むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 今週も超多忙でスタートしました

    先週は記録的な患者数に追われる日々でした。週が明けて月曜日、当初は普通の月曜ペースかなと思っていましたが、時間が経つにつれてどんどん混雑し、結局夕方は7時頃まで診療が続きました。本日も140名を診察。そのうち新患が40名で、そのほぼすべてが発熱患者さんでした。

    先週からインフルエンザなどの検査キットが底をつき、今後も入荷の予定がないと聞いています。そのため、全例喉の所見を目視で確認し、インフルエンザ、コロナ、マイコプラズマ、溶連菌と診断して、それぞれに適した処方を行っています。検査ができない状況では、私の眼力がすべての診断にかかっており、喉を見せてもらう数秒間に集中力を注いでいます。しかし、新患が40名ともなるとさすがに疲労を感じます。「検査キットさえあれば…」と思うこともしばしばです。

    もっとも、検査キットが万能ではないことも事実です。感度はおよそ70%程度と考えており、約3割は見逃される計算になります。例えば、子どもがインフルエンザと確定していて、その親御さんが発熱して検査をしたとしても、インフルエンザと判定されるのは7割程度で、残りの3割は陰性と出る可能性があります。しかし、家族内でインフルエンザが確認されている状況では、その親御さんもインフルエンザである可能性が非常に高いです。こうした場合、「陰性」という結果が出ても、それが正しいとは限りません。むしろ、状況証拠からインフルエンザと判断し、検査を省略する方が科学的にも確率的にも合理的ではないかと思います。

    こう考えると、検査キットが手に入りにくい今の状況は、私たち内科医の技量、論理的思考、そして良心が試される良い経験になっているとも言えます。

    それにしても、この多忙な状況にもかかわらず、不思議なことに体調は絶好調です。夕方も元気で、診療後にはいつものようにチョコザップへ行き、ランニングをして施設の清掃も行い、気分良く帰宅しました。普通ならぐったりと疲れてしまいそうな日々ですが、自分でも驚くほど元気に過ごせています。この調子で今週を乗り切り、無事に正月休みに入れたらいいなと思います。