むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 人に流されず自分で考える

    先週末に続いて、歴史的な株価大暴落が発生しました。これはブラックマンデー(1987年10月19日)を超える下げ幅となりました。ブラックマンデーの翌日には日経平均株価が3836円(14.9%)下落しましたが、今日は日経平均株価が4451円(12.4%)下落しました。パーセンテージで見るとまだブラックマンデーの方が大きかったようです。こんな値動きを私は今まで一度も見たことがありません。あまりにボラティリティが大きく、素人が手を出すと大やけどします。

    先週末、このブログで週が明けたら追証で多くの人が大きな損失を出すだろうと書きましたが、私の予想の3倍を超える大きな値動きでした。これはセリングクライマックスだったと思います。株を持っていなくて良かった。

    激しい値動きになる理由の一つは、金融機関のプロがAIロボットによる自動取引を行っているからです。想定外の値動きが発生した際には、損失を最小限に抑えるために瞬時に発注します。各社が一斉に売りを出す一方で、買い手が激減し、値段がつかず、下落が続くのです。そして、素人は昼休みなどの仕事の合間にニュースを見て、大損失が出ていることに気づき、午後の相場で投げ売りすることでさらに下落が続くのです。人の心理は、含み益が出ているときは安心して放置し、損が出てきたら慌てて売るので、9割の素人は株で損をすることになります。一番悪いのは、少額の損で切らずに「そのうち戻るだろう」と思って放置してしまい、損失がどんどん膨らむケースです。いずれにしても、普通の人と同じ心理で行動すると負けることになります。いかに人の行かない方に行くかが全てです。

    とはいえ、単にあまのじゃくになれば良いというわけではありません。理論も自分の考えもなく、人の反対ばかりしていると大きな失敗をします。高速道路のサービスエリアから本線に戻る際に、あまのじゃくで人の行かない方へ進んだら大事故を起こします。大事なのは、理詰めで考え、人に流されず自分の考えで行動することなのです。

    みんなについていくのは楽だけど、それでいいのか? 挿絵はCopilotで作成しました