)の「Lens」というアプリを見つけました。「レンズ」といえば、AndroidではおなじみのGoogle Lensがありますが、MS Lensはスキャン専用のアプリです。iPhoneでもAndroidでも利用でき、操作がとても簡単で便利です。
このアプリを使えば、斜めから撮影しても自動で台形補正がされ、影が入ってもフィルターで除去されるため、きれいなPDFとして保存できます。紙の書類をデジタル化する機会が多い方には、ぜひおすすめしたいアプリです!