むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 菜食主義におすすめのサプリメント

    私は自宅ではほとんど肉を食べていません。何度かブログに書いたように、今年の正月に江津にあるビーガンレストラン「くりの実カフェ」に行って、菜食に目覚めたからです。それ以降、自宅の冷蔵庫にはめったに肉を買うことはなくなりました。完全なビーガンを目指しているわけではないので、魚と卵は買います。昼ご飯のお弁当を菜食で作ると、手間がかかり、ついボリュームが増えてしまいます。肉が入ると不思議と食べる量が少なくて済むので、弁当には唐揚げやつくねなどのちょっとした肉料理が欠かせません。そんなわけで、無理なく取り組める緩やかな菜食主義を続けています。

    以前から当院かかりつけの患者さんが実はビーガンだと聞き、びっくりしました。すでに何十年も肉を食べていないとのこと。ちゃんとビタミンなど摂っていますか、と訪ねたところ、特にとっていないとのことでした。このブログを読んでいる方の中に何人ビーガンがいるかわかりませんが、注意点をまとめておきたいと思います。

    完全菜食にすると、栄養が偏るため、体調不良を来す場合があります。昔の人たちは玄米を食べ、路地物の野菜を食べ、いわしなどの魚を食べていました。これならバランスは取れますが、一部の現代の食材は昔と比べて栄養価が低下している可能性があります。肉にはタンパク質の他にビタミンB12や鉄分が豊富に含まれます。タンパク質なら大豆でも良いですが、ビタミンB12は主に動物性食品に含まれており、植物性食品からはほとんど摂取できません。ただし、一部の海藻類や発酵食品にも少量含まれています。菜食主義の場合はサプリメントで補うことが大切です。

    鉄分については、ほうれん草などの野菜にも含まれていますが、植物性の鉄(非ヘム鉄)は動物性の鉄(ヘム鉄)と比べて吸収率が低いことに注意が必要です。また、最近のほうれん草はアクが少なく、生食できるほどです。その分、栄養価が低下している可能性があります。たまに有機栽培のほうれん草などを食べてみると、味がぜんぜん違って驚きます。

    魚からはオメガ3という体に良い油を摂ることができますが、菜食で魚も食べないとなると、オメガ3は植物に求めないといけません。オメガ3はアマニ油に多く含まれていますが、チアシードやクルミなどにも含まれています。酸化しやすい亜麻仁油は、鮮度の高いものを選ぶことが大切です。

    私はビタミンB群、C、D、E、ナイアシン、オメガ3、亜鉛、マグネシウムなどを毎日摂っています。菜食なら特にこういったサプリで必要な栄養素を摂ることが大切だと思います。ただし、サプリメントの摂取には過剰摂取のリスクもあるため、適切な量を守ることが重要です。わからない時はいつでもご相談ください。